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本を読め #4 アヒルと鴨のコインロッカー

伊坂幸太郎の作品はすごい、やるせなくなるような、切なさがあるね。

「アヒルと鴨のコインロッカー」を読み終わった直後、文字通り興奮冷めやらぬままに主人に送ったLINEの内容だ。この作品は、胸が締め付けられるような切なさを感じた。すごい、だなんて、語彙力がなさすぎるので反省。

友人に会いに電車を3本乗り継ぎ、また3本乗り継いで帰ってきた。すっかり、移動中や待合い時間は読書に没頭してしまい、乗り逃したりもした。浦和駅のベンチにうっかり45分も居たのは私だ。

2つの話が異なる時系列で交互に展開されていく、所々で繋がるところがあったり、匂わせる部分があったりと、面白くてしかたがなかった。本当に、読み始めてすぐに心が奪われた。

主人はセンスがいい。好きな人の頭の中を少しずつ知っていくようでそれも楽しい。主人の価値観や感受性は彼の経験で培われているのは分かっている。同じことは体験できなくても、できる限り知りたいと思ってしまうのは、メンヘラ気質なのだろうか。いや、そんなはずはない。きっと。

好きな人のことを知りたいと思うことは至極当たり前のことで、それを嫌がらず素敵な本を紹介してくれる彼に、感謝だ。

「助けられる人は、助けたい。」そんな言葉があったことをふと思い出す。そんなこといざって時にできるかな、と不安を持つが、それでも、行動できるように気持ちだけはしっかり持っていたい。

本は価値観を変えてくれることも、視野を広げてくれることも可能だ。しかし、そうしようとするかは自分次第。私は、この本の中に出てくる女性のように、強く、たくましく生きたいと思った。

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