見出し画像

わかおの日記15

今日は映画「マッキー」のことしか書かないつもりである。そのことだけ書いても十分字数が稼げるくらい、インパクトのある映画だったからだ。

「マッキー」は10年ほど前のインド映画である。インドではそれなりの評価を得たそうだが、日本ではさっぱりヒットしなかった。三角関係の愛憎の末に恋敵に殺されてしまった主人公が、ハエとして転生し、その恋敵に復讐するという話である。まったく奇想天外だ。冒頭40分ほどで、主人公役の青年は退場し、あとはCGで描かれたハエ(これも絶妙なクオリティである)が主人公として活躍する。インド映画のお約束であるエンディングのダンスシーンも、ハエがノリノリで踊るという徹底ぶりである。ぼくはこのシーンを見て、プリキュアのアニメのエンディングを思い出した。あれと大体一緒である。この話を思いつき、企画書を出した人間と、ぼくは一度膝を交えて話したいと思った。たぶん、めちゃめちゃ面白いインド人なのだろう。でなければ、復讐のためにハエが腕立て伏せをするシーンなど考えつくはずがない。

この脚本の映画がつまらなければ納得だが、とても面白かったのである。そのことにぼくは何よりも驚いた。話のテンポもよいし、登場人物のキャラが立っている。ハエが人間の手から逃げ回るアクションシーンも、とても見ごたえがあった。正直、先日見た「2001年宇宙の旅」よりも、断然面白かった。

この映画は、主人公がハエになる前後で2部に分かれるのだが、特にぼくの印象に残ったのは「ハエ以前」のパートである。主人公に言い寄られるヒロインのツンデレっぷりが、たまらないのだ。お調子者の主人公を冷たくあしらいながらも、内心では満更でもない感じがにじみ出ていて非常に良かった。ツンデレのヒロインというのは、なぜこんなにもぼくの心を揺さぶるのだろうか。小学5年生のときのぼくに「エヴァンゲリオン」の惣流アスカラングレーが与えた影響は、あまりにも大きかった。好きだからこそ素っ気なくしちゃう乙女心とは、なんとあまのじゃくで美しいものであろうか。

ぼくの癖の話などはどうでもよく、とにかく「マッキー」が面白かったのだ。興味があったら、アマゾンプライムで見れるので、ぜひ。

追伸 「はがない」の柏崎星奈は、なんかちょっと違うと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?