うえだしんのすけ

世界最小級ペンギン系記者・編集者。「ぺんぎん」もしくは「あざらし」。サッカー誌等でレノ…

うえだしんのすけ

世界最小級ペンギン系記者・編集者。「ぺんぎん」もしくは「あざらし」。サッカー誌等でレノファ山口FCとギラヴァンツ北九州を担当。

マガジン

  • ロードレースの話題

    ロードレース中継の観戦に役立つかもしれない記事を載せていきます。

  • 五感の日本語

    五感に訴える日本語の特性をもっと生かして伝えられれば、文章はちゃんと読まれ、ちゃんと理解される。本シリーズではそんな日本語の魅力を語りながら、ワンランク上の発信を目指す人たちに、「五感という視野」を文章に反映するための工夫を記していく。

  • おうちじかんを楽しく

    おうちじかんを楽しく。そんな思いで、少しだけ役立ちそうもない記事を投稿します。

  • 山陰フリーパスの旅2018

    山陰フリーパスで旅した記録。

最近の記事

新聞が生き残るには。「パッケージ」の価値を考える

生き残りの道は茨の道だ。 公正取引委員会は今年9月21日に示した報告書で、ポータルサイトの一部の行為が報道機関に対する優越的地位の乱用にあたる可能性を指摘。特にポータルサイトに掲載する記事の対価(許諾料)設定や掲載方法をめぐって、公取委は透明性を求めた。 ポータルサイトの存在感が高まってきているのと同時に、新聞が読まれなくなってきているのは間違いがなく、ポータルサイトと報道機関の駆け引きは今に始まった事ではない。しかし、新聞社に残された時間はもはや短く、許諾料の改定を待っ

    • 毎日が至福のデザート(茫漠の大地、狂気の山脈etc...) ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 勝手にプレビュー

      いつもの“とっておき”今年のツール・ド・フランスは面白かったか。発信地を問わず「記憶に残るレースだった」と賛辞を送る者は多かったが、ベクトルは大会ではなく、我々の内心に向かっていたのではないか。 我々は結果が分かっているレース――さしたる魅力もないコース設定の日々――を忍耐強く、パリ・シャンゼリゼまで見届けた。下克上は起きず、ワールドチームと比肩しうるプロチームは積極的な仕掛けをするはずもない。もう魔法は解けた頃だから、正直に言えばいい。面白くなかった。 しかし、ツール・

      • 【筋書きの表裏】ツール・ド・フランス2023 勝手にプレビュー【Vol.4】3週目プレビュー編

        第16ステージ パシ→コンブルー 22.4km/個人タイムトライアル/7月18日(火) 優勝予想:サイモン・イェーツ(イギリス/ジェイコ・アルウラー) 今年のジロ・デ・イタリアでは「とんでもない」という表現こそぴったりな山岳個人タイムトライアルが登場し、ゲラント・トーマスはプリモシュ・ログリッチにリーダージャージーを渡すことになった。それに比べれば容易いコース設定だが、やはり登坂を含むレイアウトが組まれた。 個人タイムトライアルは通常のロードレースとは異なる完全なる個人戦

        • 【頂を目指す】ツール・ド・フランス2023 勝手にプレビュー【Vol.3】2週目プレビュー編

          第10ステージ ブルカニア→イソワール 167.2km/丘陵/7月11日(火) 優勝予想:ニールソン・パウレス(アメリカ/EFエデュケーション・イージーポスト) フランス中部の大都市クレルモンフェランの近郊にある火山をテーマとした緑地公園・ブルカニア(Vulcania)をスタートする。激しい爆発を伴う噴火をブルカノ式噴火と呼ぶらしいが、その語源はイタリアのブルカノ島であり、また、古代ローマの火の神ウルカヌスであろう。言うまでもなく2日前に決戦が行われたピュイ・ド・ドームは当

        新聞が生き残るには。「パッケージ」の価値を考える

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        記事

          【序章の序章】ツール・ド・フランス2023 勝手にプレビュー【Vol.2】1週目プレビュー編

          第2ステージ ビトリア・ガスティス→サンセバスティアン 208.9km/丘陵/7月2日(日) 優勝予想:トーマス・ピドコック(イギリス/イネオス・グレナディアーズ) 大会初日もゴール直前に丘が出てきたが、今日は前日よりも長い。残り16.5km地点にある2級山岳ハイスキベルは登坂距離8.2km、平均勾配5.3%のプロフィールで、バスク地方の起伏を利用したワンデーレース、ドノスティア・サンセバスティアン・クラシコア(1.UWT、クラシカ・サンセバスティアン)の名物区間だ。 そ

          【序章の序章】ツール・ド・フランス2023 勝手にプレビュー【Vol.2】1週目プレビュー編

          【ポガるそ?】ツール・ド・フランス2023 勝手にプレビュー【Vol.1】総合優勝展望編

          フランスを“一周”する世界最大規模の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」が7月1日に開幕する。 普段のプレビューは3人くらいの読者に向けて、くだらない御託を並べているに過ぎないが、今回はちょっと違う。私の身近なところで行われる「ツール・ド・九州」が10月に初開催されるのを前に、ぜひとも観戦機運を高めたい。そのためにも本場のツール・ド・フランスに触れて、ロードレース観戦の魅力を感じてほしいと思う。 しかし、熱が高じて書きすぎたので、プレビューは4段階に分けて公開するこ

          【ポガるそ?】ツール・ド・フランス2023 勝手にプレビュー【Vol.1】総合優勝展望編

          美しさはいつもクレイジー ~ジロ・デ・イタリア2023 第3週目 勝手にプレビュー

          <<1週目のプレビューと全体予想はこちら <<2週目のプレビューはこちら ジロ・デ・イタリアは3週目を迎えた。本稿の2週目まではテクニカルガイドのルートマップに沿って展望してきたが、今大会は悪天候が続き、本稿執筆前日の第13ステージでルート変更と距離短縮が行われた。チマ・コッピ特別賞の設定地点も移動している。 各ステージの優勝予想はリタイアを考慮せず、開幕時点でのスタートリストで述べてきたが、個人総合優勝最有力と目されたレムコ・エヴェネプールが2週目を前に体調不良でジロを去

          美しさはいつもクレイジー ~ジロ・デ・イタリア2023 第3週目 勝手にプレビュー

          美しさはいつもクレイジー ~ジロ・デ・イタリア2023 第2週目 勝手にプレビュー

          <<1週目のプレビューと全体予想はこちら ジロ・デ・イタリアはいよいよ本格的な山岳コースへと入っていく。第2週目は個人タイムトライアルは設定されておらず、山岳での登坂力にウエイトが置かれる。総合優勝争いを決定的なものとするアタックがあるのか。とりわけ第13ステージは、誰しもが祈りを捧げずしては乗り越えられない山岳だ。 2週目:非情なる祈りの山へ 第10ステージ スカンディアーノ〜ヴィアレッジョ 196km 設定:平坦 難易度(公式):★★☆☆☆ 優勝予想:マイケル・マシ

          美しさはいつもクレイジー ~ジロ・デ・イタリア2023 第2週目 勝手にプレビュー

          美しさはいつもクレイジー ~ジロ・デ・イタリア2023 第1週目 勝手にプレビュー

          今年は(も)おかしい 今年のグランツールはちょっとおかしい。ジロ・デ・イタリアは個人タイムトライアルが3ステージも設定され、いつもとは異なるローマでの周回コースで戦いを終える。ツール・ド・フランスはフランス中南部を西から東へと横切るルートで、フランスを一周する雰囲気は全くない。もちろんブエルタ・ア・エスパーニャはいつだっておかしい(今年のコースはゆらゆらしている)。 ジロは全21ステージで、あちこちで言われているように山岳が厳しい上に、個人タイムトライアルが3度もあるとい

          美しさはいつもクレイジー ~ジロ・デ・イタリア2023 第1週目 勝手にプレビュー

          カワラバト(ドバト)に縄張りはあるのか andスズメとの関係は!?

          隣のマンションの屋上に、よくハト(カワラバト、ドバト)が羽を休めているのを見かけるようになった。ハトというのが案外コミカルで、羽を休めるだけでなく、つがいで毛づくろいをしたり、親子と思われる3羽で遊んだりしている。 気になって周りのビルも見渡すと、どうやら同じハトの家族が、いくつかのビルの屋上や軒先を行き来していることが分かってきた。 ハトの縄張りを考えてみる ハトといえば公園にわんさかと集まり、(人間の)子どもが追っかけている光景というのが定番。そうやって集団でエサを

          カワラバト(ドバト)に縄張りはあるのか andスズメとの関係は!?

          国鉄バス長小野線と才治郎口の謎。(草稿)

          いまから70年以上前の1951年(昭和26年)5月6日、日本国有鉄道自動車局(国鉄バス)が長小野(ながおの)線という小さなバス路線を創設する。「佐々並」から現・山口県道309号を南西に下って、山間の小集落「長小野」に向かう路線だ。 起点となる佐々並(当時佐々並村。旭村を経て萩市)に国鉄バスが通じたのは1933年(昭和8年)にさかのぼる。同年3月23日、国鉄バスは三田尻(防府)~山口間の三山(さんざん)線を延長し、東萩(東萩駅)までのバス路線を開設、全体の路線名を防長線と改称

          国鉄バス長小野線と才治郎口の謎。(草稿)

          台風情報へのリンク集

          日本国内の台風情報は原則として気象庁が発表するものを使用することとなっている。ただ、肝心の気象庁のウェブサイトが見にくく、使い勝手があまり良くない。民間各社も地図の使い方や表現方法は各社さまざま。どれが見やすいかはその人次第なので、とりあえずまとめてみた。 気象庁 台風情報主要サイトの台風情報 いずれも気象庁の予測をもとにしている。 日本気象協会(tenki.jp) ウェザーニュース NHK Yahoo! goo ビッグローブ dメニュー 新聞各紙の台風

          台風情報へのリンク集

          さあ悟れ。 ブエルタ・ア・エスパーニャ2022 勝手にプレビュー

          今年も悟りの旅路が始まる――。山岳コースは極めてひどく、20パーセントを超える急勾配もあれば、明らかに登っているのにコースプロフィール画像が平坦基調になっている場所もある。相変わらずスプリントポイントは謎めいた場所に設定されている。人生はいつも計算通りにはいかないが、それを教えてくれるのがブエルタ・ア・エスパーニャだ。信じるべきは我が目に映る景色のみ。さあ、悟りの旅へと飛び出していこう。 ログリッチ有利の設定か!? 個人総合優勝争いに絡んできそうな選手を見ていくと、やはり

          さあ悟れ。 ブエルタ・ア・エスパーニャ2022 勝手にプレビュー

          五感の日本語。 #1 字面で表現する奥深さ

           日本語は五感で味わえる美しい言語だ。硬軟のある表意文字の漢字、たおやかさのあるひらがな、明瞭に区別されるカタカナを持ち、発音の特性や同音異義語の多さ、使用可能な記号類の豊富さも相まって、単なる文字の羅列にとどまらない奥深さを持っている。  分かりやすく言えば、ひらがなが目立つ文章には柔らかさがあり、漢字が多ければ引き締まった印象を与える。これは日本語に特徴的なものであり、アルファベットで表現する言語は、単語にこそ硬軟はあるが、全体を一瞥しただけでそれを判断するのは難しい。

          五感の日本語。 #1 字面で表現する奥深さ

          幕の内弁当590円。 ツール・ド・フランス2022 勝手にプレビュー

          いよいよ7月1日に「ツール・ド・フランス」が始まる。今年はデンマークのコペンハーゲンがスタート地に選ばれた。ツールが国外で出立するのはコロナ禍以降では初めて。最序盤の3日間を同国内で競い、移動日を挟んでフランスに入国。その後もベルギーやスイスを通るコースが設定され、4カ国にまたがる全21ステージで表彰台を目指す。 それは幕の内弁当である。コースが。 コース自体は特徴があるような、ないような、なんとも言えない設定だ。オーソドックスと言ってもいいだろう。あるいは、幕の内弁当の

          幕の内弁当590円。 ツール・ド・フランス2022 勝手にプレビュー

          ようこそ、美しき狂気の道へ。 ジロ・デ・イタリア2022 勝手にプレビュー

          ジロ・デ・イタリア(ジロ)の主催者に最大限の賛辞を与えよう。狂っている。正気か。馬鹿なのか。でも、よくやった。大いに楽しみだ。 今年のジロは総獲得標高が5万メートルを超える(50,610メートル)という過酷なコース設定となった。総距離3,427キロで、垂直方向には50キロを登る。単純計算で毎日の獲得標高は2,410メートル。日々、男体山(2,486メートル)や妙高山(2,454メートル)、燧ヶ岳(ひうちがたけ、2,356メートル)に自転車で登るというわけだ。本当に狂っている

          ようこそ、美しき狂気の道へ。 ジロ・デ・イタリア2022 勝手にプレビュー