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50代で転職した人

ばっさり。人、一刀両断。
人間の運命なんて、他人の冷たさ、案外結構、ばさり、ふぁさり、切られていくけど運命の糸。特に組織なんていうところはね、もう、うんとがんばっていても懇意だなと思っていても、ばさりふぁっさり、切られてしまうんですよ。ものものしいねー。ウワッ。ウワアアアアア。
私の転職何回あったんだろうか。4回? 5回? でもまあ、いろいろよね。
てか自分のことよりも、そうだな今は無名人インタビューという集団の面接者だし、これまでにマネージャーやリーダーという立場で人は見てきたけど、まあ、いろいろですよね人材って。
・ふだんだらだらだけど、いざという時に活躍する。
・その逆で、ふだん活躍、いざという時柔弱。
・海外留学、海外就労経験があって自己主張はできるが能力は低い。
・海外留学、海外就労経験があって自己主張できるし能力も高い。
・学歴高いし頭もいいけど役立たず。
・学歴高いし頭もいいし、めちゃ役立つ。
いろいろいますよ。
スペックはね、関係ないよ。関係ないっていうか、スペックはその人の能力に確実に影響を及ぼしているが、だからといって成果を出すかどうかとはちょっと違うかな。
もちろん、ある方面の成果が欲しいときはその方面の人材をひっぱってきますが、でもね、だからといってゲットしたいものがゲットできるかどうかは別のことなので。
やっぱりポートフォリオとして、物事は束で考えておくのがいいですねえ!!!!!
ということで無名人インタビューゴツ!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは てでぃ田中 さんです!
年齢:50代後半
性別:男性
職業:団体職員


現在:上司も女性なんですけど、困ったことがあったら話をして仕事を進めていくっていうのは非常に面白いですよね。

ナカザワ:今何をしている方でしょうか?

てでぃ田中:ネット上では、てでぃ田中と名乗ることが非常に多いです。年齢は59歳になりまして、現在はお役所的なところの中の共済組合っていうところにおります。で、事務のお仕事ですね。noteにはちょろっと書いてあるんですけど、そういうところで今仕事をしておりますね。

ナカザワ:この仕事は、いつも平日の日中のお仕事という感じ?

てでぃ田中:そうですね。平日、月金で。だいたい通勤に1時間半ぐらいかけて、都内へ通勤して、9時半から18時15分まで働いております。

ナカザワ:具体的にどのような仕事内容ですか?

てでぃ田中:経理班契約係。なので、いろんな部署から物を買ってって言われまして、予算もついてるっていうのが確認できましたらうちのとこへ回ってきて。業者さんに見積もりもらって安いとこ決めて。決まったら稟議をかけて、決裁が下りたら契約書を作って送ると。そういう感じのお仕事ですね。

職場の特徴は、超アナログです。私も会社勤めを始めてから30数年たって、30年前がようやくパソコンが出てきた頃なんですけど、それに戻ったような。判子と鉛筆と紙とボールペンとですね。

電子決裁は入ってるんですけど、電子決裁を取り終えたらそれをプリントアウトして、バインダーで閉じるっていう。なんやそれっていう感じなんですけど。そのぐらいアナログなところですね。だから、席の背中にキャビネットがあるんですけど、そこには綴じられた紙が山ほどあってですね。毎日それを参照しながら、仕事をやっております。

ナカザワ:このお仕事の面白さややりがいは何かありますか?

てでぃ田中:割と女性の多い職場ですね、まず。そうすると、会話のコミュニケーションで物事が進むっていうか。女の人って、しょっちゅう他の部署の人と廊下で立ち話とかして、それが結構重要だったりするじゃないですか。そういうのが仕事を回すために日々役立ってるっていうのをちょっと体験してて。その中に私も入れていただいていて。

上司も女性なんですけど、困ったことがあったら話をして仕事を進めていくっていうのは非常に面白いですよね。元々、業者さんとお話することが僕は大好きで、電話もFAXも大好きですね。そういうのはやってて面白いかなと思ってます。

ナカザワ:コミュニケーションを取ること自体も、結構面白いところなんですかね?

てでぃ田中:面白いっすね。変わった人いっぱいいますんでね。

例えば、上司の女性で言えば、年は僕より下なんですけど、大阪のおばちゃん。ある意味、威勢がいいって言うんですかね。やっぱり考えていることが商売人っていう感じですね。そういう雰囲気がありますね。

僕は出身は京都府で、関西人っちゃ関西人なので。そこら辺で、なんかそうやろ、みたいな話をしてて。そうですね、みたいな話をしてると、なんか面白いですよね。他にもいろいろ個性的な方がいっぱいいらっしゃって、今の仕事は非常に楽しくやらしていただいてますね。まあ給料は安いですけどね。

ナカザワ:お仕事はいくつご経験されてるんですか?

てでぃ田中:大学卒業して会社に入ったのが、最初の会社で、電機メーカーで。ここに30数年いて、僕はここで定年までずっと勤め続けるだろうって思ってたんですけど。ある時、転職しようと思い立ちまして。

2つ目が標準化団体。調査員、リサーチャーっていうお仕事をやらしていただきましたが、これnoteでも書いちゃってるんですけど、クビになっちゃいました。で、今のお仕事が3つ目です。

一応勤めた会社は3つなんですけど。それ以外にも、例えば出向しましたとかいうのがあって。これは電機メーカーの社員でありながら、標準化団体に行って、これも都内なんですけど、そこでお仕事をすると。

で、給料は電機メーカーから出るけど。仕事の経費とかは、標準化団体から出ると。そういうお仕事でしたね。そこで、もう楽しいことがいっぱいあったんですね。だから、勤めていた会社っていう意味だと今が3社目なんですけど。それ以外にも出向でいろんな職場を体験しているってこともあります。

ナカザワ:仕事の面白さは、会社や働き方が変わる中で変わるものですか?

てでぃ田中:そうですね。まず電機メーカーに勤めてた時、もちろん30数年いると部署が変わるんですね。部署が変わると仕事の内容もガラッと変わることが稀にありまして。もちろん、偉い方につくことが私の場合は割と多かったんですけど。そういう人もどんどんどんどん変わっていくというか。

仕事の内容や雰囲気もすごく変わるんで。特徴はやっぱり変わってくるかなと思いますね。それに応じて、やりやすかったりやりにくかったりということはありましたね。辞める前の1年半ぐらいいたところは、実は以前もこのメンバーでお仕事をしたことがあったので、そういう意味では顔なじみのメンバー同士でやってたんですけど。

残念ながら私が、年は取ってるけど偉くはないっていうポジションになっちゃったんで。そういう意味で仕事がやりづらかったですよね。上司も何年も付き合ってるうちにずいぶん様変わりしちゃって。それは本人がどうっていうんじゃなくて、周りの影響っていうか、求められるものがずいぶん変わってきちゃったんで。考えるなら、すぐやれと。とにかくやれみたいな、分かんなくてもやれみたいな、そういうふうに責めたてられることが結構多かったんで。やっぱりその時期はしんどかったなって思いますね。

で、出向した時は非常に楽しかったです。やっぱり思うに、コミュニケーションが非常に多かった。電機メーカーの同じ会社の人と勤めているわけではないんですけど、1つの目標に向かって一生懸命走るっていう意味で非常に一致団結した感覚があって、楽しくやれた。

海外の方とも非常に連携をとってやってました。Eメールもずいぶん英文を書きましたし、実際に会って話をして。僕英語は全然できないんですけど、日常会話に毛が生えたくらいですけど。それでも私にできることあればって言って、いろんなことをやらしてもらって。それは非常に楽しくやらせてもらったかなと思いますね。

逆に、2番目の職場ですね。noteの記事を見てもらうと分かるんですけど。最終的に辞めさせられちゃったのは、私の不徳の致すところなんですけど。なんとなく職場のコミュニケーションが荒っぽかったっていうのはあるかなと思います。

それは後で庶務の女の子と話すようになってから、この職場やっぱおかしいっすよって言われて。確かに、表面上は皆さん大人なんで、会話しないとか飲み会をやらないとかそういうことは全然ないんですけど。

仕事を上手くやるために協力してやりましょうっていう雰囲気があんまりなかったかもしれないなと思って。僕はやっぱり、そこでちょっと能力が劣ってたんで。やっぱり押しのけられたみたいな、そういう雰囲気はありましたね。そういう時は嫌でしたよね、やっぱり。やりづらいとすごく思っていました。もちろん、やりづらかったからって、はい辞めますと自分では言えないので辛抱して、仕事をやっている状況がやっぱり続いていたのかなとは思いますね。

ナカザワ:てでぃさんってこういう人だよねと言われたことはありますか?

てでぃ田中:あんまり直接的に言われることはないんですけど。私は、世間一般的に言うところの契約社員みたいな形で、7月という中途半端な時期にポンと放り込まれたっていうか、採用して職場に入って。

そうすると、具体的にはもう前任者のEメールがそのまま残っていて。これを見ながら次の仕事をしてくれ、って。まあ連絡先とかね、同じ業者さんと連絡を取るのでみたいな話があったんで。

僕の前任者の方の仕事ぶりを、今の職場の同僚の方から聞くことがあって。やっぱり、どうやら細かい人だったみたいですね。むちゃくちゃ細かいんです、仕事ぶりを見てると。メールのコピーも、きっちりサーバーに残してあったりですね。で、どうも体壊しちゃったらしいと。精神的に病んじゃったんじゃないかなと思うんですけど、まあ聞けないですけどね。

どうも3月末ぐらいに休職になったんですよね。で、職場のポジションとして、もうその人がいる前提で組織が組まれていたので。その人がいなかった時期は、結構2人でやってた仕事を1人でやるみたいなことがあって。今の僕の上司は大変な思いをしたらしいんですね。なんか訳分からないまま仕事やってたみたいな話があったんで。

最近そういう意味でよく言われるのは、てでぃさんが来てくれて仕事を担当して、仕事を代わりにやってくれてる。そういうことをやってくれてるだけでずいぶん助かってますよっていう話はよく言われるんで。

お役に立ってるから、今のところそういう話をよく言われてるかなと思ってますね。もう少し込み入った話がひょっとすると明日聞けるかもしれない、というのも明日新年会でして。
そこでちょっと話を聞けるかもしれないですけどね。

最近あんまり飲み会もないですけどね。コロナ禍で自粛になっちゃってそのままみたいな感じなんで。そんな感じで、私が自分で知る限り、職場の方はてでぃさんが今のポジションで仕事してくれるというのは非常に助かってますって思っておられるんじゃないかなとは思っております。

ナカザワ:今、仕事以外でやっていて楽しいことはありますか?

てでぃ田中:難しい質問ですね。noteを書く時に、自分の人生をちょっと振り返るっていうことをやって。その時々でやってきたことは非常に面白かったなと思ってますし。

今やってることでいうと、住んでるマンションの管理組合の理事長を今やってまして。順番に回ってくるんですけど、理事長やりますって自分で手を挙げて。で、理事長は2回目ですね。2月に定期総会があって、それが終わったら一応お役御免になるんですけど。

理事長の仕事も大変なんですけど、僕的には楽しんでやってるかなと思ってまして。マンションって順番で理事がいて、自分で仕事をやることもあるしお仕事を振ることもあって。月1回ミーティングをやって、いろいろやると。それ以外にも、理事長は町会長を兼ねてまして。一応このマンションで1つの町会を作っているので、町会の連合会っていうのがあって、そことのお付き合いを結構いろいろなんやかんやありまして。

僕より上の世代の方との付き合いなんですけど、そういうのをやらしていただいていて。あとは管理会社さんとか、今修繕をやるって話なんでコンサルの会社さんにも入ってもらってるんで。その方々との連携も日々やってまして。まあ、自分でもよくやってると思いますけど。

昨日なんか半日ぐらいかけて書類作って。月2度3度ミーティングがあるような結構大変なところではあるんですけど。まあ、楽しんでやってるかなとは思いますね。自分のマンションのことでもありますし。最近、マンションのこういう管理の仕組みにも興味を持ち始めたからっていうところではありますね。もう1個だけいいですか?

ナカザワ:大丈夫ですよ。

てでぃ田中:もう1個は音楽ですね。ここ数年ちょっと転職騒動があったんですけど。先々週かな、久しぶりにオープンマイクっていうところに行きまして。楽器を弾きながら演奏する人の集まりですね。久方ぶりに参加して、2曲ほど歌ってきました。会社に入ってからピアノ教室に行ってピアノを習い始めたのかな。なので相変わらず下手くそなんですけど、歌とか好きなんで、そういうのは楽しんでやってますね。ピアノと、あとウクレレ。そういうのは面白いかなと思ってますね。

ナカザワ:こないだはどんな歌を?

てでぃ田中:菅田将暉の虹っていう曲をリクエストされましてですね。ちょっと歌ってくれって言われて、やりましたね。基本的には小田和正さんが好きです。オフコースの曲をよく歌ってますね。

ナカザワ:1人で歌ったり練習したりされるんですか?

てでぃ田中:そうですね。前は3人組で活動もしていたんですけど。今はとりあえず仕事も忙しいんでね、粛々とやってますね。

過去:上司から邪魔するなって言われたら、そりゃあ邪魔しないようなところに行くしかねえなって。

ナカザワ:小さい頃とか学生の頃はどんな子供でしたか?

てでぃ田中:まあ、大人の言うことをよく聞く人だったなとは思いますね。成績は比較的良かったんじゃないかなって、小学校くらいだったら。

母親に言わせると、中学高校ぐらいでちょっと悪い友達に捕まっていた話はされましたけど。それはそれとして、友達づき合いもそこそこやらせてもらって、割と楽しくやらせてもらったかなーと思いますね。

田舎なんで、高校ぐらいまでは大体みんな同じとこで。なんとなく知った顔がそのまま一緒にいてみたいなそんな感じだったのかなと思いますね。

ナカザワ:悪い友達というのは、ずっとお知り合いの方ですか?

てでぃ田中:高校の天文部に引っ張られたのかな。夜中に山に登って、星を見るんですよ。
男が5人とか6人とかで。そうすると、飲み物を持っていくんですね。あとはご想像にお任せします。はははは。

高校ぐらいになると、ちょっと隣の隣の地域から通ってくる子も一緒になるんで。そういうのが新鮮で面白かったなとは思いますね。

ここで多分ポイントなのは、天文には僕、興味は全くなくて。お友達から誘われたから入ったみたいな感じだったんですね。で、天文部としての活動って、ほとんどやってなかったような気がするんで。友達とだべって、遊びに行っているのが楽しかったみたいなそんな感じだったのかなと思います。

ナカザワ:この時期のご友人とは何か連絡取られているんですか?

てでぃ田中:そうですね、もう全然連絡取ってないですね。僕は高校を出て、田舎なんでやっぱ大学は外に出ないといけないので。その段階でやっぱり、連絡取らなくなっちゃいましたね。良かったのか、悪かったのか分かんないですけどね。

1回同窓会って言って、集まったことはありますね。これは多分10年ぐらい前かな。5年ぐらいかな、そんなもんですね。

ナカザワ:大学では、どんなことを勉強されていたんですか?

てでぃ田中:工学部で通信工学科でしたので、電気系のところで。電気通信の勉強をしていたと思いますけど。卒論で取り上げたのが、気象衛星ひまわりかな。その電波を受信して、受信したデータから解析してっていうのをやってましたね。

まあ、大学になると、サークル活動にもっと入れ込んでましたからね。勉強してなかったんじゃねえかな。あんまり。ちょっとよろしくないよね、そういうのね。

ただ、実はちょっと、からくりがありましてですね。大学を2つ行っているんですよ。1回目は大阪の大学。学部は一緒です。工学部通信工学科だったんですけど。実は、体育会系のサークルに誘われまして。誘われて入っちゃったら、ちょっと抜けられなくなっちゃってですね。しょうがないんでって、1年生の期末の試験は白紙で出したんですね。留年覚悟。

父親がやってきまして、すぐやめなさいと。予備校通えと。で、3月ぐらいだったんですけど奇跡的に入れた予備校があったんで、そこ入って1年予備校生活をしまして。

で、もう1回受験したんですけど、結局いいとこには入れないで。3番目の滑り止めぐらいのとこに入ったんですけど、結果オーライで。2回目に入った大学の1年次の授業っていうのは、ものすごいいい点を取ったんですね。2回目だから。1回やったことだからさすがに覚えてるだろって話で、ものすごいいい点だったんですね。

それが最後まで上手く活かせましてですね。4年時でも、成績的には学年の1割に入ってたのかな。成績が良かったです。それで、卒研のゼミもいいとこに入れていただいて。就職も、割といい会社に入ることができましてですね。そこは良かったですね。

ナカザワ:今の自分から見ると、大学に入ることは良かったと感じていますか?

てでぃ田中:1番目に入った大学で、そのまんまやっぱり4年時までやってても、今の人生にはならなかったかもしれないなとは思いますね。そんなにレベルの高い大学でもなかったんで、大きな企業には入れなかったんだろうなと思いますね。

ナカザワ:当時はどうだったんですか?

てでぃ田中:それは何にも考えてなかったです。父親に言われるがままって感じ。体育会系のサークル活動にはまっちゃってて、自分でも抜け出せなかったんですけどね。自分でできることっていうのが、期末試験に白紙の答案を書いて留年するっていうパターンだったんで。

その時、自分の器量がやっぱりちっちゃかったかもしれないですね。だって、全部親頼みですもんね。学費もそうですし、下宿代もあって、小遣いもいただいてみたいな感じだったんで。結局、車も買ってもらったんだよな。なので、何も考えてなかったですね、その時は。親父にこうしろって言われて、はいっていう感じでしたね。

そこは結果オーライかなとか思いますね。1回やって失敗したけど、2回目で挽回できたんで、まあドンマイかなっていうそういう感じなのかもしれないですね。

ナカザワ:大学をやり直して、最初の会社に入るわけですよね。過去でもう1個だけ気になってたのが、30年ほど勤めた1個目の会社を辞めようと思ったきっかけをもう少しお聞きしてもいいですか?

てでぃ田中:入社して最初の職場コーチと喧嘩して。そっから始まってるんですよ。とにかく職場コーチが嫌で。反発しまくってまして。この時は、職場の課長さんが非常にいい方で、マネジメントを直接やる方なんですけど。職場コーチと、仕事を分け、グループを分け、部署を分け、ちょっとずつ離れていったんですね。

ようやく自分としての仕事ができるようになったんですけど。ただ入社1年目ぐらいで、俺エンジニア向いてねえなって思ったんですね。当時は、デジタルの技術がようやく入り始めたぐらいの頃だったんですけど。そこに馴染める人は結構馴染めてたんですけど、僕はデジタル技術もアナログ技術も、基本的に電気通信の技術に関して、僕は向いてねえなってなんとなく分かってきたんですね。職場コーチも嫌いだったんだけど、そもそもこの仕事は駄目だろうなと思ってたんですね。

そんなことをしてるうちに、ある方から技術部門の事務的なお仕事があるよと。それをやってみたらどうって言われて、新しい職場ができるからそこ行ってみませんかって言われて。ええ。本当にバスに飛び乗るような感じで飛び乗りました。2年目、3年目に入ったくらいかな。仕事をチェンジして、職場もチェンジしたんですね。

で、はまりました。電気通信のことは僕は苦手だったんですけど、コンピュータを使っていろんなことをするっていうことに関しては割と好きだったって後で分かったんですけど。そこが面白いなと気づいたんですね。そういうお仕事をずっとやってきました。

ただですね、このお仕事1つだけ欠点があるんですよ。出世しないんです。なんでかっていうと、この会社は電機メーカーなんで、エンジニア、電気通信に詳しいやつで実力を持っている人だけが出世できるんですね。

僕は電気通信じゃない仕事で、独り立ちしていこうと思ったんで。ずっとその仕事をやってきたおかげで、年を取っても全く出世しなかったですね。人の面倒を見ること自体好きかっていうと、それもよう分からんのですけど。とにかく今の会社にいる限り、全く出世しないで一生を終えるんだと。40代50代ぐらいの時に、退職したらどうなるかと少し考えるわけですね。そうすると定年再雇用の人の姿を見るようになるわけですよ。

そうすると皆さん、エンジニアの技術を生かして仕事をすることになるわけですね。それはぜってぇ嫌だと思いまして。で、ちょっとやっぱりずっとこの仕事をやっていくのはよろしくないなと思ったんですね。

ただ、僕はそうは言っても、功績は一切挙げてないので。転職したところで、僕の実力を発揮できるところってひょっとしてねえんじゃないかと。それだったら今の職場でずっといた方がいいっていう思いもあって、やっぱり30年いたわけですね。

ところが、そんな奴にも転機が訪れましてですね。それが出向だったんですよ。出向で給料は保証されて、新しい職場へ行って、ちょっと違う仕事やって。はまっちゃったんですね。だから、エンジニアリングとは全く関係ない事務の仕事なんですけど、もう楽しくて楽しくて。他の企業の人とお話をすることも、外国の人と話をすることも、書類を作ったり決裁を取ったりすることも面白いな。で、イベントとかを成功させると、やっぱり功績ができるわけですね。こういう仕事ができたっていう達成感が得られるんですね。できるじゃんっていう話だったんですよね。それが2020年ぐらいですかね。

通常出向っていうのは2年くらいなんですけど。諸事情ありまして、私6年いたんですね。はまった状態がずっと続いちゃったんですね。で、電機メーカーに帰ってきた。で、相変わらずモヤモヤ抱えてるわけです。出向前と同じ仕事に就いたんですけど、全くもって変わらないと。出世しない。

自分の実力があるのは分かってるんだけど、この職場では発揮できない。これはちょっとこの職場にいちゃいけないな。最終的に、転職を決めたのはnoteにも書いてあるんですけど、上司から「邪魔しないで」って言われたセリフがやっぱりきっかけだったと思うんですけど。上司の役に立つためにあらゆる仕事をやるのが僕の仕事だったんですけど。上司から邪魔するなって言われたら、そりゃあ邪魔しないようなところに行くしかねえなって。

他にも、子供が2人いて、大学までやって。学費の目途がつくまではちょっと辞めづらかったところはあるはあるんですけど。転職すると、目に見えて給料下がるんで。ただ、一応僕の中では、自分を生かせるところが外にあるっていうのがやっと分かったんで。やってみるしかねえなって思ったっていうのは、転職を決めた理由だと思いますね。

ナカザワ:詳しくはnoteも一緒に(読んでね)という感じですかね。

てでぃ田中:noteに書いてあるのは、その導入もそうなんですけど、じゃあやってみたらどうなったかって話が一応本2冊分ぐらいになっていて。とんでもなかったですけどね。こんなに盛りだくさんのストーリーになるとは思わなかったです。

僕、Facebookやってるんですけど、転職の話って書きづらいじゃないですか。日常の話題の中で、FacebookとかSNSだとやっぱりいいこと書きたいじゃないですか。できないじゃないですか。人にとってどうしようもないことで、暗いようなお話を書くのは。僕はあんまり好きじゃなかったんで、書かなかったんですよ。

転職の話はこんなに面白い話なんですけど。どこにも書けないと思ってたんですね。そんな時に、Kindleを使って自費出版ができるよっていう話を聞いて。それで、noteで書いたらどう? という話が出てきたんで。やってみたっていうのが今回の話なんですけど。転職するまでは先ほどの話の通りなんですけど、転職決めてから1年半ぐらいはこんなにストーリーがあるのかっていうぐらい、いろんな話があったと思いますし。その中でいろんなことを考えられたなと思って。僕にとっては、非常に濃密な1年半ぐらいだったかなとは思いますね。

未来:人と触れ合ってその人が楽しんでくれることだったら喜んでやるけど、嫌いって言われたらそれはやらない。

ナカザワ:今後の未来の話もちょっとしていきたいなと思うんですけど、転職されて半年くらいですかね?

てでぃ田中:そうですね。半年ですね。やっと有給が使えるようになりました。

ナカザワ:なるほど。じゃあ半年ですね。5年後10年後、お仕事はどんな風にしたいとか、どういうことをやりたいなっていうのはありますか?

てでぃ田中:今の職場は、3年が限度って言われてます。もうルールで決まってるんですね。同じ職場に3年以上いてはいけないっていうことなんで。一応契約は3年経ったら更新ができなくなりますので。3年経った時点で、契約社員みたいなところがあれば近場で探してみるっていうのはしないといけないかなと思ってますし。

あと、通勤時間1時間半はやっぱりちょっとこの年には辛いんで。近場でいいところを探してみたいなとは思いますね。今日時点での感覚としてはやっぱり事務の仕事をずっとやれると。年取っていらないって言われるまでは、自分の仕事をずっとやっていきたいなと思ってますし。

今回の転職で、ライバルがいっぱいいるっていうのはよう分かりましたんで。高望みはできないかなと。例えば、団体の理事長みたいなポストが空いてたとして、応募するかって言われたらできないですね。やっぱり実績もまるでない男が採用されるわけないと思ったら、それはちょっとやっぱり難しいんで。できる限りで、できる仕事をコツコツとやるしかないかなとは思ってます。

あとは、マンションに関する資格ですね。具体的にはマンション管理士っていう仕事があって。国家資格で、結構難関で、今年一応私も受けたんですが惨敗だったんで。どうしようかなとは思っているんですけど。この資格を持ってると一応開業はできる話なんで。そういう方向をもうちょっと探ってみるのも1つかなと。

もちろん、やるためには資格を取らないといけないんで、結構大変っちゃ大変なんですけど。そういうことをやっていきたいと。で、資格のための勉強をやるっていうことはやっぱり今後もずっと続けていきたいなと思ってますよね。

あとは加えて、ボランタリーの仕事でも、自分が興味が持てる仕事があればやっていきたいですし。趣味もやっぱりちょっとここ数年やってなかったんで、そろそろ復活させたいなと思ってますし。

5年後って話になると、64歳ぐらいなんですね。そのぐらいまでは仕事しないと、家のローンが払えなくなるとちょっと思っているんで。ちょっとその辺まで頑張りたいなと。その先についてはちょっとまだよく分からないですけど、人のためになるようなお仕事をして、給料がもらえて食い繋げられればいいかなとは思ってますね。一応、家内は養わなきゃいけないんで。そのぐらいはちょっと稼ぎたいなっていうのが本当のところですね。

ナカザワ:契約の期限もあるんですね。

てでぃ田中:そこらへんははっきりしてますよね、なんかね。

ナカザワ:人のためにというキーワードが出てきていて。やっぱり出向で別の仕事をした経験が大きかったのかなとすごい感じたんですが。

てでぃ田中:そうですね。やっぱり人生変わりますよね。

ナカザワ:もしそういった機会が何もなかったとしたら、今どんな人生だったと思いますか?

てでぃ田中:もし出向してなかったら。労働組合の仕事をしてたかもしれないですね。それって、本当に会社の役に立つポジションから離れることになるかもしれないですけど。出向直前まで労働組合のお仕事をずっとやってましたんで。電機メーカーで労働組合は割と古臭いんですけど。一応脈々とですけど活動はしていて。そういうのも人と触れ合うお仕事の1つではあったかなと思うんで。

で、エンジニアさんってやりたがらないですよね。割とね。多分それをやっていたかもしれないですね。ただ、多分僕の根幹はあんまり変わらなくて。上手い言葉が見つからないんですけど、人たらしみたいなそういう言い方でいいですかね。

人と触れ合ってその人が楽しんでくれることだったら喜んでやるけど、嫌いって言われたらそれはやらない。もちろん当たり前っちゃ当たり前ですけど。それが僕にとっても喜びでもあるので。出向してなかったら出向してなかったで、そういうのはやっぱり見つけていたかもしれないですね。

あとは、50ぐらいになってたんで。その頃には自分で考えて結論出したかもしんないですね、なんかね。難しいですね。

ナカザワ:転職はしてみて良かったですか? 思い切った決断だったんじゃないかと思うんですけど。

てでぃ田中:そうですね。もっと若くにやっておけばよかったっていうのはあります。もちろん、それはもちろん。ただ、若い時には、多分こんな話は気づいてなかっただろうなとも思いますね。

今の結果に関しては、どうだろうな。まあでも、及第点は取れてるんじゃないかな。満点とは言わないけど、及第点は取れているんじゃないかなと思いますね。もっと高いところ目指して頑張った方が良かったんじゃないのって言われることもあるかもしれないですけど。かといって、無職の時期が続くのもよろしくないしね、みたいなことも考えて。

とりあえず、1回目の大学辞めたのは、親父に言われて、はいってやったんですけど。今回の話はとりあえず自分で決めて。失敗もしたけど、一応フォローできたかもしれないなと思うんで、まあ良かったんじゃないですかねと思っております。

ナカザワ:1時間くらいお話してきて、何か言い残したことはありますか?

てでぃ田中:今ちょっと懸案事項になっていることが1つあって。noteで何か書こうかっていう話があって。とりあえず書きたいこと全部書いちゃったんで、次の話をどうしようかなって思っていて。結構フォロワーさんがついちゃったんで。ちょっとこっそりやるつもりだったんすけど。

作家業は結構しんどいけど、やって良かったと思いますし。次にやることを考えたいなと思っていて。1つの選択肢としては、58歳の転職beforeってやつですね。入社してから、標準化団体に出向するまでを書くのも面白いかなと。結構なボリュームですけど。

実はもう1個考えていることがあって。他の人の人生について書いた方がいいかもなと。具体的には僕のおばあちゃんの人生ですね。これがまた結構波乱万丈だったと思うんですけど、本人は何にも言わなかったんですね。

母親も自分の母親に関する話ってほとんどしてこなかったんで。想像で書くしかないんですけど。多分波乱万丈の人生があったんじゃないかなと思っていて、どっかで残したいなとも思っています。

多分これnoteに記事が載ると思うんで。僕のnote活動について、優しく見守って頂きたいなっていうのが、最後に言いたいことかな。

ナカザワ:おばあさまの人生について書こうと思ったのは、自分の人生について書くのが面白かったからですか?

てでぃ田中:そうですね。今回noteに記事を書いていく中で、そういえばそういうことを考えなきゃなって、ちょっと思い起こしたっていう。かなり波乱万丈の人生だったと思いますよね。

ナカザワ:書いて残すことに意味があるとか?

てでぃ田中:そうですね。僕のおばあちゃんのことを知っている人って、多分僕だけ? 僕には弟がいますけど、多分もっと知らないと思うんで、多分僕だけでしょうね。もちろん、おばあちゃんのお友達はみんな亡くなっちゃってますし。残っているものはほとんどないので。

僕が死んでしまったら、多分どこにも記録は残らないと思うんですよね。どっちの方が面白いかな。読者さんにウケるかは分からないですけど。ちょっといろいろ考えています。

ナカザワ:面白いというか、こういった世代の方の転職の話はなかなか出る機会がないから。

てでぃ田中:そうですね。僕と同じような境遇で58歳の転職を世に示してる人がほとんどいないっちゃいないですよね。60歳過ぎてからの人生とかね、セカンドライフとかそういう話はあるし、転職はやっぱりもっと若い人がしますよね。ポジションも能力も違うし。

僕みたいな何も能力がない、60歳ぐらいでもう定年間近だろうみたいな人の転職ってあんまりないかもしれないですね。ただ、そんなのは別に気にしていなくて。とりあえず楽しいことが非常にあったんで。これは本にせねばと思ったんで、一生懸命書いたっていうことではあるんですけどね。それでも、noteのコメントで、楽しみにしてますとか面白かったですとか言ってくれる方がいらっしゃったんで、それはそれで良かったかなと思いますね。

あとがき

男性の家事・育児への参加とか言われる昨今、基本的にお父さんは相変わらずフルタイムで働いている方が多いですね。

外に仕事に出ているお父さんが何しているのかって基本分からないし(外で働いているお母さんもそこは同じですが)、
いわゆる稼ぎ主的な男性像のなかにいるお父さんは、仕事の面白さとか目指すビジョンとかそういう話をすることはないので、てでぃさんのこういうお話、きっとたぶんお子さんとかには(ましては他人には)話す機会ないんじゃないかな、と、ある意味貴重なお話を聞いたように思いました。

なんでも開示すりゃいいってものでもないですが、表に出すものでもないと思っていた言葉たちがインターネットを通じて全世界に発信されているまさにいまこの状況はとても面白いなと思っています。

【インタビュー・あとがき:ナカザワ】

【編集:花梨】

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