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紀元前7世紀のグランドツアー?

「グランドツアー」

というものをご存じだろうか?

本格的な近代化が始まる前の、17世紀~18世紀ごろに行われた一種の「旅」

一部の特権階級(貴族、政治家)が主体で、基本的に長期間の周遊を経て、教養を身に着けるという意図があったものだ。

目的地は、ほとんどがイタリアであったようだ。

そしてこの「グランドツアー」が、ヨーロッパにおける「観光」の前身となっている。今でこそ一般の人々にも馴染みがあり、且つ観光産業として確立しているが、この頃(17世紀~18世紀)は、ヨーロッパにおいては、観光というか「旅」は、大衆のものではなかった。

さて、少々導入が長くなった。

なぜ「紀元前7世紀のグランドツアー?」とタイトルにしているのか、書いていこう・・・。

つまり、哲学関連の言葉が、クロイソスの口からソロンについて言われているのです。ソロンは広く世界を見物しており、この見物との関連で「ピロソペオーン」と言われており、この言葉は、この文脈では、異文化に触れ、見聞を広めるといった意味になるものと考えられます。〔中略〕ソロンは何かの参考になるような、あるいは興味深い「知識を求めて」いるのであって、それは法制度に関するものかもしれないし、建築や農業技術に関するものかもしれません。〔中略〕幅広い教養のたぐいと言えるかもしれません。(朴一功、2019、59)

引用の「ピロソペオーン」という言葉は「philosphy(哲学)」と発音が似ているので、哲学に関連した言葉かなとも思いました・・・。

しかし、引用によると、ソロンと関連した「ピロソペオーン」は「哲学」という意味で使われているわけではないようです。

引用の「ピロソペオーン」の意味をまとめると・・・

異文化に触れる

見聞を広める

教養を求める?

という感じかな・・・。

先ほど、「グランドツアー」がどういったものであるか書いたのですが、覚えていますか?

「教養を身に着ける意図がある」と書きましたよね?

私はこの2つの事例を見て、似てるやん?と思ったのです。

これ「紀元前7世紀のグランドツアー」やんけ・・・と。


「旅」の源流は、探れば他にもあるのでしょうが、ヨーロッパのイタリアあたりに限定すると、この2つは似ている気がします。

となると・・・

「観光」の源流は、今のような消費行動ではなく、むしろある意味では哲学的な側面が強いようなものだったと考えると、現代というものは「産業」が蔓延りすぎているなぁと感じます。

観光をする時、(今年は控えた方が良いかもしれませんが)その源流がどんなものであったかを想像してみると

いつもと違ったものになるかもしれませんね


今日も大学生は惟っている。



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