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エピソード・オブ・アンラッキー

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日々のアンラッキーな思い出話。
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アンラッキーな話 : 4番目の眼鏡

アンラッキーな話 : 4番目の眼鏡

「…私、オーロラを見るのが小さい頃からの夢だったの!」

たしか入籍してから数ヶ月が経とうとしていた頃だろうか、乗り換えのために駅構内を2人で足早に歩いているさなかに、妻が唐突に口火を切った。

僕は、ああ、これから乗り換えまでの時間はお互いの夢を語り合う時間なんだな、と思ってこう言った。

残念ながら、僕の壮大なる夢のカケラのプロローグは、妻のあきれ声によって途中で遮られ、最後まで聞いてもらえな

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アンラッキーな話 : 新婦の友人

星の数ほどあった不満・不遇な仕打ちの中でも、今日の話はいたってシンプルだ。

人は皆だれしも一度は、”人違い”のようなミステイクを受けた経験があるだろう。

友達だと思って話しかけられたり、店員さんに間違えられたりするアレだ。

もちろん僕もある。だが、僕の場合はえらく高頻度だ。

家電量販店にいれば誤って声を掛けられて説明を求められるし、

有名精肉店のハンバーグを食べようと長打の列に並んでいた

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アンラッキーな話 : ザ・フライト・ゴゥズ・ノゥウェアー

まず第一に、大前提として僕は”旅行”というやつがすこし苦手だ。ここに関してはかなりマイノリティな自覚があるが、なじみのない土地にいって観光したり、新しい発見をして胸をときめかせたり、友人とワクワクしながら遠出をする計画を練るという一連の行為すべてにそこそこしか価値を見出せないでいる。
念のため断っておくが、断じて楽しくないわけじゃないし、旅行好きで旅行を趣味にしている友人たちの価値観を否定するもの

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アンラッキーな話: パスタ

僕は生まれてこの方、自他ともに求めるほど壊滅的に運が悪い。タイミングなのか、なんなのか、僕にだけ不遇の措置がとられることが多いというか、それによってふつうの人がつまづかないところでつまづいたり、計画がいちいち難航したりする。

旅行にいけば飛行機は飛ばないし、
自販機でココアを買えばパンパンに膨らんだホッカホッカのMetsが出てくる。
入社したときも僕だけ椅子がなかったな。

実は僕は、占星術の類

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