晩秋


南へ向かう鳥達が
うす色の空へ溶けて行く
 
きみは衣装棚から
厚い上着を出してきて
胸元を飾る小さな憧れを
そっと隠した

子犬が地層の匂いを嗅いでいる
鳥の化石に恋をしたんだ
 





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