見出し画像

パワハラしない編③人間観|George’s Approach 2020 2nd-4

変容の時代に生きるビジネスパーソンに向けて、これからの時代にどうアプローチするか、具体的な方法やその背景にある考え方をお伝えする動画シリーズ「George’s Approach 2020」より、2ndシーズン「パワハラしない!させない!そもそも起きない!」の「パワハラしない編③人間観」をテーマに、代表取締役社長・島村仗志(ジョージ)のアプローチを、ナビゲーター・岡本直子(なおちゃん)が聴きます。

※本記事内に登場する人物の所属・役職等は動画撮影当時のものです。

~本日のテーマ~

岡本:今日はGeorge's Approach 2020 2ndシーズン「パワハラしない!させない!そもそも起きない!」シリーズの「しない編③人間観」がテーマです。

島村:「パワハラしない編①②」で、ほとんどのパワハラが無自覚に展開されているという事実をお伝えした上で、もしかしたら、あなたもやってしまっているかもしれない、もし心当たりがある場合はしっかり内省していきましょう、とお伝えしてきました。

今日は、その内省をしていく上で必ず直面すること、あなた自身が内面で育んできている自分や自分以外の誰かに対する人間観について、お伝えしていきたいと思います。

~3つのポイント~

岡本:ではジョージ、早速、よろしくお願いします。

島村:はい、今日も3つのポイントでお伝えしていきたいと思いますが、まずは1点目。

これは当たり前のことなのですが、「人は誰も、自分以外の誰かを思い通りに操作することはできない」。この事実をまずは再認識すべきだなと思っています。

ご自分自身が決して誰かの思い通りにはならなかったということを思い出していただけばわかると思いますし、したがって、あなたご自身がいかに優秀でも部下たちを思い通りに操作することはできない。そのことをまず大前提、スタートラインとして確認しておきたいと思います。

と、言いながら、自分で突っ込んでしまうと、「そうは言っても、自分自身はあの理不尽な上司の思い通りに機能してきてしまった」という人も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。でもそれは、あなたが優秀だったからだし、それは決してあなたが上司に操作されたのではなく、あなたご自身が自分の選択としてそれを選んだというだけなので、決して、その上司があなたを操作できていたわけではない、ということを念のため申し添えておきたいと思います。

岡本:もしかしたら、上司の言うとおりにしようということを望んではいなかったかもしれないけれど、結果として、本人が選択してやっていた、ということですね。

島村:そうですね、そして、その力があるからできちゃったということが大前提で。このあたりは「パワハラしない編①要注意プロファイル」でお伝えしていますが、その力量があるから、それができちゃった、ということだと思っていただくと良いかもしれません。

今日は僕ちょっと力が入ってるかな。大丈夫かな(笑)。

岡本:大丈夫です(笑)。ポイント2に行っていただいてO.K.です。

島村:ポイント2は本当に大事なところなんですが、「人間観=人をどう観るか」というときに、お薦めの人間観がありまして。それは「みんな(実は)貢献したい=M(J)KS」という人間観です。

これについて、僕は科学的な証明はできないのですが、みなさん、体感覚的にどうでしょう?ご自身も、周囲の方々も、どんな形であれ、何か組織や社会に貢献したいと思っている。そんな感覚はありませんか?

本当かどうかはわかりません。けれど、そういうふうに部下たちを観ましょうよ、ということを力説したいのです。(笑)

岡本:そういうふうに観てみたら、何が見えますか?という感じかな…。

島村:うん、そうだし、僕は確信しています。みんな実は貢献したいのです。

これはある種、人としてこの世に生を受けた存在の極めて本質的な、根源的な願いを言い抜いているんじゃないかなと思っています。だからこそ、これを悪用して組織や社会が違う方向に行ってしまうリスクもあるので、そのことはまたどこかで、集団的な意思決定について、ちょっと別の文脈で語りたいことはいっぱいあるんだけれど。1人1人の存在の持ち味としては、「みんな実は貢献したいと思っている」というふうに観てみましょうよ、という提案です。

ちょっと熱すぎるかな…(笑)

岡本:大丈夫ですよ(笑)。それくらいジョージの思い入れが強いというのが伝わってきます。絶対そうなんだ!と。

島村:まあ絶対はないんだけど、そう観たほうが自然だし、このあとポイント3でそう観た方が良いという理由をお伝えしたいと思います。

3ポイント目は、同じことをちょっと違う言い方で言いますが。これも皆さん、体感覚的にどうですか?という話なんですが。

人は、観たいものだけを観て、聴きたいことだけを聴いている。そう思いませんか?1つの会議が終わった時に、出席者Aが言う結論とBが言う結論が全然違うということってあるじゃないですか。

岡本:都合の良いように取る、と。

島村:そうそう、仮に議事録がまとまっているとしても、ご本人たちが都合の良いように取る。もしくは、都合の良いように取ってくれという玉虫色の解決というのも、人間は駆使しているんですが。

人は観たいものを観て、聴きたいことを聴いている。そういうリアルな実感があります。

そして、同じことを少し違う次元で申し上げると…。これは量子力学の世界の有名な実験なんですが、「光は粒か、波か」という実験で、「光は粒だ」と思っている人が実験すると「光は粒だ」という結果が出るし、「光は波だ」と思っている人が実験すると「光は波だ」という結果が出ると。つまり観察者側の認識が現象として表面化する。このことをぜひ皆さんと共有したいですね。

ここで何を言いたいかと言うと、先ほどの「みんな実は貢献したい」に少し戻りますが、「この部下は実は貢献したいと思っている」とあなたが思ってさえいれば、この部下は貢献します。逆に「この部下はどうせ貢献する気がない」とあなたが思ってしまうと、この部下は本当に貢献しません。そういうことが現実化するので、ポイント2にまた熱く戻っていますけど(笑)、ぜひ「M(J)KS=みんな(実は)貢献したい」という人間観で観ましょうよ、と。これは本当に標語にしたいくらいですが。

岡本:ウエイクアップで標語にしていますよね。

島村:なかなか広まらないけどね。(笑)
「みんな実は貢献したい」。だからこそ上司の関わりも大事だし、どちらの方向に貢献してもらうのかという経営者の旗振りも大事ということになってくるんだけど、ちょっとそれも置いといて、まず今回は「パワハラしない」という文脈の中で、部下1人1人を観る時に、M(J)KSという人間観で向き合ってみませんか、と。

前回の動画でお伝えした「内省」の過程で、皆さんの中に出てきたであろうと思うことについて、今回はお伝えしています、ということです。

岡本:3つのポイントを振り返ってみると、以下のようになりますね。

~貢献意欲が全く見えない部下について~

岡本:ポイントはわかったのですが、ジョージのおっしゃっているM(J)KSについて少し突っ込みたくなりました。

島村:ぜひ、どうぞどうぞ。M(J)KSはいくらでも語れるよ。(笑)

岡本:「M(J)KS=みんな(実は)貢献したい」ということなんですが、そうだろうなとは思いつつも、恐らく動画をご覧になっている方も含めて、でも、どう見ても貢献意欲のない人もいるよね、とか、やる気ない人っているよね、ということがちらつかなくもないと思うんですが…。

島村:なので、「M(J)KS=みんな(実は)貢献したい」の(実は)はカッコ付きなんだけど。だから、どう見ても、一見、貢献意欲がないと思っている部下ほど、このM(J)KSで観て欲しい。どんなに普段の態度が悪くて、噛みついて来たり、何かそういった表面的な言動があったりしても、その表面的な言動の奥には、「実は」自分も貢献したいんだ
という意欲が、その人にもある、と上司側が観て欲しいんです。

繰り返しだけど、これは科学的には証明できないけれど、そう観ることで彼の言動が変わってくる可能性は十分ある、ということをお伝えしたい。

もしくは、「人の内面に貢献したいという想いがある」という前提で、そのことと関わっていく。あなたの「貢献したい」という想いと一緒に協働したいんだ、というふうに関わっていく。この「あり方」がすごく基本になりそうな気がするね。

岡本:もしかすると、本当は内側では貢献したいのだけど、周りの状況や雰囲気、他者の言動、組織の状態によって、その想いを封じ込めてしまっているなどといった場合もあり得るので、それを上司の側が解放してあげるというか、引き出しやすくするような感じで観てみたら、もしかしたら出してくれるかもよ、と…。

島村:違う言い方をすると、被害者になってしまっている可能性というのが僕自身も含めて往々にある。一人ひとりの持ち味は人それぞれなので、ある人にとってはお茶の子さいさい、お茶の子さいさいって最近は言わないのかな(笑)、ある人には楽勝な展開だったとしても、別の持ち味の人にはこの展開は勘弁してくださいよ、と。そうやって人は簡単に被害者のゾーンに入っていくので。

岡本:諦めちゃってる、とかもあるかもしれないですね。

島村:うまくいかないのはすべて自分以外の誰かのせいとか、何かのせいになってしまっていることは大いにあって。仮にそこが居心地が良いとしても、そういう人でさえ本質的には、「実は」貢献したいと思っている。そういうふうに観て、上司の側が関わっていく。すると全然違うインパクトになる可能性が高い。

つまり、逆を言えばいいかな。この人はとことん「組織に貢献する意欲がない」というふうに観て接するのと、「本当は貢献したいんだよね」というふうに観て関わるのでは、全然違うアプローチになるはずです。そこのところをお伝えしたいですね。

~あなたが部下なら、どんな上司と仕事をしたいか?~

岡本:褒めて育てるか、怒って育てるかで相手のモチベーションも違うというのと少し似ているのかな。褒められた方がやる気になるので、「貢献したいと思っている」と観て関わってもらった方がやる気になる。

島村:「褒める」ということに関しては、ちょっと今、逆に違う形の依存を生むというリスクも取りざたされているので、これについてはまた機会を改めますが。コーチングでいう「認知」と一般的な「褒める」は少し違っていて、コーチングでいう「認知」は常に有効だと思います。ここで言いたかったことは、これもちょっと熱く語っちゃうけど、もし自分が部下だったときに、自分のことを「どうせ組織に貢献する意欲がない」と思っている上司と、「ジョージは今そうやってつべこべ言ってるけど、本当は貢献したいと思っているんだよね」と思ってくれる上司、どっちと一緒に仕事をしたいかを考えたら、答えは明らかなはずですよね。

もう一つおまけで言っちゃうと、その人間観の選択ってお金かからないんだよね(笑)。「みんな(実は)貢献したい」という人間観を選択することに、コストは不要なんですよ。ノーコストで選択するだけ。
悪いことは起きないから。

岡本:だからぜひお試しください、と。

島村:そうなんですよ。ぜひ、ぜひ!という感じですね。

なんか熱く語ってるなあ、今日(笑)。ちょっとクールダウンしないとね。うまく伝わっていれば幸せですけど、大丈夫ですかね?

岡本:大丈夫です。その熱い中で(笑)、何か言い残したことなどはないですか?

島村:大丈夫です。逆に、突っ込み残したことはないですか?(笑)

岡本:はい、大丈夫です(笑)。

島村:もし、何かあればYouTubeのコメント欄からお寄せいただけたらと思います。

~フォローアップ・クエスチョン~

岡本:ということで、今日は「パワハラしない編③人間観」についてお届けしました。

最後にフォローアップ・クエスチョンをお出しします。このクエスチョンは、今日お伝えしたことをお試しいただく際のヒントとして、ご活用ください。試してみてのご意見ご感想やリクエスト等も、ぜひYouTubeのコメント欄へお寄せください。

島村・岡本:ありがとうございました!

<ウエイクアップ・リーダーズ・マガジンのご案内>
㈱ウエイクアップでは、コーチングやリーダーシップに関する最新情報を
無料メールマガジンで発信しております。ぜひご登録ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?