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何が何やら夕刊UNI

100
unimamのひとり言エッセイ第4弾。 追記型マガジン。100noteまで書きます。 背景イラストはめめんともりさん作。
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#子育て

JCちゃっかり、悩む。

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ちゃっかり、JCになる。

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◯◯恐怖症。

「ドカちゃん!ドカちゃんの怖がるものって世にも珍しい恐怖症に入ってる!」 ネットを見ながらちゃっかりが言った。 JKドカ弁は、ボタンが怖いのである。 ボタン恐怖症は世界中で見て、1/75000の確率らしい。 ボタンを見ると気持ち悪くなったり、吐き気がしたりと症状は様々らしいが、ドカ弁は制服のブラウスの小さな白いボタンだけはなんとか触れるらしく、その点だけでもまだ良かったと言っている。 なんでも恐怖症になるきっかけは色々あるらしいが、ドカ弁になぜボタンが嫌いになったの

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自然に愛せる人、愛されたい気持ちが強い人。

わが家の姉妹には、愛するぬいぐるみが其々一つずつ。 姉のドカ弁が愛する相棒は「うーたん」妹のちゃっかりが愛する相棒は「にゃんにゃん」である。 うーたんもにゃんにゃんも、姉妹が愛しすぎた結果、ずいぶんお年寄りになってくたびれたが、今でもずっと一緒の仲良しである。 子どもにとって初めてのぬいぐるみとはどんな存在なのだろう。 わが家の姉妹を見ていて気づいたことを書こうと思う。 姉のドカ弁が「うーたん」に接する姿は、小さな頃から今も変わらず、ただひたすらに「うーたん‼︎」と

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ちゃっかり、卒業する。

昨日はJSちゃっかりの卒業式だった。 朝6時に起き、ちゃっかりの袴の着付けの予約をしている美容院に連れて行く準備をしなければならず、その合間に朝ご飯を食べさせ、夫スナフキンの礼服一式を出し、終業式に登校しなければならないJKドカ弁を叩き起こす。 そんな中鏡に映る我が姿を見て愕然とする。 髪はボサボサ、顔だけはメイク済み、トレーナーにジャージ姿という何ともバランスの悪い田舎のヤンキーみたいになっている。 「あー‼︎もうしゃーない‼︎とにかく、全員自分のすべきことを自分で

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卵3個分の幸せ。

『オムライスが食べたい!今日は疲れたから元気出るように卵3個のふわふわのにしてね!』 JSちゃっかりはあまり辛いことや嫌なことを愚痴らないし、話さない。 しかし、『今日は何かあったな。』と感じる日は、必ず卵3個分のふわふわオムライスが食べたいと言うのだ。 先日の晩御飯にこのリクエストがあったが、たまたま卵を切らせていてチキンライスで我慢してもらったのだ。 晩御飯が終わったあと、自分の部屋に篭っていたちゃっかりだったが、何やら聞き覚えのある音楽が聞こえてくる。 ちゃら

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一生懸命を笑う者。

『なんか真面目〜』 『必死〜!』 コツコツ努力する人に向かってこんなふうに言ったり、遠回しにそれを言いたい人っている。いい歳した大人でも、トンガっている子どもにも、そういう人はいる。 相手の反応を見ながら、マズイと思ったら『冗談やって!』とか言って逃げる準備がミエミエな人が好きではない。 相手を立てる言い方をしていたり、わかりやすくディスることもあったり。 言葉の言い回しは様々であるが、総じて『なに頑張っちゃってるの!』が言いたいのが見える人。 それを言うことで、相

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親は親。子は子。

昨日はホワイトデーだった。 私は朝から稽古場に行かねばならず、ドカ弁は高校入試後の採点期間中は学校への立ち入りができないため休みだった。 朝、ちゃっかりを見ると、前髪は土曜日に美容院でカットしたばかりのぱっつん前髪に後ろ髪は清楚な感じのツインテールである。 服は深い紫色のカットソーに赤いチェックのミニスカート、黒い靴下を履いていて、AKB風のファッションを少しジェニー寄りに着崩した雰囲気に仕上げていた。 なんとも不思議な雰囲気でありながら、ちゃっかりはちゃっかりのセン

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JS、脚本を担当する。

『あのね〜ちゃっかり飼育委員でしょ。卒業前にね、劇をするの!』 唐突なことまた言いだしたな、ちゃっかりよ。 『ふーん。で、ちゃっかりはなんの役をするの?』 『ちゃっかりは出ないの。』 『あぁそう。衣装さんとか?』 『違うの。劇の脚本を担当するの!』 えっ⁉︎脚本て!あなたが?noteの皆さんにはバレてる全力知らずのちゃっかりが⁉︎ 毎度ながらの何が何やらである。 『で、どんな脚本なわけ?』 『うーん。脚本はある程度仕上がったからね、配役選びをしているの。』

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数学と宮本武蔵さん。

『数学がえらいこっちゃになってきた!』 JKドカ弁がジタバタしている。 数学の問題集に、宮本武蔵さんの言葉が書いてあり、それを見た夫スナフキンが深く頷き言った。 『ドカ弁、宮本武蔵さんがいいこと言ってくれてはるやないか!数学にも書道にも通じることなんやで、これは!』 えっ?ドカ弁の数学を見てやるんじゃないの?私にも火の粉が飛んできたの? 問題集の中身を見ても、階乗の問題がガーっと並んでいて、私には何が何やらである。 千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬としてもこれは

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スクバ。

『ねぇドカちゃん!スクバあんまり可愛くないね!』 JSちゃっかりが姉のJKドカ弁に言う。 『はっ?スクバ?なんやねん、それ!』 あきらかにJKは戸惑っている。 『えーっ!スクバだよ⁉︎わからないの?』 丸顔のJSは仰け反って驚きを隠せないようである。 出たな、いつものやつ。 なんでもかんでも略すんだから。 『スクールバッグ‼︎わかる⁉︎』ドヤ顔で姉に言うJSちゃっかり。 『チャラっ‼︎フツーに言えよ!なんやねん、スクバて‼︎』 JKドカ弁は負け惜しみなのか

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信じる。

毎日生きていると様々なことが起こる。 JKドカ弁がやらかすこと、JSちゃっかりがやらかすこと、色々あるがすべては娘たちの人生の一部である。 それがどう見てもあかん感じの時、軌道修正させることは親の裁量である程度可能かもしれないが、子どもは一人の人格を持った個人でもある。 多様性は大切だと最近よく耳にするが、自分を大切にし、なおかつ人を傷つけない上でのそれを大事にしてもらいたいと娘たちには望む。 例えばであるが、私は『一心』という言葉が好きだ。 『一心に書道に精進する

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美味しいから一口食べて。

誰でも大好物ってあると思う。 私は美味しいものを食べるのも好きだし、好きな人には美味しいものを食べさせてあげたいと思うタイプである。 わが家のJSちゃっかりは私とまったく同じタイプで、自分が食べて美味しい!と思うものがあると、『これ食べて!美味しいよ!』と配るクセがある。 たとえその美味しいものが少ししかなくても、である。 美味しいクッキーが2枚しかなくても、自分が一枚は食べて、残りの一枚は、小さく3つや4つに分けてでも家族や友達の口に持っていくのだ。 『美味しいよ

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JSの新規開拓。

午後15時20分。 ピンポーンとインターフォンが鳴った。 おかしいな、今日は6時間の日だったはず。JSちゃっかりの帰宅時間より一時間は早い。 『はーい!』 インターフォンに写る画面を見ると、おしゃれな2人のJSが並んでいる。 『あの、◯◯ですけどちゃっかりちゃんいますか?』 『あーごめんね。今日は6時間だからまだ帰ってきてないねんよ。』 『わかりました。さようなら。』 ◯◯さんて誰だ?年下の友達?同級生ならまだ学校よね⁇ 謎めいた2人のJSを見送り、しばらくす

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