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卯岡若菜
2019年6月23日 20:59
ユヅキとボクがそのときハマっていたことといったら、アパートの裏庭に作られている蜘蛛の巣を枝先で壊すことだった。慌てたように上によじ登っていく蜘蛛を見ながら、ユヅキは頬を紅潮させた。その横顔を見ながら、ボクの胸は高鳴った。悪いことをしている自覚があるのかないのかと聞かれたら、よくわからなかった。いや、あったのかもしれない。共犯者としての連帯感が、ボクたちを裏庭に呼び寄せていたのかもしれないか