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「選択と集中」に重要な大前提は、なぜか教えられない

一度を聞いたことがある「選択と集中」。自己啓発書などでもよく見られるようになりました。

問題は、ボクを含め多くの人は、「選択」も「集中」も、中途半端で、結局どっちつかずの結果に終わってしまいます。たいていの人は「徹底的に」選択と集中することができない。

なぜなのか。

「選択と集中」において、ボクの知人のなかで圧倒的ナンバー1の まりこさんから学んだこと。

※この連載は、ボクが新卒でお世話になった「吉原 アスマラ まりこ 元社長」との回顧録です。
まりこさんは、ボクの「もう1人のお母さん」です。社会人としてのボクを育ててくれました。まりこさんは、インドネシア人とのハーフで、インドネシア在住。外資系転職に強いJACグループのインドネシア支社、JACリクルートメント インドネシアを設立。今はエンジェル投資家として、インドネシアと日本をつなぐ事業を展開中のバリキャリです。まりこさんから学んだ「教え」を記事に書いています。

※noteのマガジンにまとめていきます。

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まりこさんの教え 1つ目 【選択と集中】
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まりこさんに一番よく言われていたのが「選択と集中」です。

『何をして何をしないのか選びなさい。そして、すると決めたら、それ以外はしないこと』

よく聞く言葉だからこそ、僕も分かったような気でいました。そのころから「意識高い系(笑)」でしたから、言葉だけは知っていたのです。

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当時、まりこさんは、人材紹介サービスを提供するJACインドネシアの社長でした。

ちなみに、人材紹介とは、優秀な社員がほしい企業と、転職したい人をつなぐ仕事です。JACグループは日本にも会社があり、外資系転職に強いと言われています。

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まりこさんは、JACインドネシアの社長として、インドネシア国内の「外資系」に営業をかけていました。「外資系」とは、ここでは、インドネシアにある日系企業 "以外"の会社を指しています。インドネシア企業や、欧米系の会社です。

まりこさんが「外資系」への販路拡大を決めてからの、集中力たるや!

まりこさんは、日本人と会わなくなりました。

それ以前は日本関連のイベントなどにも参加していましたが、ほぼゼロに減らす。会食も、ほぼゼロ。

もちろん、昔ながらの友人とは会っていましたが、意味のない長話はしません。本題にすぐ入って、終わればすぐ帰る。10分で帰ることも、しばしば。イベントなんかは、主催者や知り合いに挨拶して、すぐに帰ります。
新しく紹介された日本人や日本企業へのアプローチ、「知人」程度の人との関係構築は、他の日本人社員に任せます。

代わりに、まりこさん自身は、外国人とのアポばかり。プライベートでも、外国人の起業家と付き合い、新しい事業を立ち上げては、そこから仕事をとってくる。

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「自分で仕事を作る」といったほうがいいかもしれません。

新しい事業を立ち上げるということは、働いてくれる人が必要になります。
働いてくれる人が必要になるということは、人材紹介が本業の、まりこさんの出番。つまりは、JACに仕事がきます。

すごい営業手腕ですが、ここはまた別の機会に書きたいと思います。

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話を「選択と集中」に戻すと

まりこさんは、そもそも行動の全てが、常に仕事に関係していました。

レストランでのミーティングに参加して、そのレストランのサービスや料理に感動すると、料理長やオーナーに挨拶して、コネクション作ったり
プライベートで行く先々でも、いろんな人に声かけ、名刺を渡してコネクションを作ろうとしたり、
それが叶わなくとも、最低でも、真似したいと思う何かを学び取ってきます。

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外国人への営業を「選択」し、日本人との交流をほぼゼロに減らし、それらを徹底して継続する「集中」力。

仕事に関することだけをすると「選択」し、食事や家族との時間などのプライベートも、仕事に活かそうとする「集中」力。

ほんとにすさまじかった。

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この「選択と集中」、みんなどこかで聞いたことがあるはずです。そして、重要であることもみんな知っているはずです。

でも、めちゃくちゃ難しい。

組織に雇われていると、もはや無理なんじゃないかとすら思えてきます。

やたらと作業がふってくるし、それ売上に関係あるの!?って、言いたくなるようなことがたくさんあります。

ランチや仕事終わりに、一緒にごはん行くぞ、と誘われたり、
お忙しいところ失礼します、と電話がかかってきたり、
今すこしいいですか、と長々話しかけられたり、

それ今じゃないとだめなの!?という言葉を、何千回何万回飲み込んだことか。

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でも、じゃあ、自分一人でいるときはどうか?

やっぱり簡単じゃないw

家にいれば、こどもが泣いたり、家事があったり、スマホやNetflixに惑わされたり、ちゃんと「選択と集中」ができているか疑問です。

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ただ、何よりイヤなのが、

そういう「降ってくること」を理由に、「大切だと気づいているけど面倒なこと」を後回しにしてしまっていること。

そして、「降ってくること」で忙しい気になって、「大切だけど面倒なこと」を後回しにする言い訳に使っていること。

さらにいえば、言い訳していることに、自分で気づいているのに、どうしようもなく、変えられないこと。流されてしまっていること。

自分てダメ人間だなーと思えてきて、本当にイヤになります。

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「忙しい」て、すごい漢字です。

忙しい気でいると、心が傷つき、失われていく。

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何をして、何をしないか

本当に難しい。

「選択と集中」するためには何が必要なのか?

まりこさんとボクの何が違うかのを考えたとき、1つの答えに行き着きました。正しくは、思い出されました。

【目指すべきものがあるか、ないか】

目標や夢と置き換えてもいいです。

まりこさんには、JACという、自分の分身のような、子どものような、大切な大切な会社があり
JACを大きくすること、育てることが、究極の目標でした。

「目標が大切」というのも、よく聞く言葉です。

就職活動の面接では、なにがやりたいですか?と必ず聞かれました。

まりこさんにも、目指すものを決めなさいと言われていたはずなのに。

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もちろん、目指すべき目標を決めてからも「選択と集中」をするためには、自分を厳しく律する必要があるけれども、

でも、目指すべき目標がないと始まりません。

目標に向かう中で「選択と集中」が必要なのであり、目標がないのであれば「選択と集中」は必要ありません。

目標達成のための道筋には、いろんな選択肢があります。でも、お金も時間も、自分の能力にも限りがあるから、どれにするかを選び、どれをしないかを選ぶことが必要になります。

タイムマネジメントも、生産性の向上も、きっと同じことです。

何も目指していないのに
何をして、何をしないのか、を
何を基準に選ぶのか?

繰り返しになりますが、目標を決めた上で、生活・行動のすべてをそこに懸ける(賭ける?)には、並々ならない覚悟は必要ですが、それはまた次のステップです。

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まずは、目標。

目標とか夢とかいうと大げさなら「自分は何をしたいか?」

これからの将来、生活していくときに、
したいことと、したくないことを考えて、それに沿った行動を選べばいい。

まずは「何をしたいか」から決めることが大切そうです。

■■今日の教訓(ポイント)■■

目指すべきものの有無が、
「選択と集中」には必要不可欠なのではないか。

まずは、やりたいことを明確にすることが何より大切だ、と
常に意識するところから始めよう。

■■以上■■


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