2022.02.05

日本特殊陶業市民会館　ビレッジホール

会場に入った途端「可愛い！！」ってなる。
パッションピンクのロゴ。
ラジオからの音楽。

ガラスで覆われた薔薇。
モクモクと煙を上げる2つの活火山と、噴火口が塞がっている1つの不活化火山。
ちょろんと生えた植物。
光煌めくたくさんの星。

それはまるで本の表紙のようで、幕が上がった時は表紙をめくったような、そんな気持ちになった。

飛行士が飛ぶところは、「飛行機が出てくるかな？」って思ったけど、機内をプロジェクションすることで観客も飛行士と一緒に乗っているかのようだった。
墜落した先で飛行士が王子様に出会うんだけど、私も王子様に出会うような。どんどん物語の中に誘われていく、そんなワクワク感。

王子様役の加藤梨里香ちゃん。
純粋無垢、元気いっぱいで可愛いらしい王子様🤴
すごく綺麗な歌声だったな。
王子様はたくさんの星や大人たちを見てまわって、いろんなことを感じて学んでいた。

飛行士が王子様と出会ってから、大人になって、または大人によって頑なになってしまった心が、だんだんと子どもの頃のピュアな心を思い出していく様と、王子様を可愛がっていた亡くなられた弟分に姿を重ねているだろうその心が美しかった。

この王子様と飛行士の関係性がすごく好き。

キツネ🦊はものすごいユーモラスに溢れてて、そして麦畑のシーンだとか、素敵な台詞も多くて何度泣いたことか。このギャップはずるい。尻尾フリフリされてるの可愛かったな。

時間を費やすことが、実はどれだけ自分を犠牲にして、誰かを愛するものなのか。また、責任も伴うものなのか。信頼を得るものなのか。絆を紡いでいくものなのか。
本当に大切なものは目には見えない。
大人になると時間がない時間がないと言い、効率化を求めてちゃっちゃと終わらせることが良いと思ったり。業務的に機械的になってしまったり。私も仕事でコレによく陥りやすくてよく凹む。
ただ、目の前の人のために。または自分に関わる身近な人のために。時間を費やすこと。話に耳を傾けること。心を通わせること。何かを望むなら与えてあげること。そうでなくても、一緒に居ること。それだけでも、自分の中やその人の中の何かが変わるのではないか？何かが育まれるのではないか？そう思いたい。

王子様も、飛行士も、キツネも、そうであったように。

花まりさんのバラ🌹はとても麗しかったし。
大野さんのヘビ🐍は動きに魅せられたし、なんだか創世記のヘビを思い出した。
そしてこの世界を彩るアンサンブルの方々の素晴らしさ。
全体的に質が良くて、キラキラと星が輝くような美しい作品に約3時間うっとりどっぷりと星の王子様の世界に浸かることができました✨

王子様役の加藤梨里香さんが大千穐楽で、感極まっていつもより挨拶ができなかったフォローと、急遽出演が決まってここまでやり遂げられたこと、若い世代の未来を応援していきたい芳雄さんの言葉にもじ〜んとなったし🥲
最後の最後のカテコで花まりさんが梨里香ちゃんをぎゅ〜っと抱きしめられたのにもウルッとなったし🥲それを見たのか先に袖に入ったはずの芳雄さんが、お2人を指差して「もう！良いとこ取って！👈😠」って感じにしてたの(もちろん冗談で。そのあとニコッて笑顔でした)。面白すぎて流石でした😂

あと個人的に、パンフレットの芳雄さんの「大切にしている言葉は？」で泣いた。アーメンでした。改めて素敵な方だなぁ〜と感じました☺️💓