グランドツアー

【芸術動向】グランドツアーの現代への影響 -新しい感性・まなざし-

グランドツアーにおいて、その旅行者たちは、イタリアの人々、自然、遺跡、芸術に触れ、新しい感性やまなざしを育みました。

それは、現代の美学の分野や、我々の視点にも影響を与えている近代的なものの見方です。このnoteでは、グランドツアーによって生まれた新しい感性及びまなざしを論じることをその目的とします。

1. ピクチャレスク

まず一つ目は、「まるで絵のよう」または「まるで写真みたい」といった意

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【芸術動向】グランドツアーとは -何を見て、誰と出会い、何を持ち帰ったのか-

グランドツアーとは、17 世紀の末に始まり 18 世紀後半において最盛期を迎えたとされる、イギリスの支配階級や貴族の子弟たちが、教育の総仕上げとして体験することになる、数か月から場合によっては2年間程度にわたる比較的長い期間のイタリア旅行のことです。

また彼ら十代後半の少年たちには、チューター役として哲学者や作家たちが同行を務めるのが一般的であり、トマス・ホッブズやアダム・スミスもその役を務めま

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グランドツアー今回は日本初!世界遺産の日光・輪王寺境内でキャンプ!

今回のキャンプオンパレード グランドツアー日光の会員様に配布しているDMの表紙の絵です。

日光・輪王寺にある徳川家光が眠る大猷院(たいゆういん)の門です。そして杉並木の中にエアストリームの前に僧の姿。このふだんはあり得ない光景…これが今回のグランドツアーの風景。

朝起きてエアストリームを出たら…目の前には東照宮が目に入る。
あれ?ここはどこだっけ。
その景色に思わずタイムスリップした気分になる

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熊野を越えたもう一つの鯖街道・柿の葉寿司

今回は吉野山の名物、柿の葉寿司について書こうと思う。吉野山をお花見がてら歩き、小腹が減った時に食べるもよし、お土産にも良し。一口サイズに一つ一つ葉っぱでくるまれて杉の箱におさまってる様はなんともかわいらしい。でもそもそも海のない奈良県になぜ魚のお寿司ができたのか、吉野の名物になったのかを探ってみようと思う。

なぜ海のない奈良に鯖のお寿司があるのだろう?

なぜ海がない奈良県に海の魚である鯖のお寿

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吉野山の桜の楽しみかた

東京はすっかり桜が散りはじめましたが、吉野の桜は今からが見ごろになりつつあります。谷から一斉に舞い上がる桜吹雪、吉野の桜の楽しみ方をご紹介します。

吉野の桜は段階をわけて咲くから楽しめる時期が長い

吉野山は平たんな土地ではなく谷が多く起伏が多いので、その山肌に桜がたくさん植わっています。山を覆っている木がほとんど桜というイメージです。標高が低い順から下千本→中千本→上千本→奥千本と桜の見どころ

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役行者と吉野

役行者という人物をご存知だろうか。読み方は「えんのぎょうじゃ」または「えんのおづぬ(おづの)」。グランドツアーの取材で様々な土地に行ったが、どの土地の歴史を調べても出てくるのがこの人。そしてたいていが「山の断崖絶壁にお堂をたてた」だとか「霊山として開山した」とかそういう云わればかりだ。ここ吉野に来た時も、役行者がいた。しかも吉野が桜で有名になったのは役行者あってこそだった、むしろ役行者なくして今日

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後醍醐天皇と吉野

今回の主役は後醍醐天皇

一度は歴史の授業で耳にしたことがある後醍醐天皇。日本の歴代天皇の中でもとりわけ有名な人だと思う。なぜ有名になったのかは、歴史に残るほどの大ごとをやったからに他ならないが、まず初めになぜこの人が吉野という奈良の山奥の地に深い縁を持ったかを先に言っておこう。

それはずばり、天皇でありながら京都の花山院というお屋敷に軟禁され、天皇のしるしである三種の神器を奪われたあげく逃げた

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グランドツアー次の舞台は桜の名所吉野

4月に入り、今年も日本に桜の季節がやってきた。グランドツアーは4月から奈良県は日本一の桜の名所と呼ばれる吉野へ舞台を移します。

グランドツアーはエアストリームを連ねて日本全国いろんな土地で移動するホテルです。月に一度、停泊地を変える大移動をします。4月にグランドツアーが選んだ土地は、奈良の吉野です。すでに会員の方には会報誌をお送りしていますが、今回も編集部が取材に行って吉野の桜のこと、歴史のこと

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鉄と大島紬(奄美大島取材日記3)

CAMPonPARADE編集部です。

以前、奄美大島の土壌の正体が鉄だったと書いた。栄養分が少なく農作物が育ちにくい土壌、雨が多い亜熱帯気候で土の中の鉄分だけが残り、空気に触れて赤くなった土。これだけ聞くと奄美が貧しい土地に思えるが、実はこの土が世界に誇る伝統工芸品を生み出していた。一反200万は下らないという織物「大島紬」だ。この織物最大の特徴ともいえる黒にこそ奄美大島の鉄の土壌が大きく関係し

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奄美の黒糖と薩摩藩の事情(奄美大島取材日記2)

あ回は奄美大島を代表する特産品、黒糖と黒糖にまつわる政治的な背景をお話しします。

奄美といえば特産の黒糖

奄美大島は黒糖や黒糖焼酎で有名ですね。島を取材中、いたるところにサトウキビ畑。毎年1~3月頃に収穫され、獲った先から工場に運ばれ純黒糖や黒糖焼酎に加工されています。今は特産として奄美大島を大きく支えていますが、この黒糖が奄美の人々を苦しめた時代がありました。

江戸時代、奄美大島は琉球王国

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