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【読書】しゃばけシリーズ第22弾『いつまで』~時を超えても若だんなは若だんな~

 2023年7月20日に発売されました。しゃばけシリーズ最新作です。去年、読むはずだったのですが、機会を逃してしまい、つい最近になって読みました。

 今回のしゃばけシリーズ、「いつまで」は、短編連作ではなく長編です。いつもは、1話ごとに読んで休憩していました。区切りがつけやすかったんですね。それが、今回は、続きが気になってどんどん読み進めてしまいました。

 今までも面白かったしゃばけシリーズですが、今回は、若だんなが悪夢を通じて5年後の江戸にタイムスリップするという展開です。

 未来からどうやって帰ってくるのか。

 災難にあった友を助けられるのか。

 自分のせいで起こった災難を解決できるのか。

 あれこれ、気になる展開にハラハラしながら読みました。

 事の発端は、妖怪である火幻が災難にあったことからはじまります。若だんなの医師として江戸に居ついた火幻は、毎日毎日やってくる妖怪の嫌がらせに参っていました。そのかでも、以津真天はしつこく火幻にまとわりつきました。

 以津真天は、火幻だけでなく場久にも嫌がらせをします。場久は、悪夢を食らう妖怪、獏ですが、噺家として江戸のひとたちに愛されています。

 火幻と場久は、以津真天にはめられて行方不明となります。二人の身を案じた妖怪たちは、必死になって探し回りましたが見つかりません。

 心配するのは若だんなも同じ。以津真天と出会った若だんなは、火幻と場久を助けるために悪夢の中へと飛び込みました。

 若だんなが目ざめた先は、5年後の江戸です。

 5年という月日は、人にとっては大きな変化です。大きく変わったようには見えないものの、年老いた旧知は亡くなっており、なじみの店は別の店へと変わっています。

 長崎屋はあるものの、以前のように繁盛していません。それどころか、長崎屋は別の店から嫌がらせを受け、江戸から締め出されるのではという被害を受けていました。長崎屋が災難にあったきっかけは、若だんながつくったものが原因でした。

 5年間、若だんなは行方不明になっていたことになっており、父親と母親は長崎屋を続けながらも、若だんなの行方を捜している状態です。しかもお店を留守にしていました。

 5年後の未来で、若だんなはいつも通り病に倒れながらも、まわりの力を借りて解決していきます。

 シリーズを通して、深く強くつながっていく妖たちと若だんなの絆。これから、どうなっていくんだろう。

次の新作も楽しみです。

 


 

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