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春の表現

今年は去年に比べて、桜の咲く時期が早かった。車のハンドルを握り町に向かう中で、薄ピンク色の花が見事に咲き誇っているのを横目に、私は微笑んだ。
桜の時期は、長くない。
雨が降ってしまえば大半の花が地に落ちてしまう。
風が吹けば花片が舞い散る。
それでも桜という花は、本当に美しい。
もちろん、他の花々もそれぞれに美しさや可憐さがあるが、桜は不思議にも心惹かれるものだと思う。
歩道を30~40代程の男性がカメラと三脚を持って運んでいた。

(あぁ…桜を撮るのだろうか)

男性は心なしか、うきうきした表情をしていた。
この時期は、カメラを片手に花を撮る人が多くなる。私も自然の写真を写すのは好きであるが、専らスマートフォンのカメラで撮影するだけだ。
春は、冬を耐え忍んだ分だけ、明るい暖かさを実感出来る、幸せの季節であると思う。花たちはそれを見事に表現している。
私たち人も、それぞれが持つ個性の花をこの春満開にさせて、自分らしく咲き誇ろう。

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