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『無心のダイナミズム』【読書】

 「しやなかなか体とは、なんだろう?」と考えていて、そのヒントになりそうな本を見つけたので読んでみました。
この本では、主に「心」について書かれており、タイトルにある「無心」について禅や世阿弥、沢庵、石田梅岩にあたって探求していました。

子どもの無心、大人の有心、大人の無心、と鍛錬されていく。
大人の無心は、我を持ちつつ同時に我から離れる。特殊な二重性をもつ。
その状態が、無心にピアノを弾くことや無心に遊ぶなどの生活の中に現れたはからいのない行為となるということ。

 自分の体を知ることは、体を対象物として捉える行為であり、一度自分と体を分けて見る段階です。
さらに、その先に自分と体が一体であるという感覚にいくことで、あるけどない、ないけどあるのような領域に行き着くのかなと思いました。
その感覚は、備えていないけど備えているような状態で、慌てることなく、ゆっくりと悠然と、その時その場に応じて対処できる段階なのだと思いました。この段階が、しなやかな体でいられているのだと思いました。
そのためには、鍛錬が必要であり、まずは自分の体を知ることからが始まりなのだと思います。

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