見出し画像

本と商店街、そして文フリ岩手の二日間

どすこい!!!!
ひやまです。

6月の17日、18日は身の回りで大きなイベントが続きました。
この二日間の振り返りを書き残しておこうと思います。

■「本と商店街」の話


遠野の地域プロデューサーから新刊を直接購入。サインももらった

6月17日(土)、紫波町の日詰商店街を舞台にしたイベント「本と商店街」が行われた。日詰商店街は、パッと見は現代ではよくある、どちらかというとシャッター街のような通りだ。だがちょっとでもその生活の中に入りこんでみると、そこで暮らす人々はむしろ、現状をなんとかしようと活発に動いていることがすぐにわかる。「はばたく商店街30選」2021選定。朝市のテレビ取材。大学生の地域パンフレット作成事業。クラウドファンディングによる古民家の再生や文化財・平井邸の新たなる挑戦。

そして今回は、紫波町の地域おこし協力隊あまのさくやさんによる、商店街3拠点を舞台にしたイベントだったというわけだ。もともと作家であるあまのさんの性格上、書店や印刷会社、他の作家さんや別地域で活動されている人たちとの繋がりが強く、今回は『本』をそれらを繋げる共通ツールとして持ち出すことで、集まる人に楽しんでもらおうという企画だった。

簡単に3拠点の内容紹介をしていく。
南北に通じる日詰商店街の中で、今回のイベントの南端は《YOKOSAWA CAMPUS(ヨコサワキャンパス)》。横沢さん宅だった古民家を元地域おこし協力隊の女性がリノベーションし、現在はカフェスペースになっている。今回はここに盛岡の独立系書店「BOOKNERD」がポップアップストアを展開。他にもアンティーク家具などを販売し、行列が出来ていた。
北端は《旧大森書店》。現在は閉店している書店だが、建物自体は充分使えるため、内容を整理して今回の販売系出展者を配置。遠野の地域プロデューサーから紫波町内のお酒、野菜、関東からの書店や宮城からのレコード屋などが出店していた。2階スペースでは書店内にそのまま残されていた本を破格の値段で販売。小さい本なら100円、大きい本なら200円、あとはお気持ちという無人販売になっており、図録なども売っていたため度肝を抜かれた。
そして中央部に位置する《町屋館》。昭和、もしかしたらそれ以前の古い建物を近年リフォームし、イベントなどに格安で貸し出している。こちらに紫波町図書館の出張所と、私も参加しているZINEづくり部の販売展示・ワークショップ。そして目玉となる全三部のトークイベントが行われた。

私は今回そのトークイベントの配信係を担当したが、機材が役場からの貸し出しのため用意が直前になってしまい、ほぼぶっつけ本番になってしまった。もう一人機材担当の人がおり、彼は一部のみで帰らなければいけなかったため、もし機材で問題が発生した場合は一部の内に対応を完了しないと、私ではどうにもならないというギリギリぷるぷるの状況。結果的に第一部で音声トラブルと通信トラブルが発生。音声トラブルはなんとか直してもらい、通信に関しては町屋館自体に有線LANが通っていなかったため、ちょっと貧弱なモバイルWi-fiで対応していたのが仇となっていた。身内から急遽無線ルーターを借りてきて電波状況は多少改善し、二部、三部も乗り切った。さらに、こうしたトラブルを見越して、オフラインでトークイベントを撮影しておいたため、後日配信されるトークイベントのアーカイブにも何とか間に合わせることが出来た。これは我ながらグッジョブだった。

配信のコンディションに夢中だったのでトークの内容を全部は聴けなかったのだが、作家的なインスピレーションの話と、現代の「本が売れなくなっている」話は全然現代の市場の実態に沿っていないリサーチの結果だという話が面白かった。すごく価値があるトークだったと思うので、興味があればアーカイブチケットをご購入していただきたい。

私は単発のイベントだと思い込んでいたのだが、イベントが終わりに近づくにつれて「来年もやりたいね」「次回はもっとこうしたいね」という話を参加者が口々にしていたし、朝市のような出店が並ぶわけでもなかったのにも関わらず、商店街を行きかう人々がいつもより多く、とても楽しかったというのが正直なところだ。これまでも若者の企画イベントなんかもよくやっている商店街だけれど、それはあくまで場所が商店街だっただけで、商店街の人々とは切り離されている印象があった。今回はそこが、商店街の人たちの協力もあって大成功したイベントのように感じられて、この商店街でやる意味を強く感じた。またやりたいしスタッフとして呼んで欲しいけど、次は通信環境だけはなんとかしよう。

客層の話だが、平均的に若かったという感想が聞かれた。若い人たちを商店街に呼び込むことに日頃苦労していることから鑑みるに、これは本当に狙い通りで素晴らしいと思う。かといってそうでない人たちがいなかったわけでもなく、地域のお年寄りが「これはなんのイベントをやっているの?」と言って興味で顔を出したりしてくれて、その部分では出張図書館があってとても良かった(広範囲の年齢層に対応できたため)。商店街のおさんぽマップ(商店街で自主的に製作した店舗紹介マップ)は、かき集めてきたのだがほぼ掃けた。次回は、このイベントのためだけに増刷してもいいくらいだと思う。

■文学フリマ岩手の話


思ったより人多い

翌日6月18日(日)の文学フリマ岩手は、盛岡市の教育会館で行われた。
先月の文フリ東京に続いて、ZINEづくり部での参加となる。東京では出品者4人、参加者2人だったが、今回は地元というだけあって、出品者7人、参加者8人。シフト制で2人ずつ販売に立つことになった。
記憶が定かではないのだが、昔サンビルで行われたときに友達が参加していて見に行ったような気がしていて、そのときは結構ガラガラだったのでそういうつもりだったのだが、始まってみると会場も広く、参加者も過去最高の500人超を記録した。展示に関しては仕切ってくれたメンバー(文フリ番長)がいたため、ほとんど何もせず綺麗に仕上がったのだが、このあと私は大きなミスを犯してしまったのだった。
東京文フリで無名サークルながら自分のZINEを14冊売った自負があったのだが、終了してみると今回の私の売り上げは2冊。しかも一冊は仲間が買ってくれたもので、見本誌コーナーにも出したにも関わらず純粋な新規購入者は1人ということになった。これは問題だ。
ZINEづくり部を見ていったお客さんも少なかったわけではなく、なんなら10冊以上売り上げた人もいたため、何かしら原因があったのは明白だ。では原因はなんだったのか?
それは、私が売り場にほとんどいなかったことであった。
昨日の本と商店街イベントに参加した人も今回お隣で出展したのだが、そちらは順調に売れたというので、「どうすれば売れるんですか?」と聞いてみたら、「お客さんは”その人”から欲しいと思うので、自分の商品は自信を持って自分で直接オススメしないとダメ。変に謙虚になってしまったり謙遜してしまってもダメ。」とのことだった。実は私もちゃんとシフトに入っていたのだが、iPadのレジシステム入力を気に入ってしまったメンバーがいて、その人が離れたくないというので、自分のシフトを全部譲ってしまった。結局、その人が売り上げ一位だったというので、さもありなんということだ。自分の知見も足りなかったのでこの原因は自分にあった。仕方がない。
まあそんな反省点もあるにしろ、お客さん側としてもイベントを楽しめたし全体としてとても良かった。以前のイベントでお会いした人に再会出来たり、全然控えめなのにやたら商品が気になってしまったので買ってみたらすごく良くて、感動してしまったのでサインをもらいに行ったりした。

ZINEづくり部は、紫波町で始まった「自分の好きなことで冊子を作ろう」という部だが、気が付けば販売まで興味がある人がこうして集まり、スペースに応募して場所を準備して交代で立って、売り上げを分けて…というところまで来た。最後にみんなで記念撮影をしたのだが、もはや家族と言っても過言ではなく(過言)、中には秋田から来てくれて知り合った人もいたため、解散して別れるときはとても寂しかった。すごくいい経験をさせてもらった。
ここで繋いだ関係は、今後のZINEづくり部に頼らなくても自分たちで続けていければいいし、この活動を通して教わったことは、きっと自サークルで次回参加するときにたくさん活かされると思う。そして、来年また文フリ岩手に参加するときは、きっとそのときのZINEづくり部の人たちと肩を並べて励まし合いたいものだ。

■独り立ちへのパッション

というわけで、いよいよ自分が自サークルとして今後活動していったり、販売を行ってみたいというパッションが強くなってきたので、近いうちに展開を始める。手始めに、その場で柴犬のキャラクターを描いた。Twitterで見かけたら、ぜひ応援して欲しい。

「狂ってていいね」と言われた目元。

■今週の予定

最後に今週の予定。

①地域活動の一環でPodCast「どすこいラジオ」を更新

自サークルとしての発信力を高めるのとほぼイコールで、どうすればバズれるのか真面目に考え始めた。相談相手はいまInstagramで急速にフォロワーを伸ばしている、岩手県内の情報屋のこぎさんなので、そちらのコラボも今後注目してもらいたい。サムネイルを加工したらいよいよYoutuberっぽくなってきて草生えた。

②alofさんの個展を見に行く
ZINEづくり部としても関わっている、クリエイター仲間のalofさんの個展が、今週木曜日まで開催されている。

やはりクリエイターとなると、一度でも個展を開いてみたいと夢を抱くもの。ぜひ見に行きたいと思う。

③浜藤の酒蔵ブックマーケットに行く


6月25日(日)に鉈屋町で行われるブックマーケット。ZINEづくり部にも共有はあったが、今回「旅」にまつわる販売ということで、さすがに時間的に準備出来ず出展者としての参加は見送っがお客さんとして行きたい。アトリエキミーさんも参加するとのこと。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が参加している募集

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?