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漫然と"インプット"することをやめてみる


2019年は、アウトプットをすることを意識しようとしています。
前回書いたnoteもその気持ちがきっかけで頑張って書いたものでしたが、
単純ないいね!でも、ご飯行こうよ!でも、
外に発信をしなかったらコミュニケーションを取らなかったかもしれない人とをつなぐ橋渡しにあの記事がなってくれました。
(まさに有名なweak ties。その考察はこのブログがうまくまとまってます)

おかげで、12人の人と連絡を取って久々に話して、
具体的にこれをやろう!という話にもつながったりしてるので、
アウトプットの力は自分が想像のつかないところに連れて行ってくれます。
(まだ半分の人とは話す予定が先なので、まとめは次回)


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今回はアウトプットの対極のとなるインプットの話。
インプットもめちゃめちゃ大事だけど、結構意識しないと時間を浪費するだけになるよという内容です。

昨年から「インプット2.0」なるグループを作って活動しています。

簡単にいうと、
社会人になると、どうしてもインプットにあてる時間は少なくなるし
その内容も電車の中でのSNSやキュレーションでの記事や
休日のビジネス書の読書で終わり。
という風に、幅が狭くなったり、ただ漫然と自分の可処分時間を消費する"趣味"としてのインプット(=インプット1.0)に偏っていってしまう。

こうなると、記事を読んだり本を読んで、
その時は「あーなるほどね」と思っても、
1週間もすればその内容はどこかにいってしまいます。
(この本読んだ?と聞かれても、"読んだ"というだけで何を得たかが答えられない状態)

読んだ内容は頭の中には記憶として残っているため、
偶発的に会話や行動につながることもあリますが、
奇跡みたいなものを期待することになるので、
"何かを得るため"と錯覚しながら選択している趣味としては時間効率はあまり良くない手法に感じます。

そうではなく、

インプットした情報をもとに、自分自身の考えをアップデートしたり、
見識を広げる具体的な行動につなげよう(=インプット2.0)

というものです。
(何か目的のアウトプットがあり、そのために必要な情報を集めることは"情報収集"として今回のテーマの"インプット"とは区別します)
("情報収集"をいかにするのが良いか、は次回以降加筆してリンクします)

本来でいうと、何もすごいことのない当たり前のことを言っていますが、
情報に溢れ、やるべきことに溺れる日々を過ごしていると意外とできないことだと気づきます。

何回かチームで回して、ルーティンとして良さそうなのは以下のプロセスです。
(※2019/01/14現在。まだ試行錯誤中なので随時アップデート予定)

• チームを作る
• テーマと原典を見つける
• ハードルの低い具体行動につなげる
• 共有する
• 習慣にする

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• チームを作る**

このインプット2.0のプロセスは1人でも行うことは可能ですが、同じ価値観の持つ仲間とチームを組むことをお勧めします。
当然ですが、1人で何か行動するには強いモチベーションが必要です。
そのほかのやるべきことを急いで片付けて時間を捻出するか、後回しにするだけの熱量が必要になるので、
新しく始める物事の場合、1人で習慣化させるまでは困難を極めます。
ですが、チームを組むと強制的に取り組む時間が設定され、
会話をしていく上で思考が整理され、
行った行動に反応が返ってくるために学びの幅が広がるので
取り組み続けることのハードルと効果が圧倒的に改善されます。
僕の場合は、就活仲間でリクルートの同期と、2個下の後輩の3人から始めました。
("どんな人と"が良いかは試行錯誤中ですが、思ったことを素直に伝えられる関係性だけが必要条件)

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**• テーマと原典を見つける
**

何をインプットするか?については、チームができていればディスカッションで決めるのが良いでしょう。
全員の悩み解決にできそうなものにしても、これまで触れていなかったけれど興味のある分野にしても良いですが、
チームとして納得できるものを設定することが、続けるためには必要です。
そして、大事なのは"原典"となる本やメディアを1つ以上見つけることです。
何かのインプットを行う場合、それぞれが別な情報に触れると、そこから形成されたコンテクストによって思考が進んでしまうため、
一見同じ言葉を使っていても、話者の意図と受け手の意図が異なるということが往々にして発生します。
すると、後段でディスカッションをしても小さな理解の齟齬によって本質的な納得まで達しない、ふわっとなんとなくよかったねという湯上がり感を迎えて終わり。ということが起きてしまう危険があります。

例えば、「アート」をテーマに行った時は、
"自分たちは、ビジネスの世界で頑張ろうという思いが強く、これまでのインプットはロジカルに傾倒して、有用的だと思うものばかりだった。その対極にあるであろうアートについてもっと知ってみるのは面白いんじゃないか"
と話して、テーマを決め、
"アートについては、ビジネスの世界からみる本として有名な、世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」が、自分たちの現在地から離れすぎず学びを深められるのではないかと話して、設定しました。"

(原典は、そのテーマの入り口になるのでその道の専門書よりも、別の領域のひとが外の人に向けて考察をしたものが良いと思います。)

読んだ後は、軽くディスカッションをしましょう。
読む〜共有まで"ペア読書"の手法が効率的で良いのでお勧めです。



**• ハードルの低い具体行動につなげる

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本を読んだ後は、具体的に行動につなげます。
意識したいのは、得た学びを外にだすアウトプットの行動でなく、
もっと学びを深めるようなインプットとしての行動です。
(アウトプットを本だけで強いると結構負担)
逆に、やりたい具体的な行動が思いつかないような原典は設定が間違っているので、選び直したほうがいいです。

アートの例でいうと、「銀座の画廊や企業展に行く」を行いました。
銀座でなくとも、企業が無料で常設しているようなものや美術館などはどこにでもあるので、
気軽な具体行動として選択した感じです。
ここでは、親が無料のチケットを持ってきたから。というような足の運び方と異なり、
原典を共有したメンバーと行くことになるので、行って・見て感じたものの情報の入り方の質が異なります。
ざっと見て回って、自分は何を感じたのか?
を言葉にしておきましょう。

銀座の企業展は無料なのでオススメ。




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• 共有する**

具体行動をした後は、時間をとってメンバーと共有します。
その際には、自分が何を見て何を感じたのか?を自身の言葉で共有し、
メンバーが何を思うのかを自他の視点で考察します。
すると、自分からすると当たり前に思っていたことが、それは個性だったのだと気づいたり、
自分のスタイルを発見することにつながります。

例えば、
フェルメール展での、50を超える画家とその作品の中で、
ピーテル・サーンレダムの作品がいいなと感じた部分からは

自分自身の"美意識"のキーワードは、
**洗練・流れ・オリジナリティ
**だ。

という発見にまで至ることができます。

この共有の時間は、納得するまでは
間をおいても複数回行うことが大事です。
何かを目的としたアウトプットを目指しているわけではないので、
その時間内にそれらしい落とし所に着地する必要性はありません。

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• 習慣化する

上のステップを踏むと、すでにこれまでとはインプットした内容に関してアンテナの有無と高さで
明確に差が生まれています。
すると、普段何気なくスルーしていた情報の入り方が異なってきます。
そこから考察する内容も深みが増します。
(メンバーでは、時間があるときに自然と画廊に足を運ぶようになった。絵画の流通に興味が湧き、課題解決のビジネスにチャレンジしてみるなど。)

実際僕は準師範である後輩の誘いもあり、
12月から華道を始めています。
これまで全くアート的な活動をしていなかった人生だったので、
制作する際はいつも苦悩もありながら新たな発見の連続です。

(恥ずかしいけど、サムネの写真はお正月に生けた作品。なぜか切れる)

テーマを決めてからここまで大体3ヶ月でこのサイクルを回しています。
単に情報を読むことからすると長い時間ですが、人生が変わるレベルのインプットが3ヶ月で行えるとしたら、
その価値は計り知れないものだと感じます。

以上のステップが今のところベストなサイクルですが、まだまだ組むチームによって改善や、簡易版の形はあるように感じているので、
発見があったら更新していきたいと思います。

もし、やってみたい!
という人がいたらぜひ一緒にやりましょう。


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