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異世界嫁姑番付バトル『かんかん橋をわたって』

『かんかん橋をわたって』という異世界日本の某地域を舞台にした「嫁姑番付」を扱う群像劇が非常に面白かったので紹介します。(私はKindle Unlimited 1-8巻まで読みました)

完結の9巻10巻へ進む前に一度整理をしておこうと思います。
なお、読むつもりがあるなら「先の読めない展開」を味わうために、読んできてから戻ってくることをオススメします。

これまでのあらすじ

「あなた4位よ」渋沢家に嫁いだ萌は何不自由のない嫁姑同居生活を送っていたが、いつの間にか逃げ出せない姑不二子の嫁いびりの罠にからめとられていることに気が付いてしまう。世界最強のおこんじょう(意地悪)を前に萌は夫婦生活を続けられるのか。そして「嫁姑番付」とは?

異世界の紹介

桃坂町
十の街道、三つの地域、二つの川、一つの橋、に囲まれた異世界。

川東(かわっと)
本作の主な舞台となる。
由緒正しい旧市街で奥ゆかしく平均的なおこんじょう値が高い人々が住まう。困っている人を見かけたら見守る。物語が進むにつれ「旧き因習」が明らかになる。

☆城塞都市(川東北部の独立国家)
最も新しく旧い種族が住まう竹製の城塞都市で商店が存在しない。
物々交換のために訪れる商人の来訪を楽しみにしながらも「旧きマナー」によって旅人を毒牙にかける。都市内部はランダム生成されるダンジョンであり、住民のおこんじょう値が非常に高いが耐性に穴があるため早期攻略も可能。

川南(カーナム)
萌の出身地。
新興都市。気風の良さと喧嘩っぱやさで知られる。おこんじょう値は低いがその素直さが人々を笑顔にさせることも。困っている人を見かけたら手を取る。

☆かんかん橋
川東と川南の間に架かる橋。
萌がこの橋を渡るかどうか(負けを認めて実家に逃げ帰るかどうか)が序盤の焦点となる。

山背(やませ)
この異世界の山岳地帯を指す。
野生化した住民が住まいその性格はまむしに例えられる。困っている人を見かけたらむしりとる。山岳寺院や暴力衝動をおさえるために山へこもる人々等、色々とアレな地域とされている。

主な登場人物

渋沢家(嫁姑番付4位)

渋沢萌
本作主人公。川南の気風の良い嫁。エスカレートする不二子の「おこんじょう」に恐怖と怒りを覚えながら、他の嫁姑番付ランカーと触れ合うことで力を合わせ成長し、強力な「おこんじょう」能力を身に着けていく。格闘能力が高く頸動脈を抑え肩を外す関節技を使いこなしフランスパンで成人男性を昏倒させる。

渋沢不二子
本作のもう一人の主人公。萌に対してあらゆる角度から「おこんじょう」を仕掛けながら決して己のポジションを揺るがせることはない。通称「川東いちのおこんじょう」と呼ばれるレジェンド。数々の試練を乗り越え「おこんじょう」を身に着け始める萌を見守る姿はどこか嬉しそうでもあり、その目的は謎に包まれている。

権藤木家(嫁姑番付5位)

権藤木さん
ランキング帖を持ち歩き町内の不幸をかぎつける死のハイエナ。自分より下位の家庭問題を眺めるのが何よりも好き。「あなた4位よ」という唐突なセリフは作品世界を象徴するセリフである。

那木家(嫁姑番付7位)

那木鮎
常にマスクを身に着けた無愛想な嫁。同じ川南出身である萌と意気投合する。三津井さん(3位)に憧れていたり渋沢(4位)に抱き着くなど一度心を許した相手には滅法チョロい

那木まむし(山背のまむし)
序盤のボスの一人。山育ちのため町の人間との意思疎通が困難であるが、彼女独自の道理(ルール)で行動をしていることを見抜いた萌は彼女を尊重し、まむしもまた萌を認めるようになる。ことあるごとに強力な敵の噛ませ犬となり屍をさらしている。

用語について

『嫁姑番付』
謎の基準によって格付けされる嫁姑問題の深刻度ランキング。
ランクの変動があるかどうかは謎。

1位 ????
2位 ????
3位 舅の介護をすると姑が嫉妬して嫁の衣類を火の見櫓へ吊るす
4位 川東いちのおこんじょうと同居
5位 ????
6位 ????
7位 山背のまむしと同居
8位 ????
9位 ????
10位 ????
11位 ????

『川南元凶説』
川東の男は家庭不和を正しく認識できず『全ての家庭不和は「川南」で発生している』というスケープゴートへの虚実転換を施されている。元凶は謎。

未来へ

これから私は完結巻へ向かうことになります。この壮大な神話サーガがどこへたどり着くのか、見守っていきましょう。みなさんもやっていきましょう。

なお、この作品世界に最も近いのは『地獄とは神の不在なり』だと思いました。

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