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歩行速度を上げるとなぜバランスが改善するのか?

高齢者の介護が必要となった原因として、「骨折・転倒」は、「認知症」、「脳血管疾患(脳卒中)」、「高齢による衰弱」に次いで4番目に多い数字になっています。

転倒の原因として、加齢に伴い身体機能が徐々に低下し、筋力、バランス能力、瞬発力、持久力、柔軟性が衰え、とっさの反射的防御動作が、すばやく力強く行えなくなるため、と考えられています。
では、この転倒予防に対してウォーキングは貢献できるのでしょうか?
本日は、転倒予防とウォーキングの関係について調べてみました。

振動覚とバランス

本日紹介する
地域在住の健常高齢者における運動機能と関連する振動感覚には周波数特性がある
では

地域在住健常高齢者を対象にした本研究の新たな知見 は,静的バランス機能の指標である片脚立位時間に振動 感覚が最も強く影響することである.そして全身筋力を反映し得る握力に対しても振動感覚が影響していることを示した.

(中略)
足底の皮膚に存 在する機械受容器は,足関節に作用する骨格筋を支配す る運動神経の活動の調節に関与していることを明らかにし,足底の皮膚感覚が姿勢制御に関与することを示唆している.そのため,高齢者は足底のパチニ小体の加齢変化によりパチニ小体の機械受容器に関与する256 Hz の振動感覚閾値が高いと考えられた.そして結果的に,感覚機能と関連しているバランス指標である片脚立位時間の短縮と関係していた可能性が考えられた.これは少なくとも高齢者においては,256 Hzの振動感覚閾値が高い場合はバランス機能が低下した者を選別できる可能性がある.

とされています。
つまり、足底への振動を入力することで加齢に伴うバランス能力の低下を予防する可能性が考えられます。

ウォーキングで足底への振動をどう入力するか?

ウォーキングで足底への振動をより入力する方法は、普段より歩行速度を少し上げることです。
歩行速度を上げることで、足底が接地するときの振動はより強くなります。
つまり、普段より早く歩くことで足底に振動を入力することができ、結果バランス能力の向上につながることが考えられます。

まとめ

ウォーキングは気軽に始められ、さらに効果的な運動です。
しかし、その効果をしっかりと得るためには、歩行速度を上げていき、身体・脳に負荷を加えることが重要です。
ウォーキング療法士は、その歩行速度を効率よく上げていく方法を指導することで、ウォーキングの効果を高めていきます。
ウォーキングを指導し、その方の健康寿命をサポートしてみませんか?
療法士として、社会貢献ができる手段がウォーキング療法士です。

ウォーキング療法士の詳細はこちらから
https://iairjapan.jp/wt


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