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自分で自分に卒業証書を


最近よく、家事をしている時にふっとメッセージが、やってくる。
昨晩、お風呂掃除をしていた時もそうだった。

「自分で自分に卒業証書を」

12月いっぱいで私が手放そうとしていることが、頭の片隅にあったのだと
思う。

「卒業」とは、普通学校や習い事などで、「先生」や「学校」から認められて
初めて「卒業」となる。

そして、「卒業式」の日に「卒業証書」をもらうのだ。
あくまでも出席日数や成績などの相手側のルールがあり、それをクリアして、
認められて初めて卒業となる。

だが、私は自分で自分に「卒業証書」を出す場面が増えたのを感じている。
それはいつからだろうか、と考えてみた。

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エアラインスクールの学長職を、経営難で解雇された時は、相手から卒業を
言い渡されたことになる。
ここまでは、相手から卒業証書を出された。

しかし、その後自分でスクールを立ち上げてからは、自分で自分に卒業証書を
出してきたようだ。

高校での講演活動も20年あまり続いたが、自分で「もういいよ」と卒業証書を渡した。
大学の講演もそうだし、大学の講師職も復活したものの2年で卒業証書を
渡した。

その時の感覚は、「終わった」と自然と感じている。

自分の心の中心にあった火が徐々に消え始め、最後の灯火のような火がふっと
消える。
その時が卒業の時だ。

当初は火が消えたことを意識はしていなかったが、以前とは何かが違う、という違和感を感じて、突き詰めて行った時「ああ、卒業なんだ」と思った。

火が消えたまま仕事をすることは、私はできない
らしい。
わがままと言えばわがままだが、火が消えて仕事をする方が相手に失礼だと
思っているから、これは言葉にすると恥ずかしいが、私のある種の「美学」だ。
そうして、自分で卒業証書を出してきた。

******

人は自立すると、大人になると、自分で自分に卒業証書を渡すことができるようになるのだ。
今日は2023年最後の月の始まり。
卒業には良いタイミングだ。

あなたがもし「火が消えている」と感じているものがあれば、自分で自分に卒業証書を出していい。

卒業を寂しい、と思ううちは卒業ではないのかもしれない。
まだ火が消えていないのかもしれない。

かと言って、最後まで続けることが決していいこととは思わない。
自分が卒業だと気づいたら、その時がタイミング。
決して放置しない方がいい。
放置すると、だんだんと内側から朽ちていき、やがて後悔に辿り着く。

自分にだけ分かる卒業のサイン。
気づいた時にはためらわずに、自分に卒業証書を出してあげてほしい。


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