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タイトルの『零れ落ちた光を集めて』がすうっと僕の心の中に入り込んできた

2日前、こんな記事をあげた。

スピカさんのエッセイ集『零れ落ちた光を集めて』を注文し、届くのをソワソワ待っていたのだ。

その後、ほどなくして届いた。
取るものも取りあえず梱包を解き、そして驚いた。

な、なんだ、この光り輝く装丁は。
比喩ではなく本当に光り輝いているのだ。
美しい…

文庫本サイズってこんなにかわいいものだったか。
表紙のマットな質感が心地よく、いつまでも触っていたくなる。

届いてすぐは時間が取れず、おあずけ状態。
僕のソワソワはジリジリと続いた。

やっとまとまった時間が取れ、ついに本を開く。
むさぼるように一気に読み、しばしボンヤリする。
そしてまた最初から開き、気がついたらそれを3回繰り返していた。

既発表のエッセイ10編に、新たに加えた書き下ろし2編。
少女時代から大人の階段を上るスピカさんが、他者との(あるいは自身との)関わりの中で学び、葛藤する心の内が赤裸々に綴られている。

スピカさん自身「集大成」と呼ぶこのエッセイ集に、なぜこの10編を選んだのか、さらには2編の書き下ろしで何を伝えようとしたのか、その意味を思うとき、タイトルの『零れ落ちた光を集めて』がすうっと僕の心の中に入り込んできた。
本が手元に届いたとき真っ先に目にしたはずのタイトルは、僕が3回読み終えるまで静かに隣で待っていてくれたようだ。

脆く危うかった過去の自分との対話を通して見つける現在の自分。
集大成を成し、そこに見えるのは安堵と希望、読者への温かい眼差し。
スピカさんの想いが心に沁みる、珠玉のエッセイ集だ。
集めた光、しっかり受けとめたよ。

今日4回目を読むか、少し迷っている。
次読んだらきっと泣いてしまいそうだから。

『零れ落ちた光を集めて』――

昨日から通販での受付を開始されたようだ。
でも発売数僅少、8月いっぱい、先着順。
すぐ完売となってしまったようだが、下記の記事から再販要望は出せるようだ。

急げスピカさんの許へ!

(2023/8/6記)

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