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日記とわたし(読む編)

それでは前回に引き続き、私の愛する日記について話していきたいと思います。

私は人の日記を読むのが好きです。
もちろん隠れて人のを読む…ということではなく、作品として公表されているもののことです。

私の中では、エッセイと日記ってなんか少し違って、
より日常的で、なにか出来事を切り取るって言うよりは、だらだらと1日を綴っているような日記が好き。

本になっている日記で、私が好きなものの傾向はあるのかな〜って考えてみました。
女性作家さんの日常を綴ったものが多いかな。
男女で分けるつもりはないけど、女性の日常の感じ取り方や、それを素直にそのまま表現する感じが最高に好き。
奔放に生きていたり、感情的になったり、不完全であったり、でも自分の人生を自分なりに考えて過ごしている様子を読むのが本当に好きです。
洗練された美しい生活や成功体験はあまり興味がなくて、かといって苦労話が読みたいわけでもない。
日常の中で誰にでも起こる小さな心の動きとか、些細な幸せとか、そういうのが好きなんだなー
そしてこれは、小説や映画にも同じことが言えるんだよな。

さて私が好きな作品をいくつか。

高山なおみ「日々ごはん」
料理家の高山なおみさんの日々を綴った日記。なおみさんみたいに生きたい。お酒をいっぱい飲んで、たまに転んだり、本を読んだり、人と会って、いろんなことに感動したい!出てくる人々(なおみさんの周りの人々)がみーんな素敵なのも読んでいて幸せです。

服部みれい「新しい結婚日記」
けっこうなボリュームがあったんですが、一気読みしちゃったくらいとにかく吸い込まれたみれいさんの毎日。めまぐるしい毎日だけどしっかり自分を見つめ直す時間をつくって、でその結果もちゃんと出てて。自分で自分のことを考えてあげるのって大事だなって思ったりしました。

植本一子「かなわない」
写真家でもある一子さんの日記。上記お二人と比べるとピリついた日常を素直に書いている気がします。でも生きてたらそのピリつきだってあるのよね。で、救いがないことだってある。それでも生きる。考える。全部に共感できるわけではないけどなんでこんなに心に響くのだろうか。
一子さんはコロナ禍である1ヶ月間の日記についても出版されていて、それも素晴らしい作品でした。(個人的な三月 コロナジャーナル)

いしいしんじ「三崎日和―いしいしんじのごはん日記〈2〉」
私、寝る前に少しずつ文庫本を読むのが好きなんですが、これはダントツに良い気持ちで眠ることができる作品。スローライフとかなんかそう言う言葉は苦手だけど、いしいさんの日常はスローに流れている気がしていて読んでいると穏やかな気分になります。出てくるお魚がいつも美味しそう。いしいさんちの近くにいる野良猫になった気分でいつも読んでる。たのしい。

なんだろう。言葉にするのは難しいけど、これらを読むと私が好きなんだろうなあというふわっとしたものが掴める気がする。
本当は自分で言葉にしたりしたいのだけど。

日記っていいよね!
日付が入っていることでより身近に感じられると言うか、
「その日をこうやって考えたりして過ごしている人がいたんだなー」って思う。
みんな一人ひとりが何かを考えたり考えなかったりして、生きてるんだなあって思う。そう思うと私は他の人に思いやりを持つことができる気がするんだな。

下北沢にできた「日記屋 月日」も気になっています。
本好きとしては内沼さんが日記に特化した場所を作ってくれたことにめちゃめちゃテンション上がっています。
またいつか行けますように。

それでは。

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