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互いのエネルギーを交換するかのような90分

昨日は楽しかったわぁ。
ホンマに楽しかった。

何がって?
就活セミナーの講演が。

それ、前から楽しいってずぅっと言うてたやん、て?
うん、言うてたけど昨日はまた格別やってんから。

僕がこのところほぼ毎日のように担当している就活セミナーは、大学から直接依頼を受けるのではなく、間に企業が数社噛んでいる。
などと書くと間の企業はエージェントのように聞こえるが、そうではない。
大学は、就活の時期によって必要になる事務的な話を企業に依頼し、それが僕に下りてくるという流れだ。
大学側は僕の話を期待しているのではない。
つまり、話すのは誰でもいいのだ。

大学からのオーダーを受けた企業が僕をアサインする。
昨日、2大学で話したのも同じ流れだ。
しかし、いつもと決定的に違うポイントがあった。

話す内容は(へんいち)さんの自由にしていいし、ご自身の人生経験を学生に伝えてください。

うひょー!
待ってました!

いつもは話す内容の多くが決まっていて、自由度は高くない。
90分の講義の中でオリジナリティを発揮できるのは、ものの5分程度。

それがなんと、昨日は90分の大半を僕オリジナルでよいと。
しかも、たまたま同日になった無関係の2大学が、ともにその依頼。
そんな偶然ある?

2大学あわせて150名ほどの学生に、これ以上ないほどに僕オリジナルの話をたっぷりと。
午前は看護師の卵に向けて、午後は臨床工学技士の卵に向けて。
どちらも人の生命を直接預かる大切な仕事。
教室を回遊しながら講義をし、一部の学生とは直接対話をする。

次いつこの自由なセミナーを担当できるか分からない。
そう思うとトークにもぐっと力が入る。
最初めんどくさそうにしていた学生も、昼イチとろんとした目でボンヤリしていた学生も、講義が進むにつれて真剣味を帯びてくる。
ならこっちも持てる力をさらに注ぎ込んで…
互いのエネルギーを交換するかのような90分。
ライブのステージに立つアーティストってこんな感覚なのかもしれない。

講義を終え、一礼する。
教室のいちばん前に座っていた、どちらかというと講義開始時点では心ここにあらずだった学生から「ありがとうございました!」と大きな声。
「こちらこそ!」と返し、僕は教室をあとにした。

(2024/4/13記)

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