浮雲(UKIGUMO)

興味のあること、好きなことに脳を全振りしてしまう

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最近の記事

予想以上だった『オッペンハイマー』

『オッペンハイマー』を観てきた。 ちょうど仕事が休みだったので、公開日の朝イチで行くというガチ勢スタイル(スタイルだけ)だったのだが、私はオッペンハイマーが原爆を作ったということしか知らなかった。 彼がどういう経緯で原爆を作ったのかなどまったく知らず、ただ「原爆の父」という簡潔かつそれ以上でもそれ以下でもない事実のみ知っていた。 そもそも私がオッペンハイマーを知ったのは、坂本龍一のライブで彼の映像が出されたのがきっかけだ。 それは数年前に公開された、坂本龍一のドキュメンタリー

    • まったくなにもしないか、ずっとなにかをしているか

      頭がなんとかまわるうちに記録しよう。 私は生活するうえで自分のキャパを把握しきれない人間である。 いや、ときどき見直してはいるのだが、なにもしないときはマジでなにもしない、ダラダラと一日が溶けるようにすぎていくときもあれば、いくつかの締切に追われて気づいたら昼、また気づいたら夕方、あっという間に一日がおわっているときもある。 なんとも両極端でバランスのわるい生活リズムだ。 そこそこ休んでそこそこ作業すればいいものを…… だが、なにもしないでダラダラすごす日も必要だし、期限ギ

      • ビールを片手に

        このまえ、たまたまEIKO!GO!!のdbd配信を見た。 ニコラス・ケイジが実装されていて、サバイバーが全員ニコラス・ケイジになったときに「ヨンコラス・ケイジ」というネタが飛び出てから大喜利になっていて腹を抱えて笑った。 というわけで、夏映画紹介の第3回目は『ウィリーズ・ワンダーランド』になる。 Twitterでバズっていたのを見かけてアマプラで視聴した。 どうやらニコラス・ケイジが無双するらしい。 7月のはじめ、徐々に気温が上がりはじめた頃に友人と『怪物』を観に行った。

        • 毎日が夏休みだったら

          みなさん夏はいかがお過ごしで? 私は先日、友人と『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』を観てから夏祭りへ行き、夕方からビールを飲んで夕食ともにクラフトジンでジントニックを作り、アラン・ドロンを観ながら寝落ちするという最高な休日を満喫することができた。 いままで夏は暑いしなにもやる気が起きないし、おまけに虫も湧いてくるのでもっともきらいな季節だったのだが、同じ目的を持った誰かと一緒に過ごすと夏もそんなに悪くないな、なんて思えるようになった。 さて、

        予想以上だった『オッペンハイマー』

          美しさというフィルターをとおして

          本格的な夏もはじまり、全国的にもかなり危険な暑さだと警戒されるなか、今回から数回にわけて夏映画を紹介することにした。 私自身あまり季節ものや年中行事といったものに興味がないものの、好きな映画にはわりと季節が反映されていることに気がついたからだ。 最初に紹介するのは『君の名前で僕を呼んで』である。 あのポスターのなんときれいなことよ。 快晴を見上げる二人の青年、エリオとオリヴァー。 この映画に出会ったのは大学4年生のときだ。 当時劇場公開していたのにバイトか試験だったか、忙

          美しさというフィルターをとおして

          インスタのストーリーは日記

          私は継続が苦手なうえに、やる気が乗らないとなんにも手がつけられないという非常にめんどくさいたちだ。 しかし、マイペースに続けられているのがインスタのストーリーだ。 日々食べたものや観た映画、出かけた記録はストーリーにアップして、あとからアーカイブでなにをしていたのかを見かえす。 カレンダーに切り替えられる機能をけっこう重宝している。 そうしては過去の自分のなんと文章の下手なことか、そんなのを記録に残すんか? など、果たしてネットにアップすべき内容であるか定かではない内容もあ

          インスタのストーリーは日記

          足並みを揃えられないものたちよ

          タイトルのとおりである。 私は人と足並みを揃えるということができない。前を向いて歩けといわれると、後ろ向きに歩くタイプだ。 さらにいえば、何かに属するということ自体が苦手である。よく小学校に6年間も行ったなと思う。 大人になるにつれて、自分で稼いだお金でできることの範囲が広がった。 しかし、その“お金を稼ぐ”という行為に切り離せないのが“働く”ということだ。 「なに当たり前のことをいっているんだ」と思うかたもいると思うが、私はこの当たり前にすり寄るためそれはもう多大な努力を

          足並みを揃えられないものたちよ

          ジャーナサンを“ジャーナさん”だと思ってた

          2週間ほど前になるが、やっと『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を観てきた。 なぜかというと、私が大好きなKERが吹替出演しているからだ。 そもそもKER=Kevin’s English Roomとは、私が思うに海外×日本のエンタメだ。 アメリカをメインに、文化や言語のちがいによって楽しめるコンテンツをたくさん提供してくれる人たち。 出会いはマカロニ&チーズのレシピを調べたことだ。 私と姉はアメリカのドラマや映画がそれはもう大好きで大好きで、日本の作品より観ている。 そんな姉と急

          ジャーナサンを“ジャーナさん”だと思ってた

          とおい記憶のなかに

          坂本龍一の訃報を見てから、いまだに実感が湧かず「果たして彼は本当に亡くなってしまったのか?」という疑問が胸のなかにある。 彼のキャリアからして、私のようなそこらの一般人と比べると雲の上の存在なので、それはそうか、と納得しようとしたがやはりそれもちがう。 ユキヒロのときとはなにかがちがう。 果たしてその“なにか”とはなんなのか、答えはあるのか? 私はYMO自体はリアルタイム世代ではないため実際に見たことはないのだが、大学生のときに細野晴臣のアルバムツアーと東北ユースオーケス

          とおい記憶のなかに

          足跡を見る

          気がつけば3月も半ばにさしかかり、天気予報はついに気温がプラスになる日が増え、雪から雨に変わってしまった。 新しいことを始めて継続するということは少なくとも私にとっては難しいことである。 もともと私は飽き性なところがあり、おもしろそうだと思って始めたもののガーッとやり込んでしまいすぐに手放すということをくり返してきた。 このnoteも半年間、最低でも月に1回の投稿で続けてきたが、ついに間があいた。 その結果、2月は一度も投稿しなかったのだが、大きな原因は高橋幸宏の訃報であっ

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          「Blu」あらすじ

          白と黒だけで彩られた世界で生活する少女は、ある日青色の蝶と出会う。 はじめて見た蝶に心を奪われ、そのあとをつけて非日常的な空間に足を踏み入れていく。 https://note.com/ukigu_m0/n/n7d15da9027db

          「Blu」あらすじ

          「言葉は交わさない」あらすじ

          私は部屋のベランダからいつもある女性を見送る生活をしている。いつしか彼女と通じあえるようになった気がするが―― https://note.com/ukigu_m0/n/n3be53855c5e8

          「言葉は交わさない」あらすじ

          Blu

           白と黒で彩られた世界。少女は背もたれが透かし彫りされたキッチンチェアに座り、家の窓からどこまで行っても白い空を見上げていた。雲が出てくると陰影ができるが、快晴の日はそれがない。  少女はひとりで暮らしている。必要な食べ物や道具などはこころのなかで願うと出てくる。たとえば、ケーキを作りたいから小麦粉と卵と生クリーム、それからトッピング用にいくつか果物が欲しい、あと泡立て器とボウルも、目を閉じて胸に手を当てながらそれらをイメージする。そして目を開けると泡立て器やボウル、小麦粉が

          言葉は交わさない

           晴れた日の朝にはベランダから彼女が出かけるところを見ることができる。私はベランダのむかいに面したアパートの階段から彼女が下りていくのを見る。外階段がガラス張りになっているので、そこを行き来する人の姿を見るのだ。  今日は青い空にちらほらと白い雲が浮かび、絵に描いたような晴天だ。現在の時刻は八時をすぎたところ。平日の彼女はいつも、このくらいの時間になれば外に出るため部屋のドアから階段へと出てくる。  ほら、来た。きれいに内巻きにされた長い髪の毛を揺らしながら下りていく。いつも

          言葉は交わさない

          クリスマス映画観た人🤚

          『ラブ・アクチュアリー』を観た。 ホットチョコレートと一緒に。 去年は姉の家で甥たちとパーティーをして過ごし、ホットサイダーとポップコーンと『素晴らしき哉、人生!』だった。 いかにもアメリカンなクリスマスだ。 というのも、姉も私もアメリカドラマの見すぎで影響されまくっているためである。 その前は確か『戦場のメリークリスマス』だったかな、それとも『東京ゴッドファーザーズ』だったかな、覚えてないや…… お菓子と飲み物をアメリカンにしたのは去年からだが、クリスマス映画を観ること

          クリスマス映画観た人🤚

          ⚠️ネタバレあり『THE FIRST SLAM DUNK』を観てきた。

          タイトルにも書いてあるが、最初から完全なるネタバレ含む感想を私自身の熱が冷めないうちに余韻に浸りながら書き綴った文章なので、まだ観に行っていない人はご注意を。 『THE FIRST SLAM DUNK』を観てきた。 公開初日の朝イチで。無職オタク強い。 総評としては最高だった。 たぶん今回上から下まで「最高」と書く。 待ちに待った山王戦が、リアルタイムでしかも劇場で観られたことに感動した。 しかし、細かい指摘や疑問を挙げようとするといくつかある。 あくまでいち原作ファンと

          ⚠️ネタバレあり『THE FIRST SLAM DUNK』を観てきた。