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芥川龍之介に死刑にされたカニ

皆さんは民話の猿カニ合戦の話をご存知ですか?

昔話、民話の猿カニ合戦をご存知の方は多いと思います。
では芥川龍之介が書いた猿カニ合戦の話はご存知ですか?

衝撃的でした。


私は芥川龍之介作の「猿蟹合戦」があることは知っていましたが、
オリジナルを詳しく脚色して物語風にしたものぐらいに思っていました。

なので読む気もなかったんですが、たまたまYouTubeをつけたまま寝てしまい、眠りの中で深夜2時ぐらいに聞こえてきたのが、芥川の猿蟹合戦の朗読だったのです。

ウトウトした中で「あっ、芥川龍之介の猿カニ合戦かぁ」と思って何気なく聞いていたら、思わず覚醒してしまいました。

なぜって芥川の猿蟹合戦では


親の仇を打った子ガニが

死刑になったのです!😲


芥川の猿蟹合戦は実は昔話の猿カニ合戦のアフターストーリー。
猿カニ合戦のその後の話だったのです。


短い話なのでここで説明するとネタバレでしかないので、
是非、ご自分で読んでみてください。
ネットでも読めると思いますし、
なんならYouTubeの朗読で聴いてみてください。
なんと10分程度で聴けちゃいます。

短いながらも考えさせられました。


ちなみに定番の猿カニ合戦をサッとおさらいするとこんな感じ。
こちらもちゃんとお話を読むか聴くかをするのがおススメですが、
あらすじだけ書くとこんな感じ。↓


美味しそうなおにぎりを持っていたカニに
ずる賢いサルがおにぎりと柿の種を交換しようと言います。
カニはサルの話に乗っておにぎりと柿の種を交換し、柿の種を育てます。

そして遂にカニの柿が熟すとサルが美味しそうにその柿を食べ始めます。
木に登れないカニはサルに自分にも柿を取って欲しいというと、サルはまだ青い柿をカニに投げつけ、その柿が当たったカニは死んでしまします。

親ガニを殺された子ガニは、仇討ちをすることを決心します。
そして子ガニは栗と蜂と牛糞と臼と協力しサルを殺すことに成功し、無事親の仇を果たしたとさ。めでたしめでたし。

という話で、死ぬとか殺すとか実は結構怖い話ですよね。

他人に何か悪いことをしたら、自分にも悪いことが返ってくる、
仕返しされる、だから他人を騙したり、欲深くなってはいけない、
みたいな教えだと思います。昔は仇討ちもありましたからね。

そんな教えに一石を投げる芥川の猿蟹合戦。


芥川龍之介ってやっぱり悲観的というのか
面白い人だと改めて唸ってしまいました。

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