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この人間という生き物、相当にコワい

瀬戸内海を徐々に汚くするらしい。
と書くと語弊があるが、キレイになりすぎたことが今問題視されているから、やっぱり今度は汚くするということになるのだろう。

瀬戸内海、とくに大阪湾は高度成長期に水質がみるみる悪化。
そういえば小学生の頃、通学の電車の中から赤潮をよく目撃したっけ。
赤潮とはプランクトンが大量発生した状態だが、家庭や工場からの排水による海水の富栄養化が原因とされるから、当時の大阪湾はよほど汚かったのだろう。

その後設けられたさまざまな規制ですっかり海がキレイになったが、それと同時に漁獲量が急減したり、海苔の品質が落ちたりしたようだ。
キレイになる=栄養が乏しくなる、ということらしい。

そして次はなんと、流すならもう少し濁った排水を、という動き。
ん? そこをまた人間がコントロールするのでいいの?

陸に棲むわれわれ人間は、どうも海を水槽のように考えているようだ。
おそらくは人間が増えすぎたことが問題の根源のはずなのに、海という生命のふるさとの生殺与奪は自分の胸三寸と考えているなら、この人間という生き物、相当にコワい。

(2019/7/11記)

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