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酷暑の夏に、わずかながらの抵抗

一昨日の昼すぎ、高2の息子が部活から帰るなり、釣りに行くと言う。
え、何時に出るん?と訊くと、分からんと答えたまま息子はソファで寝てしまった。
部活疲れだろう。
15分後、釣りは?と起こすと、遅刻や!と慌ただしく用意して出ていった。
なんと自由な。

帰ってきたのは0時頃。
そんなに遅くなるとは聞いてなかったし、暗闇の海釣りはまぁまぁ危険だしで、もう少し早く帰れないものかとビシッと言っておかなければ…
「ただいま」
「おかえり。もう少し…」
「釣れたで!」
「お、おぉ、何釣れたん?」
「ガシラ!」
「やったやん!」
言えずに終わった。

高校の友達と釣りに行くこと数回。
いつもボウズ続きの息子の初めての釣果だ。
狙ったのはアナゴらしいが、掛かったのはガシラ1匹。
ガシラとはカサゴのこと。
そのほか、アナゴ釣り用に最初に釣ったという豆アジ多数。
なかなかの大漁だ。

昨日の昼、新鮮なうちに食べたいなぁ…とつぶやいたら、さばいてくれた。

ガシラは結構うろこが多い
毒トゲにはくれぐれも注意

なかなかのさばきっぷり。

ここから先の調理はかみさんにチェンジ。

ガシラの煮つけ
豆アジの塩焼き、唐揚げ

100円そこそこの撒き餌代だけでこれだけの魚。
息子よ、毎日釣りに行っていいよ。
なんなら海べりに引っ越そうか?

いやぁ昼からなんという美味。
思わず日本酒をおちょこ1杯呑んでしまったのは言うまでもない。

せめてもの息子への返礼に、夜は久々に餃子を作った。
世の中には「きのこ vs たけのこ」と同じくらい、餃子の「キャベツ vs 白菜」論争があるようだが、僕はキャベツ派だ。
そのものでいえば白菜のほうがみずみずしくて好きなのだが、餃子に入れるときはその水分が逆に邪魔な気がして。

寄りすぎやろ

まぁまぁおいしいのができた。
少なくとも市販の餃子のような怪しげな調味料の味はしない。
あれはまったくいただけない。
冷凍餃子、チルド餃子、考えるだに恐ろしい。

ピチピチの魚、生姜のきいた餃子に元気みなぎる。
酷暑の夏に、わずかながらの抵抗ができたようだ。

(2023/7/24記)

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