歴史考察 #153『津波は海だけではなかった?!』
まもなく東日本大震災から13年が経とうとしています。
東日本大震災では、マグニチュード9.0もの巨大地震が発生しました。
それにより、各地を襲った津波の高さは、福島県相馬では9.3m 以上、岩手県宮古で8.5m 以上、宮城県石巻市鮎川で7.6m以上などが観測(気象庁検潮所)されたほか、宮城県女川漁港では、14.8mの津波痕跡も確認(港湾空港技術研究所)されています。
そんな津波の被害が東北の沿岸部を襲ったとき、福島県の内陸部でも、多くの人が濁流にのまれていたことはあまり知られていません。
福島県須賀川市西部にあるダム湖(藤沼湖)は1949年、農業用のため池として造られました。
高さ18M、幅133Mのダムが水をせき止める構造で、周囲に温泉やキャンプ場もでき、観光地としても知られていました。
そんな藤沼湖が巨大地震により決壊し、濁流となり集落を襲ったのです。
地震でダムが決壊し、津波が起きるとは誰が予想できたでしょうか。
しかし、歴史を紐解けば、こうしたことは初めてのことではなかったようです。
たとえば、福島県にある猪苗代湖では2万年前、地震により巨大な地滑りが発生し、湖底の土砂が大量に動き、津波が起きた可能性が高いといわれています。
動いた地層には地震による液状化現象のように水が噴出した跡があったそうです。
また、滋賀県の琵琶湖では、平安期の1185年に起きた地震により津波が発生し、湖岸の神社に波が押し寄せた可能性があるといわれています。
いずれにしましても津波は海だけではないようですね。
大きな地震が発生した場合は、湖やダム、沼にも注意を払う必要がありそうです。
原発事故同様、避難経路を調べておくことは大事ですね。
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