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臼井隆志の育児日記 : 生後から1ヶ月

7月の最後の日に娘が生まれ、その5日後に退院。我が家でも子育てが始まりました。当初は余裕をぶっこいて「3時間おきの授乳+沐浴でしょ~まぁ自分のことやる時間とれるね」と甘く思っていました。反省。

たとえば、深夜3時の授乳。妻は泣く娘に起こされ、朦朧とする意識の中で授乳準備。左右のおっぱいから7~10分ずつ。その間、げっぷをさせたり、赤ちゃんが眠ってしまって起こしたりして、結局30~40分授乳に時間が掛かる。

ぼくはといえば、完全母乳に移行するまでは追加でミルクを与えるので、授乳中にお湯を沸かし、粉ミルクを溶かし、冷まして温度を確認して、飲ませる。おっぱいとは勝手が違うので、娘が飲み始めるまでに時間がかかり、ここでまた20分ほど。

さらに、オムツ替え。慣れない手つきで、肌に着いたウンチを落とさなきゃいけない。でも、おしりふきでゴシゴシこするのは炎症を起こしてしまうのでNG。丁寧に、そーっと、ウンチをふき取っていると、おしっこやうんちを追加噴射されギャーとなった場合はもうたいへん。

(対オムツかぶれ撃退兵器はいろいろとりそろえてみたので、今度note書きます)

妻がてんやわんやしている横で寝るわけにはいかず、ぼくは茶色く染まったタオルとおくるみを手洗いし、洗濯機をセット。そんなこんなで気がついたら、日が昇り始める。

1時間後には次の授乳を始めなければならない。やけくそで起きて朝ごはんの準備をしたこともありました。(9時頃には気絶)とにかく眠りが途切れるのが身体にくるんですよね…。

とかいって、なんかぼくが当事者みたいな口ぶりですが、昼間の授乳中は、妻の横でゴロゴロしながら会話をしつつ、おっぱいの与え方(横抱き、縦抱き、フットボール抱きなどいろんな技があるんですね)を横から見てフォームの確認をしたり、足の裏を押して寝ボケる娘を起こしたりして授乳サポート。オムツ替えはときどきやるぐらい。

基本の役割は家事です。買い物、掃除、洗濯、朝昼晩ご飯、手続き系、病院に薬をもらうなど。とにかく妻に休んでもらえるよう環境整備をしました。

そんなillmaticな日々を過ごしながら、少しだけなれてきた感のある赤ちゃんとの暮らし。

育児休業をもらえたからこそ、里帰りを選ばず、2人で不慣れな中で学習できたのは、一生の宝になるんじゃないかと思います。

最初こそ家のなかは荒れ放題でしたが、最近は妻が家事を始めたので、家はまたたくまに片付いてきました。

そんな中で娘を観察してると、着実に日々変化がみられます。最近顕著だったのは、お腹がすいた時と眠れないときの甘え泣きに変化が見えてきたこと。

娘は、おっぱいがほしいときは「わあ〜っ、わあ〜っ、わあ〜っ」と鳴きますが眠れないときには「はっはっはっ」と呼吸した後、「ラーーーーー」と泣きます。もしくは「レーーー」。声を出したとまた短く「はっはっは」と呼吸し、「ラーーー」「レーーー」と続く。

よく見るとベロの形を丸めて「r」の発音のかたちを作ってるんですよね。実は、この泣き方って「こうやって泣いたら、こう対応してくれた」ということを学習しているとする説があります。「r」を入れたらぼくらがあやしたことを学んだ、のかな・・・。

さらに面白いのは、こうした泣き方のアレンジだけでなく、おっぱいを飲みながら「あえーーー!」とうなったり、ウンチをするときにきばって「んぐぅっ!」と声を出したりすることを通して、「あ、こんな声出た」と自分で自分にフィードバックをして、口・喉・声帯の動かし方のパターンを記憶し、「構音」を学んでいく、という話。泣き方ひとつとっても、たくさんの研究があり面白いです。

ちなみに、wikipediaで「ラー」を調べてみたら以下のようにありました。

ラー (Ra) 、あるいはレー (Re) は、エジプト神話における太陽神である。語源はエジプト語でそのまま、「Ra」(太陽)。ヘリオポリス九柱神の一柱。

わ、一緒じゃんとか思い、さらに続きを見てみると、、、

ラーは、ハヤブサの頭をもつ姿で描かれることが多い。目からは、強烈な光を放ち、敵を焼き滅ぼす。ラーを象徴する元素と色は、それぞれ火と赤。

なるほど〜。ということで、以降ぐずる娘「ラーの神」と呼び、我が家では「今日何時ぐらいにラーくるかなあ?」などと話したり、いざぐずり始めると一緒に「らーーー」と声を出したりしています。

こういうふうに見立てを通して「子どもで遊ぶ」と、ぐずり泣きも少し楽になる。ぼくたち大人の遊び心を枯渇させないことは、自分のミッションだなあと思うこの頃です。

ラーが静まったこの時間(21時から0時)が、ぼくのコアタイムです。今日は土曜なので、なんというか息抜きnote。

育児日記、時々更新します。

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