もふもふの毛に、ぬいぐるみの様な可愛らしい容姿が魅力のうさぎ。うさぎを抱っこして、もふもふの毛に癒されながら、のんびり過ごしたいですよね。しかし実はうさぎは抱っこが苦手です。うさぎはどうして抱っこが苦手なの？抱っこできないまま？と思われた方がいるのではないでしょうか。今回はうさぎを抱っこすることについて解説します。

うさぎは抱っこが苦手！？

　抱っこが苦手なうさぎは多いです。野生うさぎの生態が原因だと言われています。野生うさぎは常に地面に足がついた状態で生活しています。抱っこされる時は足が地面から離れます。足が地面から浮いてしまうと、うさぎは敵に捕らわれた時と同じような感覚に陥るそうです。そのためうさぎは抱っこが本能的に苦手です。

　人間の感覚では、抱っこはコミュニケーションの一つと捉えることができます。しかしながらうさぎのように、抱っこが苦手という動物は少なくありません。動物と生活する時は相手の感覚の違いを理解し、受け入れることが大切です。

抱っこが好きな仔と抱っこが苦手な仔がいるの？

　うさぎは抱っこが苦手な動物だと言われていますが、抱っこが好きな仔も数多くいます。

　種別の傾向として、立耳のネザーランドドワーフは警戒心が強く、抱っこが苦手な仔が多く、一方たれ耳のホーランドロップは人懐っこい仔が多く、抱っこが好きな仔が多いと言われています。これはあくまでも傾向の一つです。私が飼っていたホーランドロップは抱っこが苦手でしたし、友人のネザーランドドワーフはいつでもコロンと抱っこさせてくれました。親うさぎの性格やお迎え前の飼育環境にも影響されますし、お迎え後も飼い主さんの抱っこの習得の度合いなどにも影響されます。様々な要因が絡み合って、抱っこが好きな仔・苦手な仔がいます。

うさぎを抱っこできるといいことがあるの？

　うさぎを抱っこできると、全身の健康観察などを自宅でできるようになります。爪切りなどの手入れもできます。抱っこのメリットをいくつかあげてみます。

・飼い主とのコミュニケーションになる。

・全身の状態を確認できる。

・病院での診察が受けやすくなる。

・爪切りなどの日々のお手入れを自宅でできる。

・いたずらなど危険な時に移動させることができる。

　うさぎを抱っこできると、飼い主さんとのコミュニケーションになります。その際に全身の状態を見ることもできます。体型、できものがないか、毛の状態、皮膚の状態など全身の様子を観察することで、病気やケガの早期発見につながります。

うさぎを抱っこするポイントは？

お迎えしてからどのタイミングで抱っこする？

　ショップやブリーダーさんのもとからうさぎをお迎えした際、すぐにうさぎを抱っこしたい気持ちになりますが、一旦我慢しましょう。うさぎの立場になってみれば、慣れた場所から連れてこられ、知らない場所で不安になっています。さらに見慣れない人たちから、かわるがわる触れられることはストレスになります。まずはうさぎが新しい環境に慣れる1週間程度そっと見守り、慣れてきたころから抱っこの練習を始めましょう。

抱っこの時に気を付けることは？

　まずは飼い主さんの膝にうさぎを乗せるところから始めましょう。膝に乗ったら、おやつをあげながら、いい仔だねと褒めてあげましょう。そのまま、そっと飼い主さんの体の方へ寄せます。飼い主さんとうさぎが密着することで、うさぎの体勢を安定します。

　抱っこしている最中に誤ってうさぎを落としてしまうと、怪我の原因になります。抱っこの最中にうさぎの爪が人間の服に引っかかってしまうことがあります。抱っこをする際は、必ず飼い主さんが座った状態で行いましょう。飼い主さんの洋服は、目の粗い素材は避けるなど配慮しましょう。

　うさぎ専門店では抱っこ講習会を行っているところがあります。講習会を利用すると、おうちのうさぎの個性に合わせた抱っこの習得方法を教えてくれますのでお勧めです。うさぎ専門店が近くにない場合は、動画サイトでも学ぶことができます。

どうしても抱っこができない時はどうする？

　どうしてもうさぎを抱っこできない場合もあります。その場合は、無理して抱っこしないことも大切です。無理して抱っこしようとしてうさぎを追いかけまわすと、恐怖心を煽り、飼い主さんへの信頼関係を壊してしまう危険性があります。私が飼っていたうさぎも無理に抱っこはしませんでした。病院などでキャリーケースに移すときは、うさぎ用のブランケットに包み、視界をふさいだ状態でそっとキャリーへ入れていました。うさぎは視界をふさぐとおとなしくなります。

　抱っこが難しくても、普段から声をかける・なでる・おやつを食べさせてあげるなどの関わりを頻繁にとることで、コミュニケーションをとることは可能です。

まとめ

　今回はうさぎの抱っこをテーマに解説しました。うさぎを抱っこできた方が、生活の様々な面でメリットがありますが、うさぎにも飼い主さんにも抱っこの得手不得手があります。うさぎの個性を観察しながら、お互いに無理せず抱っこに挑戦してみてください。

講師名　anan

　子どもの頃から生き物が好きでした。今まで、ハムスター、インコ、モルモット、ハムスター、デグー、うさぎ、犬、ウーパールーパーとたくさんの動物と生活してきました。職場で飼っていたうさぎのお世話をしていたこともあります。

　以前我が家にいたうさぎは、垂れ耳のオレンジ色のホーランドロップでした。今でも家の近所のうさぎ専門店に通い、可愛いうさぎの姿に癒されています。将来はネザーランドドワーフを飼ってみたいです。