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階段を1段飛ばしで

小学校の頃、階段を1段飛ばしで下りることが流行った。

危険に思われるかもしれないけど(やっぱりどう考えても危険だけど)、ブランコの飛び降りみたいに、みんなでこぞって練習した。

私は運動神経が切れてるのかと思われるほど、運動に関してはすっとこどっこいなのだが、小学校の頃の練習もあって、1段飛ばしで階段を下りることができる。できた。

ただ、最近は急いで電車に乗りたい欲が薄れ、階段を1段飛ばしで下りる機会がなくなり、やっていない。だから実際今やってみろと言われると、ブランクが長すぎて、ちょっと怖い。

昨日は、1段飛ばしで階段をかけ下りる人を見た。

高校生くらいの男性だった。その年頃の人で、バランス感覚がいい人は、大概バランスを崩さず、安定して飛び降りていく。1段飛ばしでも、階段を踏み外して転ぶことも少なそうだ。そもそも、1段飛ばしをしているような不自然な動きはなく、自然に階段を下りている風だ。

私のように、数年前までは普通にやっていたけど、今はやらなくなって、不安でできなくなることは、誰しもありそう。

この階段1段飛ばしは、別に必要な能力じゃないけど、今はできないかもと思うと寂しい。生きるために必要な能力でうまくいかなくなっていくことって、もっと切ないだろうなと思う。

加齢や病気によってできなくなることもある。

そういうできなくなるものとどう折り合いをつけ、日々を心地よく生きていくかが、これからのたぶんその人の幸福度なんだろうと思う。

「若くて何でもできる人」を羨んでもできるようにはならないことの方が多そうだし、なろうとしてなれるものでもない気がする。

今自分が欲しいものと、必要なもののすり合わせをして、できる可動域を増やしていく。

100点満点じゃない。
でも、それでいいじゃない。

と、できなくなったことを見つけた時、言える自分でいたいなと思う。とりあえず、私は階段を1段飛ばしで下りる危険は、あえてやめようと思う。

1段飛ばしでなくても、階段は下りられる。それでよきかな。

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