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こどもの最初の一口は、おばあちゃんの 最後のお米でした。

期せずして。

......

物心ついた頃から

年に2回ぐらい「茨城のおばあちゃんの家」と呼んでいた場所があります。

私のおばあちゃん家ではないです。

我が家のお墓があり、墓参りに行っていました。

その時に寄る親戚のおばあちゃん家です。

年に数回の、車で遠出するワクワク年中行事でした

いつもたっぷりの野菜と、お米と、ジップロックに詰めた漬物と

しんこ餅をもらって帰るイベントでした。

大人になり

一緒に行く人がいなくなってからも

自分で運転して

墓参りしながら、おばあちゃんの野菜をもらって帰ってくる楽しみな1日でした。

去年、おばあちゃんが亡くなりました。

90才を過ぎても

最後の最後まで畑で野菜を作り

お米を刈り、天日干しにし

そして亡くなったそうです。

お線香をあげにいって、その最後の話を聞きました。

いつものようにお米をもらって帰ってきました。

......

期せずして。

こどもの離乳食のはじまりのタイミングでした。

「野菜と米持ってくか?」と

茨城なまりのおばあちゃんの声が

聞こえてくる気がします。

ありがとう。

いつかこの子にもこの話をしてあげよう。

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