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留学生活、春学期の感想など

クウェート生活の春学期。

それは波瀾万丈な始まり方でした。

授業が始まる前日になっても時間割やクラス分けの連絡が皆無で、とりあえずランゲージセンターで一番偉い先生にお尋ねしようということに……
それがなぜか先生の番号を知っている私の役回りになってしまいました。

先生にWhatsapp(LINEのようなちゃんとアプリ)で先生に尋ね(もちろんアラビア語で!)、ランゲージセンターの留学生仲間がほぼ全員入っているFacebookのグループでシェア。

授業開始前日の夜9時にそれをやったので、女子寮(とFacebookのグループ)は一時騒然となりましたが、とりあえずみんな理解してくれたようで、翌日からなんとか授業が始まったのでした(涙)

どうしてこの役回りが嫌だったかというと、目立つことをしたくなかったという、ただそれだけなのですよね……

今学期、勉強に関してはめちゃめちゃやっていたというほどではありませんでしたが、そこそこにやっていたのかなと思います。
授業の題材が毎回面白かったのです。人口密度からはじまり、アラブ連盟、組織・機構、結婚、車を買う契約、アパートを借りる契約……まだまだたくさんありました。
後から気づきましたが、「アパートを借りる契約」に関しては、今後私が中東で働くようなことがあれば、そんなことがあるのかどうか分からないけれど、確実に役に立つ内容でした。
家賃、保証人、保険などといった語彙を学びました(笑)

授業では他に「お国紹介のプレゼン」をやりました。
国ごと。どの国もそれぞれに違いがあって面白いなぁと思いました。

でも、その中で紹介されていた自国の歴史が非常にナショナリスティックな見方で、あぁこういう風に母国の歴史を学ぶのかとしんみりしてみたり、ただ「わぁ〜楽しい☆」だけでは終われないプレゼンでした。

一番心が痛かったのは、ベトナムのプレゼンで「ベトナムを占領した国」の一覧の中に日本が入っていたことです。
史実としては知っていたけれども、日常的にベトナム人の子と過ごしていて、そんなことを感じるはずもありません。

でも、よく考えてみたら、なぜか韓国人たちとはえらく気が合うのですが、日本は韓国も占領していたのですよね……
韓国人の友人たちは「ま、そんなこともあったけど今は友達よね!」みたいなことを言ってくれたので、とても救われた気持ちでした。

だとしても、自分が○○人であるという認識の影響がどれほど強いのか、改めて認識したプレゼンでした。

私は○○人と言えば、クウェートはかなり外国人が多いのですよね。
それに関しては別の記事で書きましたが、ここでは友達の話を。

日本語学習者でパレスチナ人の友達がいるのですが、彼女はクウェート生まれクウェート育ちです。
それでも「私はパレスチナ人だ」と言い切ります。
彼女はパレスチナに行ったことがないそうです。

これ、日本でこう言うのって、もしかしたら抵抗があるかもしれません。

在日コリアン関係のプロジェクトをやっていたとき、何人もの在日コリアンに出会いましたが、人によってかなり悩んでいる様子でした。

在日コリアンについてはあまり深く突っ込みませんが、私の友達が「自分はパレスチナ人」だと言い切れるのは、クウェートという国の現状があるからこそだと思います。

レンティア国家であるクウェートは、クウェート国籍の保持者に対して、「ものすごい」と形容したくなるような高福祉政策を行っています。
結婚する時に政府からお金がもらえたり、民営企業に勤める人には給料を上乗せしたり、話を聞いてよく「!?」となっています。

しかし、彼女に関してはいくらクウェート育ちとは言え、その恩恵を一切受けてきていないのですよね。
今学期は友達つながりでシリア人、レバノン人、パレスチナ人など外国人としてクウェートで暮らす人々にたくさん出会ってきましたが、彼らは本当にクウェートのことを冷静に見つめているなぁと思います。

そして私の個人的なこと。

今学期は寮でぼーっとしてる時間がものすごく長かったです(笑)
もちろん授業でクタクタだったのもあるのですが、新しいものに出会ったり気づいたりするたびに、いちいち考えずにはいられなかったのですよね。
ついでにかなりくよくよさせてもらいました。
本当に、自分のメンタルはもやしだなぁと思いました(笑)

それでも、生活に慣れて、外に出る余裕は前よりもあったかなぁと思います。
奨学金の賜物で金銭的な余裕があるので、タクシーにも乗れますし。
幾多のナンパをかわしつつ、一人で買い物したりなんかもしていました(あながち嘘ではない)。

結構、日本の友人と頻繁に連絡を取ってもらっていたように思います。

こっちでの信じられない出来事を私が愚痴ると、「それはあり得ない、人間としてダメでしょ」と私以上にきつい言葉で同調してくれる人たちは、本当に大切な友人たちです。
私は間違ってないし、この人たちと付き合っていてよかったなぁと改めて思いました。

ちょいちょい連絡をとっていた人も、ずーーーーっととってくれていた人も、本当にありがとうございます。


春学期の一番の収穫は個人的に「リスニング力」だと思っています。
先日の日本語スピーチコンテストではアラビア語と英語でのアナウンスだったのですが、アラビア語がほぼ理解できたので感動しました。

聞ける→分かる→語彙が増える!
ということで、サマーコース(まだあるという……)では語彙学習を中心に、文法をもうちょっと固めつつ、リーディングしっかり、というところで前向きにがんばろうかなと思っています。

1年で3学期とは、いったいどこの高校でしょうか……

そして明日からバカンスです。
まだ準備ができていない!!!やばい!!!
しかもなぜか部屋がものでごった返している!!!!

という状況ですが、なんとか収拾付けてバカンスを楽しみたいと思います(笑)


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