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【思考録】減らしても増えはしない -2月編/25-

 計算したところ、二月の食費は七千円足らずであった。もちろん、二度三度ほど友人と会い談笑しながら食事をしたこともあるが、これは外食として別に計上している。事情を知っている友人、知らない友人がいるが現実を忘れて楽しく過ごせる時間があったことは、紛れもなく私を支えていた。

 二月を元気に乗り越えてこの意味ある三月十一日を迎えているのはきっと意味があるだろう。
 とは言いつつも、食生活は決して完璧ではなかった。

食事を減らす

 食べる回数を減らせばその分、シンプルに買う食材も減る。朝は出来るだけ動かずにいて、昼から動いて夜に寝る。そんな生活をしていた。

 せめて電気代の節約につながるよう、朝から動いて夕方から寝る生活にしていればまだ違ったかもしれないが、この一日二食の生活は朝日を浴びないこともあり活力が沸くこともなく実に平たい、もしくは限りなく平らに近い下り坂であった。

 食べないのでエネルギーも蓄えられず、結果として貧血を起こし、前の投稿のような事態になったのだと思う。

食料を減らす

 一度に買う食材を減らし、一度に調理する分量も控えた。結果として水や炭水化物が多くなるので慢性的なビタミン不足。実際、ビタミンの不足でしもやけを発症している。

 そこから意識的に摂るようにはしているが所詮、素人である。ウェブに転がっている情報は正しいとは限らない。

 また、自然と購入する食材に偏りが生まれ、これもあまり良くない影響を与えたのだと思う。医者いらずのリンゴでも食べていれば良かったのかも、と思うが後の祭りでしかない。

 それに入金と出金のバランスは結局出金に偏っていた。なんにせよ無謀であった。

何を満足させたかったのか?

 家計簿を見たときに、数字のセーブだけしていながら『死なない生活』をしていたことを思い知らされた。結局体調を崩してしまったが死ぬ程ではなく、だがギリギリ二月を乗り越えたので三月一日まではもたせたという状況。

 メンタルは意地で食いしばっている。金はどうやっても出ていく一方で減る一方。体力は慢性的に低下し続けていた。

 何がしたかったのかといえば、確かに私は三月までもたせたかったのだ。そういう意味では目標を達成したと言える。

 公のポスターには一人一人の個性を尊重し、活き活きとした幸せな生活をと謳っている。だが今の私の幸せは、公の支援だけでは出来ない。
 私にとっての幸せは? ただ生きることではない。それだけは間違いなかった。

何を食べた?

 では主に食べてきたものは何か。
 幸か不幸か米だけはあった。どうも一部の資産家だか企業主だかで『米支援』が流行ったらしく、不気味なことに私はそれを受けていた。
 これについては生活保護に関係しないので触れないでおこうと思う。まあ、ここでは「米を買う必要は無かった」というところだけ抑えて頂ければよい。

 モヤシ。安価で手に入る食材の定番。主にナムルにして頂いた。たまに古いものが「おつとめ品」としてさらに安価になっている。逃さず購入。直ちにナムル処理を行う。
 とはいえ、腹が膨れるかというとそんなことはない。ごはんのお供にはなる。

 豆苗。百円未満で購入できる緑の野菜。特に冬場は時間がかかるものの、根を水に浸しておけば再び芽を出すので実質二回分は食べられる。意地で三回めも何とかなる。
 豚の細切れと一緒に料理酒と塩でレンジ蒸しにしたり、モヤシ同様ナムルにして頂く。葉物なので火が入るとカサが減ってしまうので食べ応えには薄い。よく噛んで食べる必要がある。

 大根。葉、皮まで食べられる上、きちんと処理して保存すれば長くもつ。
 葉は刻んでニンニク醤油でご飯と炒めてチャーハンに。皮は千切りにしてきんぴら風。ピリ辛にすればご飯のお供。大根の根の部分、青い部分はサラダや和え物など生食向きなので早めに食す。
 ほくほくな大根は寒い冬の定番であり、なかなか食べ応えがあるので値段は要チェック。

 白菜。四分の一カットで六十円未満(税抜き)なら買う。
 こちらも豚肉・鶏肉があればレンジ蒸しに。無ければコンソメか中華スープの具材。茎部分が透けている頃合いが個人的には好み。コンソメよりは中華や和物の方が合う気がしている。
 カット済みのものを買うので早めに消費。

 キャベツ。一玉、百円未満(税抜き)なら買う。
 玉で買えば日持ちがするので一玉買えば二週間はもたせる。用途は白菜と同様か、炒め物に。和え物もしやすいが、火が入った方が甘くて好み。
 購入時は出来るだけ重い物を選んで買う。

 おから。五百グラムで五十円。大助かり。
 ハンバーグにするのもありだが、私は主にポテサラ風にしていただいている。これはツイッターで発表されていたレシピで、かなり応用が利くので大変重宝している。
 ただし、マヨネーズを大きく消費するので使いどころは要相談。オススメコンボは芽ヒジキ、冷凍枝豆、鮭フレーク、コーン缶、豆苗。

 鶏むね肉。二枚入りで二百十円未満なら即買い。
 料理次第ではかなり日持ちのする肉料理が出来る。また、調理でにじみ出た肉汁は他の炒め物や蒸し料理でも活かされる。
 ただし、生肉の扱いには要注意。熱湯で必ず消毒してから調理、そして片付けを行っている。

案外食べてる?

 もちろん常に調味料が揃っているわけもなく、品質としては上位を目指しているが高くはない。なんとか形にしたようなものもある。
 これは個人差があるものだと思うが、私の場合は元気、活力を得るために『調理』という行動が必要のようだ。総菜を買って温めて食べるよりは、自分で食材を選んで購入し、調理をすることが、元気を維持する一つの要素になっている。

 あくまで、私はというところだ。だから元気だと思い込んでいたところもある。

 実際のところは健康診断の「心電図」に妙な結果を残していた。
 今必要なのは好転すること、つまり変化である。悪化という方向に転がることは望んでいないし、そんな変化に期待していなかった。
 三月五日、私は人生で初めて『不整脈』と診断された。

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