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⚠ネタバレ⚠真夜中乙女戦争②

こんにちは、睦海です🌊

今回は、真夜中乙女戦争の続きです。
ネタバレします!
↓真夜中乙女戦争についての感想をまとめたマガジン(全3投稿)


「乙女」にとって「美しい爆破」

この作品は、青春、恋愛、犯罪の要素があるのですが、その犯罪の部分が、爆破テロ、東京の爆破なんです。
私自身、歴史が好きなので、それなりに戦というか戦場の場面のある作品も好んでは観ますしアクション、殺陣のシーンは好きです。ただ、犯罪ものはほとんど観ないし、得意ではないんです。アウトローなものには苦手意識があります。苦手だと思い込んでいるだけかもしれませんが。
しかし、この作品は、何度でも読みたい、観たいと思えたんです。
その一番の理由が、犯罪の面である、爆破に至るまでの戦々恐々とした色んな出来事、そして爆破の美しさのインパクトからです。
絶対ない。自分の周りじゃあり得ない、自分はあり得ない。と分かっていても、リアルで身近で、もしかしたら、、と思ってしまう。
そうか、これが、みな乙女、ということかと。言葉では言い表せないもので、ここまでしっくりとくるものに出会ったことがないので、不思議な感覚なのですが、きっと観てくれた方は共感して下さると思います。
愚かで、惨めで、それでも、美しく愛おしい、人はみな乙女なのだと。
爆破をみた人だけが感じられる、しっくりくる乙女があると思います。

休学に至る私と爆破に至る「私」

今の私にとって、爆破が一番響いた理由は、自分の近況にあったと思います。
この作品の映画版を観たのは、休学を決める前。小説を読んだのは休学し始めの頃でした。
詳しいことを知ろうともせず、高校生気分のまま飛び込んだ、大学&一人暮らし。特別、親元を離れたかったわけでもないし、地元が嫌いでもなかったんです。特に好きって程でもないし、ずっと地元しか知らないのもなというのはあったし、口にしていました。ただ、地元より、地元の大学よりも、関西が、奈良の大学が魅力的だった、それだけです。
でも、「好き」だけでは、生きていけませんでした。大学でも、生活でも。
大好きと憧れが詰まった町。「何とかそこに追いつけるように」「そこ」がどこなのかもよく分からないまま、もがいていました。
地元を離れたからこそ、気付いた地元の良さ、自身の内にある地元愛もあります。それでも、私がその時の舞台にしていたかったのは、奈良でした。
そんな中、新型コロナウイルスが流行、世界が変わりました。
でも、SF映画ほどは変わらなかったんですよね。現実の闇が深まったというか。苦しいからこそ気付いた人の温もりもあったけれど、非情な現実が止まることなく、進んでいったんですよね。
世界って、壊れないんだ、止まらないんだ、終わらないんだ、って、命ある限りこの社会の中で生きてくしかないんだって、悟ったんです。安心感と絶望感が同時に来たようでした。諦めたからこそ、「全部なくなってしまったら良いのに」と思うことが増えていました。
作品の爆破が、私には壊せないものを壊してくれたような気がするんです。
爆破を美しく思う、破壊を願う私の気持ちは、明日を強く生きる活力になったように思います。変わらない日常を、変わらない気持ちで、生きてるだけなんですけど、その「変わらない気持ち」の正体が、「強く生きる」というものであること、私が「乙女」であることを知った、感じたという事実が、この作品でしか味わうことのできない、普通で異常な体験なのかなと思います。

ℱさんの影響を受けすぎて、自分の言葉で伝えるのが難しいです。。
打ちながら気づかされることも多く、感想を第三者に伝えようとすることの大切さを再確認しました。
『真夜中乙女戦争』についての記事ももう一つ書く予定ですが、別の作品にも挑戦していけたらなと思います。

ℱさんの文章や考え方に惹かれ、『20代で得た知見』も購入しました。読みかけの本、買ったままの本がたくさんあるのに、、。多分先に読破しちゃいます。。

お読みいただきありがとうございます🙇
ぜひまた覗きに来て下さると嬉しいです。

写真はいつかの花火🎆

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