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男子が勘違いする根底

男子は本当によく勘違いをする。

ほんの少し女子に優しく対応されただけで、「あれもしかしたら俺のこと・・・」という見当違いも甚だしい判断をする。

本当に恐ろしいというか、バカというか。

何年も前から抱いていたこの疑問を、ようやく解決できそうな文に出会った。本とは本当に面白いものだ。

そして、女性への親密欲求、つまり、親しくなりたいという欲求は、性的欲求を伴いがちである。つまり、親しさへの欲求と性的関係を持ちたいという欲求は、同一の対象に向かうがゆえに、区別しにくい。それが、男女関係の誤解を生みやすい。というのは、男女が親しくなる時に、親しいことと、性的に興味があることを男性は同一視しがちである(山田昌弘、2016、183)

男子が

女子に優しく接せられた時、高い確率で、自分に気があると感じてしまうのは、「親しさ」と「性的欲求」を混濁してしまうためだろう。

これは正直、矯正がムズカシイ代物であるから、男性を性欲の権化だと責め立てることはできない。

ではなぜこのような状況がおこるのか?

それは、近代の性別役割分業が大いに関係している。

日本では、特に男は外、女は家という意識が強く、いまもまだ存在している。

父親は長時間労働で家を空け、子どもに触れる時間が母親より少ないということが多い。

男児の場合、彼が小さい時、親密さを感じる対象は母親ということになる。つまり親密感は異性に向けられている。

人間社会では、近親間における性交渉は禁忌となっているゆえ、男性の性欲の対象は、母親もしくはそれ以外の肉親、ではない異性と向けられる。

女性と異なるのは、先ほども書いた通り、親密感と性的欲求が組み合わさっていること。

以上から、男子は(特に今の時代)、女子への勘違いという宿命を生まれながらに背負っているのである。

これは避けることが大変に難しい。

男子が勘違いをする根底にあるもの、それは現行の社会システムそのものだ。

社会が今のまま変わらずに居続けるというのなら、男子は永遠に勘違いを続ける、ということだ



今日も大学生は惟っている。


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引用文献

山田昌弘. (2016). モテる構造ー男と女の社会学. 筑摩書房

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