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ポアンカレかぁ~【本】


思わず二人して発した。

何かのテレビ番組を見ていた時、「ポアンカレ」というワードが出てきた瞬間に「ポアンカレか~」と夫婦二人して声に出していた。
「ポアンカレ」が何かを分かる人は多いのか少ないのか分かりませんが、この言葉が人物名であることが分かるようになったんだなと感慨深かった。
「ポアンカレ」とは数学者の名前で長らく数学界では難問と言われていた「ポアンカレ予想」を提唱したことで有名です。
この「ポアンカレ予想」については難しすぎて説明できる自信がないのでリンクを貼っておきます。

https://www.rs.kagu.tus.ac.jp/eiji/Poincare.pdf

この「ポアンカレ予想」というのはミレニアム懸賞問題の1つで、この問題にまつわる物語がNHK特集で紹介されていました。
ミレニアム懸賞問題自体をご存じない方の為にこれもリンクを貼っておきます。

文系夫婦

僕も奥さんもともに文系人間。
その二人が今では「ポアンカレ」という言葉に一定の理解と興味が持てるようになるには、現在までの数年に起きた様々なことが影響しています。

転職

僕は以前は営業職をしていたのですが、限界を感じ退職後派遣で働いていた時期がありました。
派遣時代はカスタムPCの販売員をしていました。
時給以外に販売台数による歩合もあり結構割のいい仕事でしたが、結婚を機に就職先を探すことにしました。
知人の紹介もあり未経験のソフトウェア開発の会社に転職しました。
この当時の僕の理系スキルというかソフトウェア開発のスキルといえば「16進数って何?」といった感じでした。

理系環境

16進数、2進数、ヘキサ・・・等々の謎のワードが飛び交う職場は新鮮ではありましたが、胃がキリキリする毎日でした。
三角関数、行列とかの数学はこういうところで使うのかと感心することしきりでした。
難しいことは今でも分かりませんが、仕事をする上ではエクセル等もあるのでなんとかなりました。
また、仕事そのものは結局、人対人のコミュニケーションが重要であることは文系理系関係ない部分でしたので文系人間の僕にとってはありがたかったです。
全力で社内営業です笑。

博士の愛した数式

そんな文系頭の僕が理系環境の職場に転職した頃に出会ったのが、小川洋子著「博士の愛した数式」でした。
物語の中に出てくる数字達は文系の人間にも理解できるものですが、理系環境に入ったばかりの僕には登場人物の家政婦の気持ちが自分事のように感じました。

フェルマーの最終定理

「博士の愛した数式」で数学への苦手意識がやや薄らいだ時に出会ったのが、いまとなっては名著として取り上げられることも多いサイモン・シン著「フェルマーの最終定理」でした。
読み始めるとかなり分厚い本ではありましたが、一日で読み切りました。
「フェルマーの最終定理」が解かれるまでの300年に及ぶ物語は年月の重み、歴史上の数学者達の天才性、ひらめき、努力、挫折がドラマチックに、時に著者の優しい眼差しを通して描かれており、数学にこんなに感動的な物語があるなんてと心震える思いがありました。
それ以降、この本は僕の愛読書です。
最初の文庫本はボロボロになってしまったので、その後2冊ほど買いなおしました。
ただ、何度読んでも「フェルマーの最終定理」自体は理解できません。
読んだ方は分かると思いますが、「フェルマーの最終定理」は一般の人(数学、数論を学んだ人を含む)が理解できるようなものではないらしい。
難問そのものは一般人でも理解できますが、その解法は難解です。
なので、僕は理解することは諦めています笑。
それにこの本自体も理解を促すことを目的にはしていません。
この「フェルマーの最終定理」をめぐる人々の物語の面白さを描いているので、僕にもその熱量は伝わってきます。

フェルマー以降

「フェルマーの最終定理」の後半に出てくるのが、数学界で未だ解決できていない問題の数々で、その未解決問題の中の一つが「ポアンカレ予想」でした。
この本が書かれた頃は未解決だった世紀の難問が解かれた時、一般のニュース番組でも取り上げられました。
そして、この「ポアンカレ予想」が印象深く記憶に残っているのは、その後の謎がとても興味深かったからです。
NHKスペシャルでも取り上げられていました。
興味がある方は読んでみてください。

今回の写真

今回の写真は、正直いって「フェルマーの最終定理」や「ポアンカレ予想」に関連したものなんてないので、白地の看板の写真に「ポアンカレ予想」って描いてみました。

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