部下は死語

「部下」という言葉は死語になればいいと思う

あまり好きではない言葉の一つが「部下」。

自分自身が、誰かお世話になった先輩をたてて話す時などに「私は〇〇さんの元部下です」といった表現は使うことはありますが、現在及び、過去自分の部署やチームにいた人のことは「メンバー」と呼ぶことにしています。

「部下」という言葉に含まれるネガティブなニュアンス

「部下」という言葉は一般的に使われる言葉ですので、もちろんその言葉自体が悪いとは思っていません。

ただ、その「部下」という言葉が嫌だなと思うのは、時として

・自分より下の人間
・自分が使っている人間
・自分の言うことを聞く人間
・自分は偉い人間である
・教えや学びを一方的に授ける対象

といったニュアンスが含まれて、使われるケースがあるから。

「部下に〇〇をやらせている」とか「部下に命令して」とか。

「部下が使えない」といった言葉も、基本的に好きではありません。

もちろん実際の非がどちらが大きいかはケースバイケースですが、人と人との関係において、「使う」という概念がまず間違っているし、そういう言葉の使い方をする人に対しては「お前に能力ないから、使いこなせてないんだよ」と思ってしまいます。

上司と部下の関係はイコール

そもそも普遍的なこととして、部下は上司から仕事を教えてもらったり、与えてもらったりすることはありますが、一方で上司は部下が存在しなければ仕事になりません。

また、教えることで、気づき学ぶこともたくさんあります。

相互に必要な存在であり、対等な存在だと思っています。当然のことながら経営者と従業員の関係も同様です。

この意識を忘れないことは、自分が組織の上に上がれば上がるほど大切ではないかなと思っています。

ゴマすりを許せば、自分の周りは無能だらけになる

上司部下の関係を対等と思わない上司の周りには、自然と「ゴマすり君」達がすり寄ってきます。

自分の状況が悪くなると、多くの人が離れていって、本当の仲間がわかる

といった話は、世間でもよく語られる話かと思いますが、まさにそういうことで、気持ちがよいからといってゴマすりをしてくる人ばかり、周りにおいていると、自分の立場がなくなったら、独りぼっちになってしまうかもしれません。

ゴマすりやおだてを日常的に許していると、「おだてておけば機嫌良くなるし楽勝だな」と陰で軽んじられたり、「あ、あの人はそういった表面的なことで、周りにおく人を決めるのか」という印象を抱かれたり。

そうなると、賢明な人、優秀な人は自分から離れていって、言葉は悪いですが、気づけば無能だらけの集団になっているかもしれません。

「偉そうにふるまう人」ほど、「ゴマすり君」を引き寄せるので、上司部下はイコールの存在である、ということは常に念頭に置いて行動したいものです。

年齢や立場、関係なく敬意を払う

ちょっと話は逸れますが、上司、部下の関係に関わらず、敬意を払うということは、とても大事なことだと思っています。

当たり前じゃん?って思うかもしれませんが、仕事において、自分の立場や年齢に惑わされて、これができていない人はたくさんいます。

環境や立場というのは怖いもので、本当に意識していないと、自然と振舞いや態度に表れてくるなあと、他人を見ては、反面教師にしています。

私が広告代理店にいた時に、メディアさんは、広告代理店に営業をしてくださる側ですが、私のチームでも営業マンの中には、彼自身決して悪い人間じゃないのにも関わらず、いつの間にか「メディアに〇〇をやらせてます」といった口ぶりになるメンバーが出てくることもあり、その度にかなり意識をして叱っていました。

ベンチャー界隈に関わらず、今後人材はどんどん流動的になっていきます。

例えば、発注側の立場にいたとしても、転職して受注側の立場になるかもしれません。以前の部下が、上司になったり、取引先になるケースもあるでしょうし、立場の逆転は日常的に起きます

私は無意味に傲慢な態度の人や、偉そうな人とは、一緒に仕事をしないと決めています。プライベートであれば、一切付き合いません。そこまで極端でなくても、無礼な態度や言動は必ずしっぺ返しを喰らうと思っています。

年齢や、立場に関わらず、常にイコールの想いで人付き合いをするということは、本当に大切なことだと思っています。

最後に・・・

今回、ティール組織がどうの、みたいな話をするつもりは全くありません。

しかしながら、世間で言われている通り、ここ5年くらいで、働き方は間違いなく劇的な変化を見せていくと思います。

前近代的な「上司・部下」の概念は死滅していくべきだし、自然に消滅していくと思うし、きっと「部下」という言葉も死語になるんじゃないかな、と期待しています。

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