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自死した恋人が授けてくれたもの 後編

こんにちはSt.Mです。今回も前回の続きですが、トラウマから立ち直る話になります。ツラいことを思い出す方は読むのはやめてくださいね。
前回記事へのリンクを載せておきます。

彼女は僕を恨んでなどいなかった

僕が連絡を絶って2~3日後に
彼女は命を絶ちました
遺書も残っていませんでした

直前の彼女の状態から察するに
きっと朦朧とした状態だったのだと思います

彼女のお葬式に出席して
自分が間違っていたことを知り
自分を責めました

「彼女は見捨てた僕を呪って死んでいったのではないか」

とずっと思っていました

彼女と僕は誕生日が半年違いでした
「自分は年を取るのに、彼女は年を取らない」
という現実を半年ごとに突きつけられ
しんどい思いをしていました。

彼女が亡くなって一年半後
弟に娘が生まれたという知らせが入ってきました

そのメッセージには
「〇の△に◇な子に育って欲しい
という願いを込めて
〇◇という名前を付けました」とあり

その「〇△」こそが彼女の名前だったのです

弟はずっと海外にいたので
彼女の名前を知っていたとも思えません
ましてや自死したことは
絶対に知らないはずでした

その日私は泣きました

「彼女は僕を恨んでいなかった。生まれ変わって僕の家族になりたいと願って死を選んだのだ」

と思うことができたのです 

彼女が授けてくれた力

彼女は毎日のように
僕の仕事が終わったタイミングを狙って
電話をかけてきました

いつも3時間くらい
叱責を受けたり
絶望した気持ちをぶつけられたり
他人への恨み言を聞かされました

僕は彼女の否定的な考え方を否定し
前向きな状態まで持っていき続けました

彼女を前向きに変えることに失敗した瞬間
彼女は自死するという
極限の綱渡りを何年も続けたのです

彼女を亡くした後
自分に「人を前向きに変えられる力」が
備わっていたことに気がつきました

自分の知能のすべてをもってして
「相手の否定的な考え方を否定すること」
に使えば前向きにならざるを得なくなります

失敗したら人が死ぬ綱渡りに比べれば
普通に悩んでいる普通の人を
前向きに変えることは簡単になっていたのです

そのことに気づいた後
僕は前向きになれる言葉の引き出しを
増やす努力を続けました

インターネットの悩み相談の掲示板や
本 新聞の人生相談 漫画 出会った人たちから
相手を前向きに変えられる言葉を
コレクションする努力を今も続けています

多くの人が僕に相談すれば前向きになれるので
悩みを相談しに来るようになりました

仕事でも 前向きに頑張れるようになる声掛けが
ほとんど無意識でできるようになりました

それこそが
彼女の授けてくれた力
「モチベーションマネジメント能力」
でした

人を死なせておいて
自分に幸せになる資格があるのか
という思いはないわけではないですが

彼女の授けてくれた能力を使って
どんな人間であれ幸せに導く力をつけなければ
という気持ちで努力しています
(ある意味「驕り」ではありますが)

非常に重たい話でしたが
ここまで自伝を読んで下さり
ありがとうございました

次回記事は今回の経験を通して
学んだことを書きたいと思います
ではまた!

お金はご自身やご家族のためにお使いください。みなさまに幸せの訪れを願っています。