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IDEO Tokyoに訪問した話

2022年9月より、ロンドン芸術大学のセントラルセントマーチンズにてMA Graphic Communication Designを勉強している大学院生のSです。


先日は大学院のリサーチのプロセスの一環で、IDEOの田仲さんにヒアリングをしに、IDEOの東京オフィスに行ってきました。

田仲さんはTama Design University でサーキュラーデザインの観点についてお話されていて、研究について連絡したところヒアリングに快くご協力いただけました。

実は、デザイン思考が日本のビジネス界隈で流行る前、私が学部生の頃からIDEOに興味を持っており、東京オフィスができて間もない10年ほど前にも一度、会社のホームページから「インターンしたいです」と直接無茶な問い合わせをしたことがあります。(当然ながら、丁寧な英語でお断りされました。そりゃそうだ。笑)

当時は考えてもなかったデザイナーの卵として、10年越しにIDEOのオフィスに訪問できたのは私にとって嬉しかったです。

プロトタイプ制作スペースもあって自由な空間でした

遊び心のあるオフィスについて案内していただいたのち、IDEOにおけるサステナビリティについて色々と質問をしました。そして、最後に自分の研究テーマに関して様々な角度からフィードバックをいただきました。

自分の研究について紹介すると、私は早稲田時代、国際協力の学生団体に入っていたこともあり、卒業論文はエシカルファッションをテーマにしていました。当時はSDGs以前のMDGsの時代であり、まだサステナビリティという言葉も知られていない時代でした。

会社員になってからは、あまりサステナビリティに関わることはできていなかったのですが、Chelsea College of Artsの最終制作でも結局ファッション×サステナビリティ×デザインをテーマにした作品をARで作ったりしていました。(作品の詳細はこちら

自分がどれだけ環境に良いことができたのかをAR内で可視化した


今回も、その延長でサステナビリティに関連したプロジェクトを進めていこうと考えています。私はもともと古着やビンテージが好きだったこともあり、サステナビリティの中でも特にREUSEの観点に着目して、人間が長く使うものやサービスについて調べていました。

また、日本特有の表現である「もったいない」という言葉に面白さを感じており、なぜ人はもったいないと感じるのか、なぜモノを取っておいたり再活用するのかを疑問に持ちました。そして、日常にどんな「もったいない」行動が溢れているのか観察をしていました。

色が塗られて目印として再利用されるブロック
ペットボトルを使った犬猫よけ?の水

もったいないという表現は日本独自だとしても海外にもあるだろうか…?と疑問を持った時に見つけた写真。

友人曰く、ベルリンでは粗大ゴミを街中に捨てることで、人々はそれを拾って再利用をしているらしい。

私の観察した写真などを見せつつ、田仲さんからいくつかフィードバックをいただきました。私が考え付かなかった「ゴミへの愛着」という観点や、「捨てる現場の可視化」、「ミニマリストからの視点」といった新しい角度からのアイディアをいただけて非常に参考になりましたし、今後のリサーチがとても楽しみになりました。

お忙しい中でも、学生の私に時間を割いてヒアリングにご協力いただき、非常に感謝しております。

引き続き、ロンドンに戻ってからも頑張っていこうと思います。
ありがとうございました!