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もし現代トルコ語が今でもアラビア文字を使用していたら、etc.

最近ある方と話をしていて、「(現代の)トルコ語は正書法がラテン文字表記だから、学習者にはとっつきやすくていいですよね」という趣旨の話になったのですが、仮定の話として今もトルコ語がかつてのオスマン語の表記を継承してアラビア文字を使用する言語だったなら、今の人気(トルコ語は今やとても人気の言語だという前提で書きます。異論は認める)はどうだったのだろうな?ということをここ数日考えています。

英語やローマ字の学習歴がある身からすれば、たしかにローマ字(ラテン文字でもいいのですが)を用いる今のトルコ語は、心情的にも親しみやすさを感じるということはあるかもしれません。講座で教える側としても、最初の文字と発音の説明は、(たとえばオスマン語がそうでしたが)アラビア文字を使用していた場合というものを想定してみたら、おそらくですがずいぶん楽ではあるでしょう。

大学に進学したらトルコ語をやってみたいと私自身が思うようになったのは高校の時でしたが、トルコ語がラテン文字表記だったことがその意思決定にどれくらい影響したかというのはちょっとよく覚えていません。

ただ、大学に入って1年目、2年目あたりまではあまり成績もよくなかったことを考えるに、文字で挫折した可能性はなきにしもあらず…かもしれません。どうでしょうね。

さて、トルコ語に話をもどしまして。

「基本はローマ字読みですよ」で結構な部分の話が解決するのはよいのですが、もし現代トルコ語もアラビア文字で表記するということになっていたとしたら、教える側としてはどのくらい最初に時間をかけることになるのだろうか?と想像するなどします。

そして、その間に教える側としてもよほどの工夫をしないといけないだろうな、とも思うわけです。じゃないと、最初の段階でどんどん受講生を逃してしまいそうだなと思うのです…

惜しいことに私自身は外大時代から現在に至るまでアラビア文字を使用する言語の授業を受けたことがないものですから、それらの言語の先生たちはどんなふうにやってらっしゃるのか、少し興味があります。

そういえばアラビア語のエキスパートでおられる榮谷温子先生は、毎回の授業ごとの板書をツイートされていることがあって、その書かれた文字の美しさに見入ってしまうことが多々あります。

いやあこれ、カッコいいっすよね…。

私が受講する側なら板書に圧倒されそうというか、板書だけ見に行くくらいの気分で授業に行きたくなりそうだなとは思うのですが、いっぽうで文字と発音の基礎を身につけてもらおうと思ったら最初の頃は大変だろうなとも想像します。

かっこいいアラビア文字が書けるようになりたい人生…まあそれについてはもう来世がんばるとして、私自身は独学でアラビア文字に親しんでいこうかなと思う次第です。とりあえずはペルシア語を少しずつ。アラビア語はいつからやりましょうかねえ…。

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