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思い込みハンバーグ

面倒な料理はなかなかしない。時間がかかる料理をしている間に3品くらいできてしまいそうだから。

たとえ、混ぜるだけと言われたとしても。

ハンバーグは好きだ。しかし、作るのはそんなに上手くない。やってないから。油がはねるし、カロリー高いし、混ぜると手がベタベタで、フライパン片付けるのもいつもよりちょっと大変だから。

普段リクエストをしない主人が、ハンバーグ食べたいと言った。最近作ってないね〜と曖昧に返事をすると、混ぜるだけなのにと言うのである。

混ぜるだけなのに。その言葉に、動かされた。混ぜるだけと思うかもしれない。しかし、にんにくと玉ねぎを炒めて、パン粉を牛乳に漬けて、ここで肉を混ぜ、出来上がったタネを寝かし、成形し焼くのである。意外と工程は多いのだ。

せっかくだから久々に、ハンバーグを作った。自分が懸念していた焼きの部分も、落ち着いて進めることができた。

出来上がったハンバーグ(うっかり食べてしまって写真がない)は、「時間をかけてくれてありがとう」と言っているかのように美味しそうに輝いていた。

主人の満足そうな顔をみて、思い込みってよくないな、手間をかけるからこそ味わえる時間と、作った人だけにわかる幸せってのがあるんだな、としみじみ感じた。

思い込みや勘違いでチャレンジしなくなるのは良くない。いつまでも、挑戦はあっていいのだ。


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