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中学校教師 #37 中学校2年生の2学期を総括する


4月から中学校で勤務しています。
いずれは小学校に戻ることを考え、この経験を記録に残そうと思います。
異動の経緯や考えは下記参照

https://note.com/vast_swan335/n/n94f3001c0e89

いよいよ2学期も残り1週間となりました。
今週は3者面談。同時に通信票を配付するための最終準備ということで事務的な仕事もあり、なかなか忙しい1週間でした。

その中で授業をいかに充実させるか、生徒とのコミュニケーションの質を意識して過ごすことができました。


冬休みが近づき、わくわくしてくる時期ですが、このタイミングで2学期を総括したいと思います。
・中学2年生の2学期ってどんな時期?
・どんな成果や課題が見えたか?
・3学期の展望
このあたりをまとめてみます。



行事が多い2学期

【文化祭・体育祭】
2学期なり、いきなり待ち受けていたのが文化祭と体育祭です。
特別活動主任を中心に学校全体で準備や練習が進みます。
私は、大きな仕事の担当にはなっていなかったのですが、それでもかなり多忙感を感じていました。
通常の授業、部活動(ほぼすべての部活動が新体制)にも力を入れる必要があります。

【職場体験学習】
主任を中心に仕事を分担しました。
本校は小規模校ですが、それでも学習先の事業所は25か所ほど。
それぞれに連絡をしたり、調整をしたり、そして当日は生徒の様子を見に行ったり…なかなかバタバタしていました。
また、学習後はお礼状を書くことになっていましたが、その指導も大変でした…。

この2つが9月と10月の主な行事です。
この2か月だけでなく、その後も大変なのです。

大きな行事が終わり、生徒もある程度のプレッシャーを感じていますから、そこから解放された状態になると、学級がざわざわしてきます。
いわゆる「魔の11月」ってやつです。
だからこそ、油断ならないのが2学期なのです。

素が出てくる

大きな行事、行事後に解放された状態、思春期への突入

これらが重なると生徒の「素」もかなり見えてきます。
・日常的な言葉遣い
・仲良い友達に対してのちょっかいや暴言
・教師に対する態度、言葉遣い

生徒との心の距離感は1学期より縮まっていると思いますが、だからといってなんでも許せるわけではありません。
このあたりの距離間や関係性をいい加減にしてしまうと、そこから崩れていくのではないかと思いました。

私個人としては
・(特に)授業中の態度や言葉遣い
・(忘れ物など)生徒が畏まる必要がある場面での態度や言葉遣い
・身の回りの整頓や座り方

集団としての規律に関わる部分については細かく指導してきました。
やや心配な要素は残りますが、集団としては大きく荒れることなく2学期を終えることができそうだと感じています。

リーダーになる!

2学期になり、2年生が学校のリーダーとなってきます。主には
①部活動の部長
②生徒会長をはじめとする生徒会本部
③専門委員会の委員長

どれも非常に大切な役割です。
②生徒会については、選挙で選出されますし、本校の③専門委員長については立候補者にスピーチをさせて2年部の教員で人選しました。それくらい重要な役割ということが分かりました。

だからこそ、リーダー以外の生徒もその重要さを感じて学校生活を送ることができるのだと思います。身近にリーダーがいるからこそ、ちょっとした場面で助けたり、協力したりする必要があります。

リーダーとしての経験は2年の後期と3年の前期。
たった1年間しかありません。この貴重な期間を、生徒のリーダー性を高める期間として挑戦することが重要だと感じています。


高校受験を意識する

高校受験を間近に控えている3年生だけでなく、2年生としても受験を意識するようになります。

・授業の中で高校調べを行い、高校ごとの特色を調べることで興味や関心を持つこと。
・身近にいる先輩が進路の話をしていること。

この2つが主な理由かと思います。

自然とテストの点数は1点でも高い点をとろうとしますし、評定も1つでも良いものを目指そうとします。

しかし、この時期から高校受験を意識できる生徒はまだ多くなく、何割かの生徒は「えっ、受験?まだ先だし。」という思いがにじみ出てしまっている状態です。

つまり、集団の中に2つの雰囲気が存在することになります。
・高校受験や進路、将来のためにしっかり学習したい
・ひたすら学校生活を楽しみたい。今が楽しければ良い

だからこそ、2年生の指導は難しいのです。
しっかり学習をしたい気持ちを尊重し、1人でも多く学習に集中できるような集団づくり、授業づくりが求められます。


成果が自信につながる。いやそれ以上のものになる

このように中学2年生の2学期はいろいろな要因から個人の思いとしても、集団の雰囲気としても不安定なものになりやすい時期と言えます。
うまくいかないことも多いことでしょう。

だからこそ、この時期の成果は大変意義があるものだと思っています。

・授業と違って生き生きとした姿で行事に臨む生徒
・職場体験学習において、学習先の施設で褒められた生徒
・定期テストで点数の伸びを実感した生徒

こういった生徒は教師から見ても分かりやすく、成果をフィードバックしやすい状況にあります。
それでは、それ以外の場面ではどうでしょうか。

先日の私の学級のエピソードを紹介します。

豚汁をつくったそうです。おいしかった!

家庭科の授業で調理実習が行われました。
本来ならば、隣の学級が行うはずが、体調不良の生徒が増えてきたため、急遽前日に連絡が入ります。
「明日、場合によっては授業が調理実習に変更。両方の準備をすること。」

翌日になり、やはり体調不良の生徒が多かったため、朝になって調理実習をすることが決定。
私は他のクラスの数学へ。

2時間後、職員室に戻ると家庭科の担当が勢いよく職員室に戻ります。
「うたういぬ先生、先ほどの調理実習、生徒の動きが素晴らしかったですよ!」
「積極的に準備や片づけをして、すごく手際が良かった!」
と、大変ありがたい言葉をいただきました。

調理実習を手伝ってくださった支援の先生も
「すごく良かったですよー。」
と援護射撃。

さらに技術科の先生も(調理実習関係ないけど…)
「うたういぬ先生のクラス、技術でも動きが良いですよ。」
と、こっそり教えてくれました。

担任として、クラスの生徒が褒めていただけることは大変うれしいことです。小学校とは違い、教科担当の教師が多くクラスに関わってくださいます。指導されることも多いかもしれませんが、成長を見届けてくださる方が多いという側面もあります。素敵!

帰りの会で、褒めていただいた話をクラス全体に伝えました。
生徒はとても真剣に聞いていました。
その真剣な表情の中に、どこか嬉しそうな表情も見えました。

あるべき姿に向かって努力し、その姿を評価されたときに自信につながるのだと思います。

小学校の教師は、このような場面に学級担任として直接的に関わる場面が多いです。しかし、中学校の教師は教科担当制だからこそ、このような場面を教師同士が共有し、生徒に伝えることで全体の向上を図ることが重要なのだと感じました。



ふと考えます。
小学校から異動してきて、自分の強みとはなんだろう?と。

このあたりについて言語化し、noteの記事としてまとめることができるようにすることが次の大きな目標の1つになりそうです。


冬休みまであと1週間。
冬休みに何をしようかと考えることができるこの時間が楽しいのです。




【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】





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