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Withings Body+ WiFi対応体重/体脂肪率計レビュー


●これまでのあらすじ

2021年秋にRenphoの体重計を購入。体重の精度にエキサイトしていたものの「体脂肪が体重だけから算出されている?」という疑惑が発覚。数名のRenphoユーザーたちからも同様の報告を受け、2度のカスタマーサポートへの連絡を経てリファンドを受けることに。意を決して同僚の前評判のあったWithings Body+を2022年11月に購入したのであるが・・・

●セットアップ

既に購入・導入時の記憶がかすれかけているが頑張ってみよう

普通に通販で購入、設置もマニュアル通りやってトラブルはなかったはず。設置面積がRenphoより大きく、脱衣所に場所を確保するのに多少手こずった。測定面はRenpho同様ガラスで清掃しやすい。電池の持ちは、一年に一回くらい交換すれば良い感じで、かなり良い。

例によってスマホ等にアプリを導入して運用するが、複数人で使う場合はそれぞれにアプリを入れれば、お互いの測定が干渉したりせず、プライバシーを守った状態で体重計を共有可能である。体重の多少の変動があっても同一人物として認識される。この辺はRenphoと同等。

●使用感

測定面に乗ると体重測定を開始する。測定値が安定するまで多少時間がかかるが、画面表示でフィードバックがあるのでそれほどストレスはない。4つのセンサー(歪み計だと思うが)への荷重バランスが著しくズレていると「こっち側重いよ」と諭され、適正な測定を促される。これは測定厨としては好感が持てる機能である。

体重の測定精度は100gということになっていて、装置本体での表示はそうなっている(内部データについては後述)。体重の測定結果を以て誰が乗っているかを認識し、その後に体脂肪測定をするようだ。なので、ちょっと体脂肪に至るまでに時間がかかる。体脂肪表示が出た時点で(BMIを確認したりせずとも)さっさと降りて良い。体重については直近8回ほどの推移が簡易的なグラフとして表示される。まあこれもアプリで見れば良いので測定そのものには関係が無い。

注意:
「本体画面上に体脂肪測定値が出ない場合」は体脂肪は測定されていない。
どういうことかというと

  • 体重の結果を見た瞬間に、勢い余って台から降りてしまうと体脂肪測定が為されない。体重を測定中に体脂肪も測ってくれているというようなことはない!

  • 大量の発汗その他で前回測定値から体重が2kgくらい(たぶん)変化すると「お前誰?」になってしまい、裏で体脂肪測定されているということもない。

前者はまあ良いとして、後者についてだが、測定の主が自動認識出来ない場合、「アプリで測定結果を自分のものに指定し直したら体脂肪測定値も出てくるんじゃないか」と一瞬思ったのだが、画面で即時に体脂肪が出ない場合にその値が再計算で復活するとかいうようなことは無いのである。つまり、そのようなケースで体脂肪測定をきちんとやりたい場合は、測定→誰なのか認識出来ない→アプリで指定→クラウド上(?)でその測定が認識される→もう一度測定して体脂肪も測る、といった煩雑な手順を経る必要がある。ちゃんと測定値が自分の値になるまで何度も乗り降りしたりアプリを立ち上げ直したり、少しバタバタが発生するのである。

Renphoでしばしば遭遇した「足裏の乾燥状態のせいで体脂肪が測定されない」と言う事態には一度もあっていない。二重丸◎。

●測定データ

専用アプリからは、データの確認・手動追加(旅行中に便利)・手動削除などと言った操作が可能。アプリは画面に若干ゴタゴタした情報が多く、体組成のグラフは変化に乏しくあまり参考にならない。しかし、私にとってはデータだけが命なので、正直これらはどうでも良い笑。

データのエクスポートをどこからやるのか、少しわかりにくい!これはプロファイル右上の「歯車」アイコン内のメニューからできる。「データダウンロード」を押すと「メールでリンク送るね」となる。しかしこのメールで普段入らないようなWeb上のアカウントにログインするハメになり、2段階認証を求められ、その後もう一度メールに戻ってリンクを押さなければならず、と過程が煩雑である。しかし頻繁にやることでもないので、我慢することは可能である。

手に入ったzipファイルを展開すると、ずらっとCSVファイルが出てくる。これらには、体重脂肪量等の体組成情報に加えて、身長、体組成情報、名前、性別、アカウント情報、デバイス情報、オーダー番号、チャットボットの情報などが含まれている。欲しいデータの情報は手に入るとは言え、このフル・モンティにはちょっと参った。

体重脂肪量等のCSVファイルには秒単位の日付、体重、体脂肪量、骨重量、筋肉重量、水分重量が記載されている。どうせ体重と脚のインピーダンス以外は推定量なのだから、体重・体脂肪量を取得できればそれで十分である。ちなみになんと数値はすべて10gの精度で記載されている!測定精度が100gまでだとしてもデータとして10gまで保持しているというのは素晴らしい。高くその意気を買おう。

以下にここ3年ほどの体重体脂肪データをプロットして、三種の機器のデータを比較してみよう。まず体重(下プロット・赤点)を見ると、RenphoとWithingsはほぼ同等にデータ点にまとまりがある感じだ。タニタは若干ではあるがばらつきがあったのかも、と思う。体脂肪率はどうか(上プロット・青点)。Renphoの良すぎる精度については無視するとして、タニタとWithingsで似たようなばらつきである。2021年から2023年で体重が増しているので直接比較は出来ないが、2021年を63kg 9%、2023年を66g 13%とざっくり置くと、その間での脂肪の増加は約3kgと算出され、まあまあつじつまが合うのではないか。過去のタニタのデータでも66kg 13%はそんなにおかしくない感じである。


3種の体重・体脂肪率計で計ったデータの比較

体重と体脂肪の相関(下図)を見ると、かなりばらつきがあり、むしろ信頼が置ける。まあ自宅での体脂肪測定なんて、こんなもんでしょう。相関係数を求めても良いけど・・・まあ今はまだそれはいいでしょう。

Withingsで計った体重と体脂肪の相関

●総括

Withingsの体重・体脂肪計は使い勝手はまあまあで、致命的な使いづらさなどもなく、測定結果も至極全う。長年使っていたタニタの測定を置き換えて継続するにあたり、過不足のないモダンな装置に巡り会うことができたというところである。
Renphoで失われた一年分の体脂肪データはもう戻ってこないわけなので、それについては非常に残念であった。

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