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インディ・ジョーンズと運命のダイヤルを見ました(※途中からネタバレ警告あり注意)

ハリソン・フォード主演のインディ・ジョーンズシリーズ。

第1作 レイダース/失われたアーク(1981)
第2作 インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984)
第3作 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989)
第4作 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008)
(確かTVシリーズでヤングインディ・ジョーンズもあったかと思いますが未見)

に続く、

第5作 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023)

を観てきました。

面白かったです。

最近巷では宮崎駿の「君たちはどう生きるか」話題ですが、
(あれはプロダクションの秘密主義がものすごいので、
ネットでもネタバレ厳禁という空気ができている訳ですが)
私からしたら、本作こそネタバレ厳禁です。
もしこのシリーズ好きな人はぜひ何も前情報を入れずに見に行って欲しい。
あ、予告編は見ても大丈夫です。

スターウォーズ1(1999)くらいからかな?
ハリウッドでは、過去の作品の続編を数十年振りに作るという動きがどんどん出てきて、
本作品もその流れの中の一つな訳です。

ていうか第4作がもう15年も前なのかΣ(゚Д゚)

今回のはですね。
最初あまり見る気がしてなかったんですよ。
第4作がそこまで期待したほどじゃなかったのと、
予告編を見ても、そこまで面白そうな感じじゃないなーって印象で。

でも、ハリソン・フォードの年齢的にも、これがまあシリーズ最後になる可能性も高いかなあと思って、
重い腰を上げて映画館に行ったんですよ。

そしたらまあ、超面白くて。

なんか人気がないんですかねこれ。
公開してまだ1か月経ってないと思うんですが、いつも行く近所のシネコンでも既に上映回数少ないし。
こりゃ小さいスクリーンでかなと思ってたんですが、
そのシネコンの二番目に大きなスクリーンで、
しかもdolby atomosという、まあ豪勢なスクリーンで見れたんで、とっても良かったです。
いつもの前方に座ったら今回久々にスクリーンがかなり大きかったんで、最初はちょっと首がしんどいなと思ってたんですが、
途中から映画にのめり込んで、気にならなくなりました。

満足度はかなり高いです。

昨今の「数十年振りに続編作っちゃったシリーズ」の中では、
去年見た「ゴーストバスターズ・アフターライフ」
に匹敵するかそれ以上の満足度でしょうか。

過去のシリーズを見てない、特に10代とか20代の人にとっては、なんか物足りないかもしれませんが、
ずっと追いかけてきた私にとっては、とっても懐かしくって、涙出てきました。

というか、これでいいです。
これで、終わっていいです。
第4作クリスタル・スカルの王国を見た時は、
「なんじゃこりゃ?(ちょっと期待しすぎたか……)」だったんですが(でもあれはあれで面白かったですよ)、
今回は綺麗に終わっていて、
ハリソン君、インディはもう休んで下さい、お疲れ様でした、
という感じ。
ここからさらにまた下手な続編を作るよりも、
今回の出来がとっても良かったので、ここで終わってくれたら、
美しい仕上がりになると思います。

という訳で。
昔のインディ・ジョーンズシリーズを見て興奮してた人には、ぜひお勧めしたい一品です。

---注意---

では以下より、ネタバレ有り感想になりますので、
未見の方はご注意下さい。

そもそも、オーパーツ(場違いな工芸品)って大好きなんですよ、昔から。

ナスカの地上絵とか。
水晶のドクロとか。
黄金ジェットとか。
最近だと、去年本を読んだ「ヴォイニッチ手稿」とかも面白いですね。

なんか小学生の頃から、オーパーツ系の本もよく読んでたと思うんですが、
マンガでも、手塚治虫の「三つ目がとおる」とかですごいハマってました。

考古学系の映画で言えば、
ニコラス・ケイジの「ナショナルトレジャー」シリーズや、
アンジェリーナ・ジョリーの「トゥームレイダー」
シリーズなんかもありますが、
やっぱり元祖はこのインディ・ジョーンズシリーズでしょうねえ。

その後、PC-98エロゲの名作、
DE・JA(1990)、
DE・JA2(1992)
を経て、
あのYU-NO(1996)につながる訳です。

過去の遺跡を調べていたら、もう未来技術とか宇宙人の技術としか思えないものが出てくる、という設定は大好物で、
一時期、ほんのわずかですが「考古学者になりたい」と本気で思ったぐらいです。

前作(第4作)はロケットでしたが、
今回は時空を超えるアイテムが出てきます。
まあ今までの流れからしたら、当然と言えば当然なわけで、
オーパーツものもここまできたら、あとは時空超えでしょと思いました。

とにかく時間モノは大好物なので、
大好きなインディ・ジョーンズシリーズと組み合わさって、
私にとっては極上のエンタメでした。

しかしここまで安心して見られる映画もないですよねえ。
オープニングの列車のシーンこそ長かったですが(暗かったしストレスが高かった。あそこは5分くらいで終わって、ドーンとタイトルコールに行って欲しかったです)、その後はとてもリラックスしながら見れました。

インディ・ジョーンズシリーズは、アクション満載だけどちょっとコミカルな所がいいですよね。デートムービーに最適と言われる所以です。
トム・クルーズのミッションインポッシブルシリーズはかなりスタイリッシュで、あれももちろんいいんですが、インディジョーンズは泥臭いのが良い。
見てて世界旅行をしてる気分になるし、
アクションも安心して見られる。

今回はまず、前半のパレードのシーンがとても良かったです。
月に降り立った後のアポロ11号の乗組員がパレードをしているシーンで、
あの、通りを群衆が埋めた通りを紙吹雪が舞うイメージって、
大好きなんですよ。
古くは「天井桟敷の人々」を思い出してました。
あのイメージからのアクションシーンが見られたのは新しくて面白かったですね。
残念ながらすぐに場面が地下に移ってしまいましたが。
もう少しあのパレードのシーンは長くして欲しかった。

その後はモロッコとかシチリア島とか行くわけですが、
やっぱり世界旅行をしている気分になって、心地よかったです。

そして、最後どうなるんかと思ってたら、
まさかの紀元年超え!
ローマ軍のガレー船が出てきてインディたちの乗ってる飛行機に矢を打ち込まれたシーンは爆笑しましたねえ。

そう言えば、「時のメロン」(スイカだったかな?)ネタが出てきましたね。
本作で言う運命のダイヤルがそうだったんですが。
「時のメロン」はなんだったかなあ。確か何かの本で読んだんですが。

ある日主人公が父親からメロンをもらったのだけど、
そのメロンは未来(明日)の主人公がそれを持って過去(昨日)に行って父親に渡したものだったという。
要は時間の流れの一部分でしか存在していない物体で、
それを作ったのは誰なのか、というネタです。

タイムトラベルに伴う「これは誰が作ったんだ」ネタは有名なところで、
ドラえもんの「オシシ仮面」のエピソードや、
「バックトゥザフューチャー」のジョニーBグッドのエピソードがある訳ですが、
例えばバックトゥザフューチャーで言えば、
主人公マーティーがダンスパーティーで「ジョニー・B・グッド」を演奏したら、
それを聞いたバンドマンがその従弟(という設定)のチャックベリー(ジョニーBグッドの作曲者)に電話して聴かせて、それでこの曲が生まれたという。
じゃあこの曲を作曲したのは誰なんだ、というネタでした。

今回のキーアイテムとなる運命のダイヤルは、
アルキメデスの墓の中に入ってたんですが、
それはインディ達が未来から持ち込んだものだったという。
じゃあ誰が発明したんだっていうね。

まあそんな時間モノにありがちな小ネタはありますが、
それはあくまでおまけで、
本作の楽しみ方はやっぱり、
世界を股にかけるインディの活躍な訳です。

そういう意味では、ハリソン君もかなり高齢になってしまいましたが、
元気にアクションシーンをこなしていて、とっても安心しました。

今年はまだ見る予定の映画がいくつか控えてますが、
年間マイベスト映画の中では上位にランクインしそうです。

(追記)

第4作で出てきたインディの息子、殺しちゃった(戦死したという設定)んですねΣ(゚Д゚)
トランスフォーマーのシャイア・ラブーフ。
てっきり出るんだと思ってたからビックリ。
この役者、色々問題を起こしてるようなんで、やっぱ出せなかったのかな。

でもカレン・アレン(妻のマリアン)が最後に出たのはやっぱり安心しました。

余談ですが、実は私インディ・ジョーンズシリーズって第2作(魔宮の伝説)から見たもんで、中学生か高校生の頃までそれを第1作だと思ってたんです。
だから、第2作のヒロイン、ケイト・キャプショーがメインヒロインだと思ってたんですよね。
第3作の後に第1作(「レイダース」っていうタイトルなんでインディジョーンズの第1作とは思ってなかった)を見たもんで、
第4作にカレン・アレンが出てきて、「あ、こっちがメインヒロインなんだ」と改めて認識した訳で。
(じゃあケイト・キャプショー(ウィリー)はどうなったんだ!Σ(゚Д゚))

今回ラストにちょこっとですが画面に出てきただけで、すごいホッとしたというか、安心したんですよね。
やっぱりあれですね、数十年後になっても、最初のヒロインが出ると、安心するというか。
「マトリックスリザレクションズ」のキャリー=アン・モス
とか、
「ゴーストバスターズ」のシガニー・ウィーバー
とかがそんな感じでしたね。
今回は特に、
「スターウォーズ7」の時にレイア姫(キャリー・フィッシャー)が出てきた時の事を思い出してました。

しかしカレン・アレン、太ってましたねえ笑

そうなんです。
ハリウッド映画女優は、
映画に出てないと太るんです!!笑

まったく、アメリカンの人間はこれだから…(;´Д`)

かつて「ジュラシックパークIII」に一瞬出てたローラ・ダーンもめちゃくちゃに太っててすごいショッキングだったのを思い出してました(補足すると6(ジュラシックワールド3)ではまた痩せて出てきたのでそこはさすがプロの訳者だと尊敬しましたが)

(追記2)

そういえば、ダイヤルの事を最初「アンティキテラ」と呼んでたのにも興奮しました。
「アンティキテラ」ってのは実際に存在するオーパーツで、
紀元前の古代ギリシャ文明の遺跡から見つかった、何に使われていたのか分からない歯車群の事です。
世界最古のコンピュータだったんじゃないかと言われてますね。
ずっと前に買ったジョー・マーチャントの本「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」を積んだまま読んでませんが汗

(追記3)

あと最後はしっかりあのメインテーマが流れてきたのが良かったです。

ジュラシックワールド3なんて酷かったもんなあ…
パークのメインテーマが流れそう流れそうと思って流れないという。あれは酷かった。

今回も、途中途中でドーンとテーマ曲が流れるかと思ってたら全部肩透かしで。
でもエンドクレジットでオリジナルをしっかり全曲流してくれたのは本当に良かった。

ジョン・ウィリアムスはやっぱり偉大ですね。

(追記4)

なっち(日本語字幕 戸田奈津子)まだ生きてたんか!Σ(゚Д゚)(←大失礼)

失礼、まだ現役だったんか!Σ(゚Д゚)(←失礼)

だって、え、もう何歳?87歳!?

まあ、今回の字幕はそこまで違和感はありませんでしたが、
色々誤訳で有名な人なんで、
いいかげん早く引退して欲しいんですけどね…(;´Д`)

(追記5)

ハリウッドにおける、この、「数十年振りに続編作っちゃった」流れを見てて、一言。
仮説ですが、一つ確信している事があります。

マイケル・J・フォックスがもし元気だったなら、
確実に「バックトゥザフューチャー4」作られてますね。

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