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加山雄三 | 愛を語る#2


皆さん、加山雄三は聴きますか?

私は今までに日常的に加山雄三を聴く同年代に出会ったことがないのです。

だからこそ同年代に伝えたい、加山雄三の魅力を!!!

「加山雄三って古くね?おじさん?演歌歌手?」
私が最初抱いていた加山雄三さんへのイメージ。皆さんはどんなイメージを持っていますか?

ちなみに加山雄三さんは今年で84歳です。おじさんというよりむしろおじいさんですよね。美空ひばり、阿久悠、笑福亭鶴瓶と同い年です。
曲を出したのは1960年代。思ってたよりも古い。
勝手に山口百恵とか井上陽水とか沢田研二とかと同世代(70s~)だと思っていた。
けどそのひと回り前らしい・・・そんなに古い歌手なのに加山雄三という名前を聞いて、どんな活動をしているかはともかく知らない人ってなかなかいないのでは・・・?それはなぜなのか。

その理由の一つとして、加山雄三は今となっては「新しい」という括りになっていつの時代も音楽業界の最先端に君臨しているからだと個人的に思うのです。

「懐かしいは新しい」という言葉を最近よく聞きますが本当に同感で、20代の私たちにとって、古いは新しい。つまり加山雄三は新しいんです。

ではここからは加山雄三がどうして良いのか、なぜ新しいのか。完全な主観で語っていきます。

1.加山雄三を聴き始めたきっかけ、「お嫁においで2015」

お嫁においで2015 / 加山雄三 feat. PUNPEE

この曲で加山雄三の曲を知ったという人も多いのではないでしょうか。

この曲が出た時、私は高校生だったんですがその時ちょうどヒップホップブームが来ていた時で(個人的に)、PUNPEEを始めとした日本語ラップをめちゃくちゃ聴いていてスチャダラパー、かせきさいだぁ、R指定、BASI、ECD、エビスビーツなどなどそれっぽいものならなんでも聴いてた。
フリースタイルダンジョンは深夜にリアタイで毎週チェックしていた。

この「お嫁においで2015」は2015年に12インチレコードで販売された後、2017年に加山雄三のトリビュートアルバム「加山雄三の新世界」が出たことをきっかけに再びレコード(今度は7インチ)化したらしい。

私は2015年当時なぜかこの曲の存在を知らず、2017年にこの曲を知ることとなったのですが、「なにこの組み合わせ!?加山雄三って名前は知ってるけどこんな曲出してたんだ、めっちゃ良い、新しい・・・」

となってお嫁においでの原曲を聴き、そこから加山雄三さんの曲をいろいろ聴くようになったわけです。

ちなみにこの2017年版の「お嫁においで2015 feat. PUNPEE」のレコードのB面は「君といつまでも feat. ECD×DJ Mitsu the Beats」でこっちもめちゃくちゃかっこいいです。(「加山雄三の新世界」に収録されています!)

歌詞もとても好きなので紹介させてください。

​もしもこの舟で君の幸せ見つけたら
すぐに帰るから僕のお嫁においで
月もなく淋しい闇い夜も
僕にうたう君の微笑み


船乗りが、長い船旅から「帰ったら結婚しよう」という歌詞。
寂しくて暗い夜も、フィアンセの微笑んだ顔が船から見える海に映るような気がして心の支えとなる みたいなイメージを浮かべました。


舟が見えたならぬれた体で駆けてこい
珊瑚でこさえた紅い指輪あげよう

この「珊瑚でこさえた紅い指輪あげよう」ってめちゃ良くないですか!?
船乗りから珊瑚でこさえた紅い指輪、貰いたいすぎる・・・・・・・・・・・・・


こんな感じで歌詞に注目して聴くとより加山雄三の楽曲とお嫁においでが楽しめます。


2.加山雄三は実はロックンローラーでもある!


みなさん加山雄三といえば歌謡歌手というイメージが強いと思いますが、実はロックンローラーでもあるんです。
それは以下の動画を見ていただけたら一目瞭然です。

ブラック・サンド・ビーチ /  加山雄三とザ・ランチャーズ

夜空の星 / 加山雄三

以上2つは1965年に発表された曲。平成世代が聴いてもめちゃくちゃハイパー超絶かっこいいです・・・・・

そして極め付けはこれ。

蒼い星くず / 加山雄三

ん?パッと見ビートルズのWe Can Work it Outのオマージュ・・・?

1961年のデビュー曲「夜の太陽」から1962年の「日本一の若大将」まではだいぶ歌謡寄りだったのに対し、1965年に発表された「夜空の星」「蒼い星くず」あたりからかなりギターロックにチェンジしています。
ビートルズやベンチャーズと同年代に活動していたこともあり、これらを始めとした海外のロックから少なからず影響を受けていて、1965年あたりからロック思考になっているのかなと感じました。

また、ビートルズが来日した際にはホテルに訪問して一緒にすき焼きを食べたなんていう伝説も。相当なビートルマニアだったのではないでしょうか。

それから、Wikipediaによると

1961年、「夜の太陽」で歌手デビュー。NHK『NHK紅白歌合戦』出場17回。代表曲多数。後のフォークソングやニューミュージック全盛時代に先立つ、日本におけるシンガーソングライターの草分け的存在であり、また日本ではじめて多重録音を手がけた歌手でもある。

なんと日本で初めて多重録音を手掛けたアーティストだそうです。衝撃的!
また、1965年には「エレキの若大将」という加山雄三が主演の映画も作られました。正真正銘のロックンローラー・・・・・・・。

3.加山雄三は常に最先端を行く若大将


・1950~60年代に日本に入ってきたロックやロカビリーをいち早く楽曲に取り入れた
・日本で初めての多重録音に挑戦
・PUNPEEやももいろクローバーZなど、今を彩る様々なジャンルのアーティストとコラボ、トリビュートアルバムを制作

このようにデビューから時が経っても常に音楽を愛し、従来のやり方などに囚われず新しいことに挑戦していく加山雄三、その心がまさに「若大将」。
めちゃめちゃ魅力で溢れていませんか!?
古い時代から新しい!!!!!これが冒頭に書いた「古いは新しい」というところに繋がります。(繋げられて良かった〜!)

このnoteをきっかけに加山雄三を聴いてくれる人が増えたら嬉しいですね。
私は今回記事を書いたことをきっかけにベンチャーズをしっかり聴いてみようと思いました(恥ずかしながらほぼ聴いたことなかったです・・・)。
そして加山雄三聴いたことないよって人向けにプレイリストを作ってみたのでそちらもぜひ!

Spotify


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おわり^^


References

「加山雄三 - Wikipedia.」『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E5%B1%B1%E9%9B%84%E4%B8%89

「加山雄三、日本のポップス史に与えた影響とは? 新たな試みを続けてきた音楽遍歴を辿る.」『Real Sound』
https://realsound.jp/2019/12/post-459748_2.html

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