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良い演出家=料理人説

カナイです。最近読んだ記事から思いついたことを書きます。

テレビプロデューサーのテリー伊藤さんが「優秀な演出家」について語っていました。

「最近のテレビがおもしろくない」というのは、私はあまり感じない。
テレビって時代と添い寝していると思っていて。
今の世の中だからこそ、という番組作りになりますよね。
 
正直言って、今お笑いの人がおもしろ過ぎます。
芸人さんたちの能力が群を抜いて高い。
IQも高いは、気配りはできるは、おもしろいは。
とても良いことなんだけど、番組の制作側が優秀な芸人さんたちを頼り切ってしまうことにも繋がる。
 
例えば、ユーチューバーって自分で全部やるでしょ?
そうすると自分自身を消費していくことになる。
演出家というのは相手を飛ばす力が求められるんです。
 
一つの石にタレントさんや芸人さん、さらには演出を乗せて遠くへ飛ばす。
全部一人だと飛ばないからね。
飛ばす能力がある人は演出家に向いています。
 
相手の力を利用しながら飛ばす力のある人が優秀な演出家だと思います。

テリーさんといえばテレビ番組で、いわゆる素人をプロデュースしたりドキュメントの主役に担ぎ出す演出で一時代を作った天才演出家で、上の記事をさらに読むとその無茶苦茶さがわかるかと思います…。

さて、テリーさんの演出家論を読んで、あぁ、これはつまり"料理人"ってことだなと思ったんですね。

一流の食材や、場合によってはイマイチな食材を、どうアレンジしてよりおいしくするか。
しかし、今は一流の料理店に行かなくても、コンビニやファーストフード店のレベルも高い。アルバイトの店員がマニュアル通りに作った料理で満足してしまう。

自分も今Youtuber動画をディレクションしていますが、毎回演者に対して「今日は何を食べさせようか」という気持ちで望んでいます。どんなリアクションをするのか、どう表現してくれるのか。そして撮れた内容を、さらに編集という形で料理し仕上げる。

でも「料理人」に徹しているのも、なかなか辛いものがあります。注文を受けて用意したメニューに対して「想像と違う!」とか、カツ丼って言われて作ったのに「うどんに変えてくれ!」みたいな、いい加減なケースもありますからね。

だったら、お客さんを減らしてでも、メニューを絞って一本勝負みたいな方が、メンタルが安定するよねと思う時があります。無理な人はよそ行って!食べたい人だけ来てください〜みたいな。

ちょっと脱線しますけどラーメン二郎が良い例ですね。特に目黒店は、店主のストイックさが独特の雰囲気を醸し出していて、近所に住んでる頃はよく通ってました…。味以外でなぜか行きたくなる魅力がある。

もちろんここまでお客さんを厳選するわけにはいかないので…一番届けたいターゲット、やりたいことを心に秘めつつ、どんな悪条件でも料理がでいるようになりたいと、思ったわけです。

ではまた〜。




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