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資本主義という社会の仕組みを教えてくれた本の読後感想

前回の記事で、ミヒャエル・エンデ作『モモ』について触れました。
"時間の節約"と灰色の男たちにそそのかされて、時間を節約して時間貯蓄銀行に節約していって、日常に味わいがなくなっていく。
効率性を重視する現代を風刺した物語。

私はモモを「時間」の話かと思っていましたが、これは実は「お金」の話であるそうです。

エンデやモモについて、廣田裕之著『パン屋のお金とカジノのお金はどう違う?』で解説されています。

・なんとなく会社員のときに感じた資本主義社会への限界や疑問
・「利子」「複利」によって働かなくてもお金持ちになる層のお話

専門的でありながら易しい言葉で解説されています。

お金の問題は自分との戦いの連続。
固定で金額が決まってしまうことで、お金についての思考はストップしてしまう。
「自分の人生、これでいいのか?(なんかちがう気がする)」と思っていたことって、まさに"自分が受け取るお金"、"働いて生み出しているもの"、"それに対して自分が何を感じているのか"。ここらへんに違和感やモヤモヤを感じていたんだなと思う。
そしてこれは業務内容や稼ぎ方より、その人の価値観が実は大きく影響していて。
やっぱりここでも「あなたの価値観は?」とか「自分にとっての幸せとは?」
という話が出てくるのが、なんだか深ーーいところと表層のアクションとをつなげるお金の威力を感じるわけです。

お金にはエネルギーがあるという言葉もよく聞きますが、
なぜエネルギーがあるか?

そうか、色々な人の深ーーい価値観に触れて行動を起こさせるものだから。すごい波動を伴うのだなぁと、、あんまり一緒に考えてこなかったけど、実は自分の大きな決断にはお金のエネルギーも借りていたんだなと感じました。

また、お金というのは変えられない仕組みのような、宿命のような気がしていますが、人間が作ったものだから変えられる。というエンデの考えも、とても深く。非常に心に染みる作品でした。

そうなんだよなぁ、自分が感じた違和感や疑問ってこういうところにあった気がする。
別にお金持ちになりたいわけじゃない。むしろお金を稼いでいるのに幸せでないという経験は二度としたくない。だからやっぱりそういう人が減るといい。

今私たちがどんな制約のある社会で生きているのかを物語を通じて体感させてくれたエンデ。一方的に語られてもわからない難しいことは体感できると、一気に距離が縮まると学びました。

読後は、自分が生きている地球が急ーーに寒い場所に感じられました。
それだけで終わると、寒いです。
ですが、エンデはちゃんと「だからもうこの世は終わりだよ」なんて言ってなくて、私たちに備わった「夢・桃源郷・理想」を想像する、イマジネーションの力に触れているわけです。ここでも出てくるか「夢を見る力」

ここに傾倒しすぎても現実的でないし、現実を見すぎても「もう変えられない」と諦めモードになってしまう。
どちらも行き来して、わかった上で現実を見る。

そっかー大人になると子供のときに悩まなかったことで悩むのは、このせいかもしれないですね。

(・・・今、めちゃくちゃ明るいファンタジーに触れたい気分です。笑)

この非常にアンバランスなバランスをいかに取っていくか。

過去のコーチングセッションが自分自身のバランス、人生のバランスを取るために日々の活動を修正していくための作戦会議、にも見えてきました。

ガツンとくるときって、ある意味今までの思考の一部を破壊されてるってことなんでしょうね。そうすると、ちょっとひるむし、体も脳も固まりません? 私は一晩あけてもまだその状態です。笑

以上、読後投稿でした笑

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