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富山の海の幸、最高やって

昨日は久々の出張だった。
地域活性化の講演をしてほしいと招聘され、富山へ。
愛媛での20年の取り組みを通して、地域の持つ価値というものを僕は信じるようになったが、そんな話をぜひしてほしいと声がかかったのだ。

北陸新幹線は初乗車。
でも1時間に2本しかないし1車両に2人しか乗っていないし、本当に望まれて通した新幹線なのか老婆心が心配をする。

ガラガラの車内
新幹線が停車する下に路面電車がクロスで潜り込む新旧の競演

折しも昼時、だが駅周辺にはブラックラーメン(ラーメンは好まない)や、寿司(値が張るランチは好まない)、ロータリーの西側にはスタバ、東側にもスタバ(そんなに集めてどうする)とか。
ならばさくっと手軽に立ち食いそば。
名物・白エビ天を載せてもらい、名物・ますのすしを一切れ追加。
いや、めっちゃうまい。

白エビ天そば、ますのすし

駅まで迎えに来てくれた講演会の主催者が、富山には何もなくて…と嘆く。
え、食はありますよね?と訊くと、海の幸はどこにも負けません!と一瞬で晴れやかな表情。
ほらやっぱりあるじゃないですか、などと話しながら40分、会場に到着。

講演会会場

主催団体の構成メンバーが三々五々集まってくる。
初めて講演した15年ほど前は、この開始前の雰囲気がなんともいえず、緊張もしたことを思い出す。
それからいったいどれだけ講演してきたか数えていないが、今では緊張のキの字もないし、原稿もなくその場で話したいように話している。

たっぷり90分、地域活性化に必要な考え方、地域の「ねうち」とブランディングについて話した。
会場の皆さんの食いつきからして、どうやら心に届く話ができたようだ。
用意していたワークに取り組んでもらう時間は取れなかったが、きっとご参加の皆さんは持ち帰って頭をひねってくれることだろう。

夜は富山にいる大学時代のサークルの友人が、個室の店で歓待してくれた。
次々並ぶごちそうのすべてを写真に収めることなどできなかった。
富山の地酒が進む進む。
飲めないはずの彼女も2杯つきあってくれた。

白子ポン酢が美味
ゲンゲ(富山の深海魚)の天ぷらがねっとりふんわり旨い

ここでもまた出た、富山には何もないからね、の言葉。
でもこの宝物のような食を前にして、何もない、はないって。

そして人生のこれまでのこと、これからのこと。
30年ぶりに顔を合わせたとは思えないほど話も弾む。
50を過ぎると、今のままでいいのか?というのは誰しも思うことのようだ。

富山、ごちそうさま。

夜行バスの乗り場が分からずキョロキョロしていたら、似た挙動の大学生2人を発見。
翌朝、関空から飛ぶ女子2人の韓国旅なのだという。
僕は今から神戸に帰るのだというと、仕事なら分かるけど観光だと富山には何もないですからね――
おいおい、はやっているのか? 富山何もない説。
いやいや、めっちゃおいしいやんというと、そらぁ海鮮はねと自信げ。
何もない、からの海の幸自慢は、どうやら規定のコースらしい。

いや、ホント富山の海の幸、最高やって。

(2023/11/3記)

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